サーキット用ラップタイム・カウンタ

 P−LAPもどき 


操作パネル側、これ単体でもタイム表示が可能

カーナビ用モニタにラップタイムが表示できる

筑波サーキットは、タイム計測をやってくれますが、走行中に自分のラップを知ることはできず、車から降りてモニタを見るか、ラップタイム表を貰うまでわかりません。しかし、P−LAPというラップタイム表示器は、車に乗ったままリアルタイムでラップタイムの表示が可能です。でも、価格は25000円と結構高価です。と、いうわけで、P−LAPもどきを試作してみました。

最終更新日 : 2001.10.7


P−LAPのしくみ

P−LAPは、サーキットのコース上に埋められた磁石の棒から出る磁気を検知してラップタイムをカウントします。筑波サーキットの場合は、ホームストレートの真中に埋まっています。茂原サーキットの場合は、コース上3箇所に埋まっていて、区間タイムも計れるようになっています。サーキットに埋まった磁石の磁気を検知して、その地点を通過するたびにタイムを計測すれば良い仕組みです。

ネックになるのは磁気センサ

タイム計測のプログラムは簡単ですので、ネックは磁気を検知する方法でしょう。磁気センサにはいろんな種類がありますが、P−LAPが使っているセンサについてはどこにも書かれていません。同種のラップカウンタもみな詳細不明です。路面とセンサまでの距離は20cm程度はありますので、結構高感度でないと駄目です。試作にあたり、手持ちの棒磁石を使って、いろんなセンサで磁気検出してみましたが、なかなか感度を上げることができません。試行錯誤の上、最終的に選んだセンサは、磁気ヘッドタイプのセンサです。動的な磁気しかセンスできませんが、手持ちの棒磁石の磁気を50cm程度もセンスできるようなので、十分使えそうです。あとは、手持ちの磁石とサーキットの磁石と、どれだけ磁力の違いがあるかにかかってきます。もう、実地テストしか試す手段がありません・・・

と、言うわけで、動作確認用にセンサを作り、ラップタイム表示部分(写真右上)には、液晶モニタが使えるように工夫してみました。まだ、テスト用なので、多くの機能は付いていませんが、モニタに映し出されるラップタイムは結構見やすそうです。反面、本体側(写真左上)は、引き出しの中に転がっていた別の基板を流用したもので、表示も1行だけで、ほとんどテスト用です。青いボタンはリセットスイッチ、右のつまみは磁気感度調整です。手持ちの部品を最大限活用したので、制作費は2〜3000円程度でした。新規に揃えても、液晶モニタを除いて5000円もあればできそうです。もっとも、これを作るための道具を揃えるだけでも、結構掛かりますけど・・・

テストの結果は?

10/6のTC2000でのテストの結果は上々でした。感度調整は、どこに回せば良いかまったくわからなかったので、誤動作が無い程度に感度を思い切り悪くしておきましたが、難なく検出でています。それに、振動やら、他の磁気による誤動作も無いようで、ほぼ完璧にラップを取り続けていました。まだ、ベストタイムや、大容量のログを残す機能は付加していませんので、使いやすくはありませんが、動作確認は十分にできました。茂原までには、機能アップさせておきたいですね!

あと、サーキットの公式ラップタイムと比べると結構違います。一定時間だけずれるのではなく、時間がかなりばらばら(といっても0.01秒程度)なので、おそらく、ラップを取る位置(ライン)が離れているのだと思われます。