第55回ユーザーミーティング内容
7.23.12

7/7に第55回神奈川GEMRUMが開催されました.場所は写真にありますように新川崎幸病院です.皆さん見てください.綺麗でしょう.かっこいいでしょう.ここからの眺めがベストショットです.新川崎幸病院は入院と救急に特化しており,外来部門と切り離した病院になっています.入ってすぐにエレベータがあって,それで上に行きますが,入口からちょっと普通の病院とは違います.先日内覧会があり,参加したうちのスタッフから情報を聞いていたので,回れる範囲内で見学させてもらいました.(守衛さんがいたので写真はとりずらい)屋上の売店に興味があったので会場を素通りして,屋上のパン屋さん(かわいいパン屋さん)でアイスコーヒー買って,早速FaceBookに川崎幸病院の写真をアップしてしまいました.これから勉強会はここを使わさせていただけるということで楽しみが増えました.早めに行って,コーヒー飲む.これ最高です.

この写真は180度反対を向いた写真です.この通りをまっすぐ進むと川崎駅方向に行けます.駅から非常にアクセスの良い場所にあります.この日は暑い日でした.外から写真撮影するのも,通行者に変な目でじろじろ見られて恥ずかしかったですね.あとラゾーナな方向でなくなったのでラゾーナの状況がわからなくなってしまって残念です.芸能人しょっちゅう来てますからね.

新しい会議室は横長の会議室です.以前は縦長なので後ろは遠く感じましたが,今回は横長なのでより近く感じます.といことで,中代表 新川崎幸病院 記念すべき第1回目のUM.ご挨拶からはじまり,はじまり.

ほら横長でしょう.過去アップされた写真と比べてください.今回も前回同様30名超えでした.若い人が多い.年寄りは私一人でした.(とほほ) なんと東京や静岡からも来られたユーザの先生がいたということでした.すごいな神奈川UM.

今,爆発的に皆さん使用しているVSRAD.その開発元から情報をいただきました.発表者は、大日本印刷株式会社からC&I事業部 情報技術部 後藤 智章さんです.新リリースされたVSRAD Advanceの説明でした.

なぜ大日本印刷が画像診断支援システムを開発できたのか?ハンコを作って刷る→精密なハンコを作るためには高度な画像処理が必要.このノウハウが生きているためということした.なるほどね.Advanceでは解析アルゴリズムを一新.画像処理コアをSPM8,標準化をDARTELにすることで画像解析の制度が向上したといことでした.前回の+がAD識別率83.8%, Advanceは91.6%ということでした.広範囲に萎縮や脳室が大きかったりしたときの,組織の分割精度が向上したので真っ赤か(皆さん,この表記わかりますか?エラーになるとよく真っ赤かになってとんでもない数字が出ます:よく小脳の部分を経験します)エラーが少なくなります.+と比較して海馬・扁桃・嗅内野の大部分を含む.→従来の値と相違する.つまり従来のソフトの値と違うので,要注意です.新しくアラート機能がついたので,標準脳・灰白質容積マップを確認するようにということでした.新しく白質の解析結果もできます.

当院では内分泌のチームが糖尿病と認知症の関連を長期STUDY 3クールしているので残念ながらこのソフトは使えません.残念です.

この後,エラーが出たときの対処方法や+での回避方法(再計算方法)・体位の話題などで,充実した議論ができました.

今回の基礎コーナはより実践的にということで頭部の検査方法 うちのこだわり紹介という企画が立てられ,3名の講師の方にお話をいただきました.

トップは相模原共同病院 長岡 学先生です.相模原共同病院は2台の装置を有しています.1.5T装置でSigna HDxtとOptima360です.頭部の検査は全体の44%ということでした.各装置の仕様の相違を説明して,撮像部位別に撮影方法をプロトコール化6種類,それに準じて検査をおこなっているということでした.単純撮影は20分,造影は2枠ということでした.コイルはHDxtがHNSコイルのHEADを使用,OptimaもNVコイルのHEADを用いているということで,頭部専用コイルは用いていないということでした.造影したときはFCを用いているということでした.

カメラ目線 いいね.

2施設目は横浜新都市脳神経外科 高野博史先生です.頭部の検査は93.5%とさすが頭部の専門です.ここはMR装置3台体制で.1.5T2台,0.3T1台を有しています.このうち1.5Tの1台がOptima360です.この施設では技師長含めた15人全員が当直帯に撮影するため,検査をマニュアル化しているということでした.特筆すべきは,技師がその場で判断し,任意で追加撮影できるということでした.その場合,検査依頼伝票に技師がコメントを記入しているということでした.頭部MRAではあえてout of phaseで撮影します.磁化率アーチファクトの影響があるときはshort TEを追加撮影します.動脈効果でMCAが下に垂れ下がっている場合,飽和効果の影響でアーチファクトが生じるのでその場合はスラブの位置を変更するということでした.

北里大学病院 水上慎也先生です.北里大学では3DASLをよく活用しているということでこだわりはここということでASLに絞った発表でした.撮影条件では分解能を落としてPLD1.5sでは1:40秒の撮影を実現,もう一つPLDを2.025sでは,前者と比べてSNが低下する分をNEXで稼いでいました.撮影時間は2:23としていました.撮像条件を変化させても高→低 再現性に問題はないということでした.AW4.6では更にスムージングさせてRIに近い画像を得ることが可能であるということでした.ポジショニングにおける再現性の検討では,ポジショニングによってCBFの値のバラツキは大きくなるので,なるべく再現性をよくするために全額面を並行に設定するということでした.画像表示条件はルールを作成して,誰が別の日に作成しても同一人物で経時的に追っかけることが可能になるということでした.現状に満足することなく様々な検討や画像表示方法を今後も継続的に検討していくということでした.

Advancedコーナ 今回はPropellaが話題に取り上げられました.GEの原田さんに基礎的な部分のレクチャーをお願いして,ユーザが検証するという形をとりました.

Over samplingを使用すると,BLADEの幅は半分になりますが,面積は等しくなるということでした.SignaのUIでBLADE幅が小さくなるのは上記の理由です.下の場合,幅が小さくなる分,必要とされるBLADEの数が増えるので撮影時間が延長する,その分自動的にETLがあがり,effTEが延長するという理屈でした.

ユーザからは東海大大磯病院の片山 拓人先生に講演をいただきました.あまり変化させることができるパラメータが少ないシーケンスで可能なかぎりでボランティアでの検証でした.最低Blade数と最高Blade数の画像の比較など,内容盛りだくさんでした.ETL14でのFSEではETL24のPROPELLERと同等なコントラストを有しているということでした.こちらはファントム実験です.面白いですね.今度自分もやってみたいです.詳細な検討を片山先生,ありがとうございました.

ここまではML登録者は閲覧可能です.添付したURLからご参照ください.またファイルの取り扱いには十分なご配慮をお願いします.

フィルムレビューコーナですが,今回からフィルムなしPCでのディスカッションになりました.尾崎先生は北里大学東病院に異動になったということで,HDeの拡散強調画像のアーチファクトの検討+考察を発表してもらいました.

同じ問題で悩んでいる横浜新都市の竹田先生も尾崎先生に質問され,大変有意義な議論となりました.その他,肩のABER法の紹介とこの方法を盛んに撮影されている昭和大藤が丘病院の本寺さんにコメントをいただきました.東病院では,T2強調画像を用いているということでした.

昭和大学藤が丘病院の本寺先生のかっこーはまさにABER位です.先生の発表は脳梗塞の症例でした.

ルーチンの拡散強調画像で不明瞭であった脳梗塞がvolume scanで明瞭に描出することが可能であった症例でした.この患者さんは,血管内治療に行ったということでした.

東海大大磯の上薗先生は胸骨の撮影でした.拡散画像が素敵に撮影されていました. うつ伏せでSpineコイルで撮影するのがコツですね.上薗先生の提示される画像は綺麗ですね.

北里大学病院 塚野先生です.塚野先生も3D ASLの症例でした.もやもや病,右内頚動脈狭窄症例において病側のCBFが上昇するのは何故?PLDを1.5→2.0sに変化させてもそれほど変わらなかったということでした.面白い症例だね.勉強になるね.

横浜栄共済病院の高橋は,ebstein奇形をうたがったけど違うよね?という問かけの症例発表でした.4chanber viewのFIESTAさえあれば良いという発表でした.

皆さん次回は,必ず撮影条件がわかるようにパラメータ部分をピックアップ(写真左下)してプレゼン作ってください.宜しくお願いします.

文責 高橋光幸

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