純正形状のバネの色々
スプリング | 2型NA純正 | アイバッハ PRO KIT | TRD ジムカーナ(白バネ) |
形状 | |||
レート | F:2.3kg / R:3.6kg | F:3.67kg / R:5.20kg | F:3.0kg / R:5.8kg |
重量 | F:1.8kg / R:2kg | F:3Kg / R:3Kg | F:2Kg / R:3.2Kg |
自由長 | F:25.2cm / R:30.3cm | F:25cm / R:33cm | F:23.8cm / R:29.5cm |
巻数 | F:3.3 / R:5.8 | F:5.3 / R:8.6 | F:4 / R:8.7 |
軸径 | F:12.8mm / R:12.3mm | F:13.6mm / R:13.0mm | F:12.5mm / R:13.3mm |
備考 | 走行70000km | 走行10000km程度? | 程度下 ヘタり有り |
2型NA純正
スペック的には、3型ターボと同じバネレートです。ちなみに、一番バネレートが高いのは1型ターボです! 社外と比べると重量が一段と軽く、きっと良い材質でできているのでしょう。巻数も以外に少ないです。シングルレートのシングルピッチなので、死んでしまう巻数はなく、最大限にストロークを取れる設計です。
買った時から付いていたバネです。たぶん、ショックも純正です。みた感じ、リアの方がヘタリが大きく、ダンパのロッドのロックボルトもサビサビでした。それに比べるとフロントは、まだ綺麗な感じです。7万kmも乗ったので、バネもショックもヘタリが大きく、特にリアのヘタリは大きいです。車高も10mm程度は落ちてるし、減衰力の少な目なのか、揺れが2〜3回続くことも多いです。フロントは、車高で5mm程度、重量が軽いせいもあるのか、ダンパはちゃんと仕事をしている感じです。でも、バネやダンパの強さは、体重をかけて上から押すと少し沈む程度の柔らかさです。
グリ2やGRβ程度のタイヤでは、サスが完全に負けてしまう感じです。ロールが大きく、タイヤの角というかサイドウオールの一部がすり減ります。この当時の純正タイヤは、10年前のB級グレードのハイグリップラジアルだったと思いますが、今のラジアルは、当時のSタイヤを越えてるそうなので、タイヤのグリップが良すぎて、そんな減り方をするのではないかと思われます。
TRD ジムカーナ(白バネ)
ジムカ用のバネなので、前は柔らかく、そして後ろは堅くなっています。リア5.8kgmというバネは古い設計のバネなので、初期型の頃の物だと思われます。後期型は6.5kgmが主流です。組み合わせるタイヤがSタイヤを前提にしていると思いますが、ジムカ用なので、フロントだけでなくリアもSタイヤにしては柔らかいハズです。とはいいつつ、可変ピッチで1Gでは密巻部分は潰れ、前1巻、後3巻くらいしかバネとして有効にならない状態です。密巻部分は車検対応のためのもののように思われます。
購入は、某オークション、見た目にヘタっていたバネですが、価格が安かったので買いました。まあ、ヘタっていても、バネはバネですから、それなりの仕事はしてくれるハズです。本来車高は純正と変わらないハズですが、7万km乗ってヘタった純正バネと同等か、それ以上の車高落ちが有るようです。競技に出る予定もないし、Sタイヤを履く予定もないし、少しヘタって車高が落ちた方が都合が良いかな?くらいの考えです。結果的には前後共に1.5cm程落ちていたようでした。
リアはかなり堅めです。GRβ程度のタイヤでは、完全に負けてるようで、かなり早い段階から滑り出します。ただ、ロードインフォメーションもよく伝わるので、滑りながらもコントロール性はよく、ドリフト向きかもしれません。ネオバやRE01あたりを入れると、バランスが良くなるのかもしれません。フロントは純正+α程度の感じです。ただ、明らかにロールが減って素直な挙動をしめします。今のタイヤ(グリ2)にはベストマッチかもしれません。ネオバやRE01クラスを入れると、ロールが増えるかもしれません。
アイバッハ Pro KIT
フロント3.67kgとTRDより高くなっていますが、この値はダテではありません、結構堅いです。リアはほとんど代わらない感じです。ただ、乗り心地は意外に良いです。その理由は、1G状態で潰れてしまう遊び防止部分(レートは1〜2kgらしい)と、走行時に使うバネ部分(6.37kg)の間に1〜3.67kgまで連続可変レートになっている部分があり、こぐわずかなストロークですが、この部分がゴツゴツ感を消してくれます。乗り心地が良いわりにしっかりした足まわりだと言われる由縁はここにあるようです。道路のツギハギ程度のデコボコはバネが仕事をして消してくれます(ダンパの減衰力次第ですが)。しかし、路面のうねりや大きな段差は結構振動を伝えます。ゴツゴツ感は無いけどしっかりした足まわりというのがアイバッハの評価です。
さて、この可変レート部には、もう1つ大きな意味があります。それは荷重移動が安易に行えるということです。純正並のイージーさで加重移動が行えます。パニックブレーキ風にガンと踏んでもブレーキはしっかり効きます。それでいて、コーナリングはしっかり粘ります。これはTRDの競技用バネとは全くことなる部分でしょう。一応、ストリート用のバネですし・・・
しかし致命的な問題もあります。車高が白バネとくらべ、前2cm、後3cmも上がってしまったことです。つまり、純正車高より、前0.5cm、後1cm高いわけです。格好悪いのは趣味の問題なので良いのですが、前下がりになってしまうということは、リアの荷重が抜けやすいことを意味します。リアが粘らない、立ち上がりで踏めない足ということになります。NAで使用するならバネを切った方が良いように思います。