Traditional dance of Nisimonai

------Akita,Japan, held every 16-18th August

   秋田県 雄勝郡 羽後町 西馬音内(にしもない)の盆踊り  毎年8月16〜18日開催


由来を辿れば西暦1280年頃、豊穣を祈願する踊りから発したという。その後、1601年、戦国時代に自分の城に火を放って敗走した領主を偲び、家来達が踊ったものから発展したらしい。大正時代に至り、公序良俗に反するとして警察から禁止令が出されたものの、民衆の熱意はこれを撤回させ、今に至る。

女性が身に付けた着物は、母親が代々形見に伝えてきた上等な古着の端布を縫い合せて出来たものであるが、襟袖だけは黒である。今の豊かな時代では、古着ではなく、最初からそのように仕立てられたものである。

かがり火に照らされた細くてしなやかな女性の掌は、美しく反り返る。(かなりの練習を積まないとこのように美しく反らないらしい)



熟練者は網折笠のこのような出で立ちであるが、初心者は彦左頭巾とよばれる目だけを出した頭巾を被り、着物もシンプルである。


音頭の旋律は秋田音頭に良く似ている。公序良俗云々は、この音頭の替え歌を問題にしたのであろうが、美しい振り付けとリズムはこれには全く関知せず、別世界の中で優雅に繰り広げられる。



毎年8月16〜18日、西馬音内の小さな町の通りにかがり火が焚かれ、踊り手はこれを囲んで2〜300m の細く長く伸びた輪を作る。この輪の中に人は入ることは出来ない。そこは死者の世界なのだから、という。
都会に働きに出た若い女性もこの時期だけは帰省し、伝統のあるこの踊りを伝えている。

盆踊りが過ぎると羽後町の広い田園地帯には秋色が一段と深まり、西の空の下には鳥海山が澄んだ姿を浮かばせてくる。

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