THE END OF 20 私誕生 リ・バース
10月17日。
もうすぐ8ヶ月が経とうとしている。
そして、26歳の誕生日。
早く大人になりたい気分と、
まだまだ子供でいたい気分もある。
もうそんな年ではないけど。
ようやく過去の記憶が忘れ去られてきた。
そして、未来への希望の光が見えつつある。
まだ、暗い影を残し引きづりながら…。
ようやく映画を観に行くことができた。
1ヶ月前から、ずっと約束し続けてたから。
毎回、混んでて見れなかったから。
秋風の中、季節外れの雨が降ってきた。
二人で、1本の赤い傘の中に収まりながら、
映画館まで小走りに歩いていった。
映画は、ビデオとは違うおもしろ味がある。
その時間だけ作品の世界にのめり込むことができ、
想像力で空間を作ることができるから。
その後、めずらしく二人で食事をし、
いつものように駅まで見送って別れた。
ふと、胸ポケットに手をやった。
すると、彼女の携帯電話がそこにあった。
カバンに入りきらなかったから預かってたんだ。
慌てたけど、もう彼女の姿はなかった。
そして、彼女の電話がなった。
「ゴメーン、忘れた。」
「今からそこにいくから。」
すぐさま、走り始めた。
そこへ今度は、僕の携帯が鳴った。
非通知、でも出てみた。
「※※※※※※※」
意味のわからない中国語だった。
関わる時間もないので、即、切った。
突然、目の前に女性が現れた。
黒装束のたたずまいで、
おそらく、今の電話の人間だろう。
一枚のカードを差し出した。
「Jのクラブ」
そして、姿を消した。
それをポケットに突っ込み、
一目散に走った。
目の前に彼女が見えた。
同じ様に全速力で走ってきた。
なぜか涙を流しながら。
「どうして?」
「もう会えなくなるかと思ったから。」
部屋にはもらったアロマの
キャンドルがたまに風に揺れながら
その火は消えることはなく。
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