#1026_01
『 もう一人の僕 』
今よりもっと違う世界があるような気がして
せり出すバルコニー身を空に預けて消えてく人々
自分の背中を押し出す影なる自分の存在
ニュースにならない命はどこで報われてる
今の暮らしに背を向けてみてもキリがないけれど
過去も未来も切り捨てて見つめてみて背筋にゾクリ
飢えない程度に存えたほうが幸せそうな命
生きてく意味は自分や他人の醜さ探す旅路だ
生きて行く最大の重みは地に巡る重力です
自転を止めた地球がきっと僕らの聖地です
今も昔も束ねた不安が解けずに日常をキリつめて
楽に生きようって自覚してるだけ抜け出せないようで
いかれた奴等はいつも不幸自慢を自己満喫
振り返れば意味のない時間が溶けてるんだろ
自身過剰気味な自分がよってたかってつけるボーダーライン
過酷な浮き沈みを笑ってしのげる
そんな世間ズレしたよな鈍感さを心から欲してる
生きて行くためのリスクは最大の防御です
冒険を止めたときこそ僕はあやふやなピエロです
生存か破滅のどちらへ転ぶのかも
ハヤまってシクじって自分を笑い飛ばして
迷う行為自体がヒトの真実なんだろうと
もうひとつの僕をいつも見つけては消去です
定めに逆うこの僕は独りよがりの聖者です
僕自身は一つだけ誰にも譲れぬもので
たとえばそれが愛すべきもう一人の僕だとしても
composed by mjn,1999.06-09 |