THE END OF 20 聖愛日 バレンタインデー


1999年2月14日、バレンタインデー。

あの日以来、これまでの記憶と、今現在の記憶が混同しているようだ。

前に見た事のある風景、どこか懐かしい雰囲気。そして、新しい発見もまた…。昼下がりに公園に出てみた。思い出の公園。先日降った大雪の跡がまだ残っていて、なんだか肌寒い。そんな中でも元気に走り回る子供たち。一人の女の子がこっちに向かって走ってきた。そして、その子から手紙が渡される。

「過去は変えられないけど、未来は変えられる。」

そう書いてある1行のカードが入っていた。その中に1枚、写真も入っていた。彼女と出会った時の写真をだった。その時、また閃光が放たれ、気がつくと今の僕よりも少し若い僕自身がいた。

ちょうど1年前、1998年のバレンタインデー。

彼女と待ち合わせをしていた。7時の待ち合わせ。

雨が降っている日で、公園の噴水前で待ち合わせの10分前に、傘をさして立っていた。そして、この後の展開は、もうわかっている。しかし、いつになくぎこちなく、それは結末を知っているからではなく、あの時の気持ちを思い出して、また、今この瞬間の緊張も合わせて胸の高なりを抑えることが出来ない。そこへ、赤いヒールを履いた彼女があの時と同じく、傘をささずに雨に濡れながら走ってやってきた。

「遅れて、ゴメン。」

雨に濡れているからなのか、それとも泣いているのか、彼女は声を荒げてそう言った。ここで、あの言葉を言わなければ、別の人生もあったのかもしれない。しかし、それを変えようとは思わない。なぜなら、未来の幸せな姿をもう知っているから。少なくとも、あの日までに関しては…。

「結婚しよう。」

さしていた傘を放り投げて、彼女を抱きしめた。
僕はその日、彼女にプロポーズをした。

また、意識が名残り雪の公園へと戻る。

ふと、さっきの写真に目をうつすと、その間に子供がひとり抱きかかえられている写真に変わっていた。

3人が、笑顔がそこにあった。








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