米子〜玄海100遠足日記   田中行広

 平成15年9月15日から21日にかけ走り旅をしました。
鳥取県の米子を9月15日にスタートし、島根県、山口県、(日本海側)福岡県、(20日に津屋崎着)21日に玄海100に参加し、ゴールしました。
初めての「ジャニーラン」でした。終わってしまえば楽しいばかりの旅でした。
 整理・整頓が苦手です。大切なものも不要なものもひとつの引き出しに入っています。福岡ウルトラマラソン倶楽部の見野御大、松崎さんから完走記を書くように指示を受けました。構想を練っていたら眠くなり筆が進まず、時間だけが進みます。筆不精ですが拙い日記を書いていたのでそれを発表します。何の参考にもならないですが、暇のある方は読んでください。

出発前の応援メールです。
1田中君出発前メール  9/11 22:14
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宮崎さんこんばんわ。
福岡ウルトラマラソンクラブの皆様、日曜日の清掃お疲れ様でした。
初めて清掃に参加した田中です。
勝浦浜でアオウミガメが産卵したというニュースを月曜日の朝刊で見て嬉しくなりました。
スタッフの方々の地道な活動の上に大会が成立していることに感謝するばかりです。
私事ではありますが、来週夏休みを利用し、鳥取県の米子から島根、山口、北九州、津屋崎まで走り、21日の玄海100に参加する計画を立て、9月15日の朝に米子をスタートすることにしました。
玄海100を完走すれば525キロのランになります。

9月14日天神から夜行バス米子へ(22時10分発、米子翌朝6時30分頃)
9月15日米子〜出雲(泊) (走行距離 約63キロ)
9月16日出雲〜江津(泊) (走行距離 約70キロ)
9月17日江津〜戸田小浜(益田泊) (走行距離 約71キロ)
9月18日戸田小浜〜長門市(泊) (走行距離 約76キロ)
9月19日長門市〜下関(泊) (走行距離 約80キロ)
9月20日下関〜津屋崎(泊) (走行距離 約65キロ)
9月21日玄海100 という予定です。
1日平均75キロ走ればゴールします。
宿は1泊2800から3000円の安宿です。
1日7000円以内の出費に押さえるつもりです。(笑い)
初めてのジャニーランでワクワクしています。
25から28才まで松江、出雲に住んでいたこと、萩往還の夜間に走る道を昼間走ってみたいこと、
日本海、玄海と海を見ながら走れること、からコースを決めました。
下関まではひとりで、そこからは同僚の横田氏と津屋崎に向かいます。
津屋崎に着きましたら、皆さん方と一緒にアオウミガメのように泳ぎだしたく思っています。供走のほど御願います。
福岡ウルトラマラソン倶楽部の皆さん方、スタッフの皆さん方、選手の皆様方、完走目指して苦楽しいひと時を共有させて下さい。
宜しくお願いします。

2飲兵衛江口さん  9/12 0:05
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走るウルトラ飲兵衛の江口です。
案内もう着いたんですね。
田中行広さんあなたは変です。私は知りません
勝手に走ってください。馬鹿相手できまっしぇん。
なしそこまでするんですかね。
折角、取れた休みです家族のために使うべきですよ。
そっか私以上に相手されてないのかも
先週の土曜も3人馬鹿が賀与丁公園で炎天下を走ってました。
体を壊すために走るのは賛成しません。
まあ玄海100km当日は暑くなりそうです。
選手のみなさん暑さ対策は各自お願いします。
みなさん(走るバカ)に会えるのを楽しみにしてます。
タダの飲兵衛になった江口

3宮崎信也さん  9/12 20:32
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田中さん
応援しています
頑張ってください
玄海でおあいできるのを楽しみにしています 

4福岡ウルトラマラソン倶楽部 酒井飛峯さん  9/12 20:53
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田中 行広さん 津屋崎町・福間町・若宮町と ごみゼロクリーン作戦
勝浦浜・見坂峠 の海浜と 峠 大変ご苦労様でした。
また 天神まで 車で回っていただき 誠にありがとうございました。
楽しい 車談義でしたね。
でも 最後に 米子から 玄海津屋崎までの走り旅 そして 最終の玄海100キロ 圧巻ですね
御健闘をお祈りいたします。  

9月14日 日曜日 起床 7時6分  天候 晴れ 

今日20時10分の天神発夜行バスに乗る。明日の6時過ぎに米子に着く。着いてからすぐにスタート。見野御大、佐藤先生からメールが届く。携帯のメールアドレスは携帯を持っていないので公開出来ません、とマヌケなメールを送付した。昨夜は寒かった。長袖、ズボンはいらないか迷ってしまう。荷物を減らさないといけないのに増えてしまう。携帯傘は持っていく、スリッパは持っていかない。上下3セット、半袖、短パンのみ。下着は持っていかない。こまめに洗濯しなくては。夕食を食べ、21時に家を出る。皆が玄関まで送ってくれる。天神のバスセンターで職場の同僚で走友の横田氏と会う。博多の森にラクビー観戦し、佐世保の自宅に帰るついでに見送りに来てくれた。感謝。
 22時10分にバスは出発。サイは投げられた。

出発前の応援メールです。
5福岡ウルトラマラソン倶楽部 見野 容さん  9/14 2:59
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田中さん 海岸清掃お疲れ様でした。
ばたばたしているものだから書き込みが遅れてしまい済みません。
人事ながら胸が躍りますね。私も大分前になりますが、宍道湖を半分くらいと
萩から下関まで、日本海を走ったことがあります。
途中、楊貴妃の墓に参ったり、土居ヶ浜遺跡を見学したりして、楽しいコースでした。頑張って、21日の玄海につないで下さい。待ってますよ。

6佐賀の佐藤先生  9/14 6:24
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キチガイの田中行広さま
ホントに貴方はキチガイです。家族や仕事を無くさない様気を付けて下さい。
残念ながら1日もお付き合いで来ません。でも、携帯電話のメールであれば
応援できますので、出発前に、携帯のメールアドレスを皆さんに公開して
下さい。無理せず楽しんで来て下さいね。

7田中です  9/14 16:53
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「変」、「キチガイ」 の田中行広です。
皆様からの応援メッセージ、感謝申し上げます。
デイバッグを軽量化しようとしましたが、3.2キロになりました。
着替えは最小限にし、宿で毎日洗濯するつもりです。
携帯のメールアドレスを公開したいのですが、携帯を持っていません。
私の家には携帯とクーラーが1台もなく原始人のような生活をしています。
20日の夕方には津屋崎のよしだ屋に到着する予定です。
皆様の応援メッセージを胸に刻み、山陰、長州路を無事に完踏し、玄海100のスタートに立ちますので宜しくお願いします。
なお、仕事も家庭も今のところ大丈夫のようです。
「走る」ことだけを考えれる贅沢なひと時を堪能したいと思います。
行ってきます。

8峯  啓子さん  9/14 20:16
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フレフレ!!田中さん 、気を付けて行ってらっしゃい。
20日、吉田旅館で待ってます。皆でゴールを祝って乾杯しましょうね。
そして翌日の玄海100kmも頑張って下さい。

9飲兵衛江口さん  9/14 22:38
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走るウルトラ飲兵衛の江口です。
やっぱ行くったいバカやね
わたしゃあ応援もしましぇん
ばってん玄海は完走せなばい
まっとりますばい田中さん
PS.無理せんでこそっと新幹線乗ってきいや
まっとるばい(^。^)
9月15日 月曜日 起床 5時40分 天候 曇りのち晴れ
行程 米子市(鳥取県)〜出雲市(島根県) 走行距離 約67キロ


 夜行バスは時間通りに6時15分に米子駅に着いた。6時20分にスタート。街は静かだ。米子を過ぎすぐに島根県に入る。中海が見える。安来市に入り便意を催す。トイレがない。9号線沿いの閉鎖されたホテルの敷地内の茂みに入り野グソをする。旅のスタートを野グソで飾る。安来駅、東出雲と好調だ。曇って気温も低く走りやすい。土日ゆっくりしていたので身体は軽いがゆっくりゆっくり進む。力を抜きいかに疲労の蓄積を少なくして後半に臨むか。今日は約65キロの道程。一番距離が短い。足元に注意し日々の走りのことしか考えない。先のことは考えず今日をいかにスムーズに過ごすかに集中する。
松江市に入る。西津田町から北側へ入り東朝日町から松江駅へ。感慨ひとしお。18年前に今の仕事に就いて初めて住んだ街だ。駅を過ぎ9号線に戻り宍道湖へ。嫁ヶ島、松江温泉の方向を写真に収める。このあたりから暑くなる。道も単調だ。玉造温泉、宍道まで来る。出雲まで15キロの表示。斐川町に入る。出雲空港が北側にある。何度も車で通った道だが走るのは初めて。荘原、直江、併川と進む。斐伊川を渡り出雲市に入る。水が澄んでいて魚が泳ぐのが見える。16時45分に今日の宿泊所である銀輪荘に着く。素泊まりで2800円だが、6畳の和室でゆっくり。お風呂も広々で快適、汗を流す。出雲で働いていた時の先輩二人と夕食。居酒屋の後お寿司をご馳走になる。感謝。
松江駅 宍道湖

応援メールです。
10宴会ゴールの横田さん  9/15 7:43
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みなさん、おはようございます。宴会ゴール野郎の横田です。
昨日夜10時10分発の米子行き夜行バスに乗って、田中行広さんがジャーニーランに旅立ちました。非常に元気そうで、遠足に行くようにワクワクしてましたよ。米子着が、たしか6時30分だったので、おそらくもう走り出している頃だと思います。今日は65kmくらい。ようやく涼しくなってきたので、順調に初日を迎えられそうですね。ワタシも土曜日のランは、下関からお付き合いする予定です。土曜日、前泊されるみなさんの待つ吉田やへ、2人で元気にゴールできることを祈ってます。佐世保の嫁さんのパソコンからの投稿なので、果たしてうまくいくかどうか。
11福岡ウルトラマラソン倶楽部 見野 容さん  9/15 9:13
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田中さん いよいよ今日からですね。
壮挙を祝い無事目的が達成できることを祈ります。
浩子さんから投稿承認のメールが届いたのには驚きました。
承認が必要な理由は、会員外からの投稿でした。
浩子さんとは、なんと横ちゃんの奥さんでした。
見送りご苦労さんでした。
9月16日 火曜日 起床 5時40分 天候 晴れ
行程 出雲市(島根県)〜江津市(島根県) 走行距離 約72キロ


 銀輪荘を6時15分過ぎに出た。ポプラで朝食(サンドウィッチ、ヨーグルト、アップルジュース)をとる。出雲市内を抜ける。湖陵町の湖が美しい。大田市までは距離がある(約30キロ)。 多伎町を通過、道の駅と風力発電の施設がある。3枚の羽の風力発電を写真に収める。暑くなってきた。大田市に入りローソンで昼食(冷やしうどん、ヨーグルト、発泡酒350缶)をとる。おにぎりを買っていたがごみと一緒にゴミ箱に捨ててしまう(後で気づく)。疲れが出てきたようだ。大田市から先が長い。
仁摩町まで海岸沿いのアップダウンと道路工事が続く。仁摩町を過ぎる。サンドミュージアム、琴が浜の鳴き砂に寄りたかったが時間がなくまっすぐ9号線を進み温泉津町を目指す。 アップダウンのなか歩道がない道を走る。距離は短いが隧道がいくつも現れる(地図上では13〜14)。隧道には歩道がない。点滅燈を前に着けライトを手で回しながら存在を示す。車は避けてくれるが大型のトラック、バスが側に来ると風圧がすごい。
温泉津町の温泉津駅に足を伸ばす。20年以上前に「フーテンの寅さん」の舞台になった町で本当に何もないが風情だけはある。温泉津温泉の看板ゲートを写真に収める。駅前の自販機でコーラを飲む。温泉津町がなかなか終わらない。以前仕事で行った工場がある(出雲に2年間いた)。
江津市に入る。依然アップダウンとトンネルが続く。18時を過ぎ陽が沈み始める。18時30分には暗くなり、19時には真っ暗になった。黒松駅、浅利駅を過ぎ江津駅に着く13時間以上かかった。駅から5分ぐらいの小松旅館に到着。素泊まり3500円。迷路のような廊下と土間を抜け6畳、8畳広縁付きの離れに泊まる。自動洗濯機で洗濯し、お風呂に入る。近くのポプラで夕食を買う。ビールと夕食で元気になる。
布団に入るが広すぎて落ち着かない。ゴキブリ、ゲジゲジ、蚊が出没。オバケが出たらどうしようと急に怖くなり、なかなか寝付けなかった。
風力発電 仁摩町 温泉津温泉街

応援メールです。
12宴会ゴールの横田さん  9/16 21:30
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みなさん、こんばんは。宴会ゴール野郎の横田です。
「変」、「キチ○イ」、「バカ」等々、いろいろ言われている(しかも
そのとおり!)行広さんですが、「米子〜津屋崎425kmジャーニー
ラン」も二日目を終え、現在、島根県江津市に到着しています。走破距
離133.2km、今のところ本人はいたって元気なのでご安心を。
二日目の今日は、出雲市を朝6時30分頃出発し、国道9号線をひた
走ったそうです。なんでも、歩道のないトンネルを14本も通過し、そ
れはそれは怖い思いをしたそうな・・・。まだまだ暑い日中と併せ、な
かなかの手強さに、本人はいたく満足しているようです。明日はもう少
し早めにスタートし、なるべく日のあるうちにゴールしたいとのこと。
みなさん、届かぬ声で応援してやってください。

 追伸:明日は島根県益田市の「ビジネスホテルあけぼの」(0856−
23−7337)宿泊予定。おヒマなら、激励コールしてやってください。
江口さん。大変でしたね。しかし、酷いことをするやつがいるもんだ。元気を出してください。みの仙人さま。嫁さんのパソコンからのメールで、失礼いたしました。承認していただき、ありがとうございました。
9月17日 水曜日 起床 4時30分 天候 晴れ
行程 江津市(島根県)〜戸田小浜(島根県) 走行距離 約75キロ


 4時30分に起床。夜中何度も目を覚ます。5時に宿を出た。ポプラで朝食(サンドウィッチ、ヨーグルト、ミックスジュース)。おにぎりをひとつウエストポーチに。朝は涼しくて走りやすい。浜田まで約20キロを一気に進む。8時過ぎに浜田市街を通過する。この頃から急に元気がなくなる。旅は3日目。急に現実に戻る。疲れと眠気のため気力が萎える。先のことばかり考えてしまい、やる気が空回りする。アップダウンの繰り返しになる。10時過ぎから暑くなり始める。走っては歩きの繰り返し。なかなか走りに集中出来ない。三保三隅駅から海岸線の県道を抜け気分を変えようと9号線沿いのガソリンスタン ドで三保三隅駅への道を尋ねる。一生懸命教えてくれるが要領を得ないのと私の理解力不足が重なる。とりあえず9号線を右折した。駅までは行けたがその先がわからない。駅前にいた人に道を尋ねるがよその人(埼玉県人)なので分からない。道なりにまっすぐ行けばよかったのだが、9号線の表示の方向に曲がってしまい、9号線に戻ってしまう。40分前に道を尋ねたガソリンスタンドが100メートル手前に見える。道に迷いもとに戻っただけと気づき疲れが一気に出る。12時前だ。JAのスーパーに入りチャーハンと発泡酒350缶を買い、店先のベンチで食べる。少し落ち着いた。9号線を何も考えずに益田へ進むことにした。アップダウンの繰り返しが再開。50歩歩き50歩走りの繰り返し。下り坂では膝の抜きで走り通す。何も考えずにその繰り返し。暑さは続くが何も考えない。  益田の街に入った。少し元気が戻る。9号線から191号線に入る。益田で宿泊するが距  離調整のためひとつ先の戸田小浜駅まで海岸線を進む。17時18分に駅に着く。17時  19分のディーゼル車に飛び乗り益田駅へ。 12時間18分で約75キロ走る。
駅から徒歩10分程の素泊まり3000円のビジネスホテルあけぼのに宿泊。お風呂に入り、洗濯し、夕食を買いに駅横のスーパーへ。値段落ちの寿司セット、サラダ、ヨーグルト、発泡酒500缶2本、お茶2本を買い部屋に戻り食べる。女房に電話する。「今どこだっけ」と。計画表を渡し事前説明したのに聞いていない。能天気な女である。横田氏に電話する。明日、益田駅から戸田小浜駅まで戻るためディーゼル車の始発時間を調べてくれていた。有り難い限りである。
今日も無事走れて思わず夕日に手を合わせた

応援メールです。
13宴会ゴールの横田さん  9/17 21:32
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みなさん、こんばんは。宴会ゴール野郎の横田です。
さて、田中行広さん、三日目の今日は、島根県江津市から島根県益田市までの約75kmを走破、通算距離を約210kmに伸ばしています。少々疲れが出ているようですが(あたり前です!)、電話の声はいたって元気そうでした。
夕べはかなり広い離れのような部屋に宿泊し、かえって落ち着かずに4時前には目が覚めてしまい、そのまま5時にスタート、途中、道に間違えたり(地元の人に聞いて逆に迷ったらしい^^)、暑さに苦しめられながらも、ほぼ12時間で75kmですから立派なものですね。
明日はいよいよ正念場、山口県長門市までの約80kmの第4ステージです。まだまだ暑さが残っていますが、なんとか乗り切ってほしいもの。みなさん、ご声援のほどを。
9月18日 木曜日 起床 4時30分 天候 晴れ
行程 戸田小浜(島根県)〜長門市(山口県) 走行距離 約78キロ

 蚊がうるさい。夜中じゅう私を刺す。緊張と疲労のため眠りが浅い。何箇所も刺されたがそのまま、朝を迎える。5時前にホテルを出て、駅前のコンビニで朝食(サンドウィッチ、ヨーグルト、野菜ジュース)をとる。5時58分発益田発のディーゼル車に乗る。戸田小浜駅は無人駅、そこからスタートする。朝は涼しい。このひと時に距離を稼ごう。白砂青松からホルンフェルスへ変わっていく。青い海と絶景が続く。11時前に32度を指し、さらに気温は上がっていく。コンビニがない。JA、道の駅は朝早くは開いていない。宇田郷のおばちゃんが一人でやっているJAでアイスとコーラを食す。とにかく暑い。12時前に奈古駅前の「八代」という料理屋へ入る。エアコンが効いている。冷たいおしぼりを出してくれる。定食と麒麟麦酒の中瓶で980円。おいしすぎて、感激し、力が抜けていく。あまりの心地よさで戦闘能力が失せる。12時30分、外に出る。暑い、50歩走り、50歩歩きの繰り返し。萩の笠山に着く。嬉しさのあまり気が抜ける。 今年の萩往還で夢遊病者のように走った(歩いた)所だ。コンビニでコーラ、アイス、お茶を食す。一瞬元気が戻るが急に気分が悪くなる。胃がむかむかして力が入らない。ウエストポーチをはずす。胃薬(ブロッカー2)を飲む。まだ30キロ近くあるのに胃をやられた。脚も動かない。腹を決め歩くことにした。萩の町を抜け玉江駅から三見駅へ向かう県道64号線に入る。薬が効いたのか気分がよくなり走り出す。海がきれいだ。萩往還では夜中だったので薄気味悪く感じたが。 三見駅からそのまま64号線で長門市に向かう。海岸線は絶景だがアップダウンが半端ではない。暗くなり不安になり始めたときに前からランナーと出会い挨拶する。そのランナーが追いかけてくれ話をしながら進む。長門市まで10キロぐらいなので車で送りましょうと言ってくれる。丁重にお断りをして先に進む。
191号に戻り長門市に入る。20時過ぎに長門市駅前の青海旅館に着く。松崎さん、横田氏、職場の先輩の川口さんから宿に電話が入る。感謝。お風呂に入り洗濯し、食事を買出しに行こうとしていたら、あまりものですが食べませんかと旅館の女将が刺身とおかずを出してくれた。ビール大瓶2本、追加の刺身、おかず、吸い物、ご飯、漬物各種を腹いっぱい食べ、1500円(素泊まり 3200円)。疲れがいっぺんに吹き飛んだ。女将の親切に感謝。約78キロを14時間かけ走り、歩く。
果てしなく続く海岸線 玉江駅
応援メールです。
14宴会ゴールの横田さん  9/18 22:28
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みなさん、こんばんは。宴会ゴール野郎の横田です。
田中行広さん、正念場の四日目を終了しました。だいぶ参ってます(^^;)。
しかし、まだまだ元気、今日は14時間近くもかかって島根県益田市から
山口県長門市までの約80kmを走破しました。ついに通算距離は280
kmを超え、九州が伺えるところに来ています。
今日は午前11時には気温が32℃に達し、しかも日本海側のアップダ
ウンに苦しめられ、それはそれは大変だったようです。しかし、佐藤先生、
江口さんをなんとか見返すべく底力を発揮、夜の8時過ぎになんとか長門
市に到着しています。無事に津屋崎にたどり着けたら、なんと言ってもご
両名にお礼が言いたいそうです。
 さて、明日は長門市〜下関間約80kmですが、ワタシも夕方には下関
に駆けつける予定です。宿に着いたらコースを逆送し、田中さんを出迎え
るつもりです。その後は可能な限り祝杯を挙げ、翌土曜日は、一応の最終
ステージ、下関〜津屋崎間約66kmを二人仲良く走り抜け、夜の7時ま
でには民宿よし田にゴールしたいと思っています。みなさん、出迎え、よ
ろしくお願いします。
9月19日 金曜日 起床 4時00分 天候 くもり、雨
行程 長門市(島根県)〜下関市(山口県) 走行距離 約82キロ

 4時30分に宿を出る。青海旅館は正解だった。次回チャンスがあれば再度利用したい。長門市から191号線をひたすら下関まで約82キロの道程。湿度と気温が高く、むっとする。予報は雨。萩往還で疲れが出てくるポイントを逆方向に走る。黄波戸には行かず、191号線を油谷に向かう。コンビニで朝食(サンドウィッチ、ヨーグルト、ミックスジュース)をとる。油谷では通学の小学生が「おはよう」の挨拶をしてくれる。油谷を抜けると海岸線沿いのアップダウンがはじまり、雨が降りだす。待望の雨だが、脚が動かない。リズムだけで走っていたがそれも続かなくなる。50歩走り、50歩歩きに切り換える(走りは時速10キロ、歩きは時速6キロ。)50かぞえるだけでリズムが生じ何も考えずに済む。雨が4日間の炎天下のランで熱くなった身体を冷やしてくれる。雨はやさしい。彼岸花が咲いている。赤い細い線が涼しさを呼ぶ。山口県の地図の西側をグルッと左に回り下関方面へ向かう。雨が激しくなる。 
11時頃コンビニによりカップヌードルを食べる。おいしかった。雨のおかげで身体が動き出す。但し歩きと走りの繰り返し。アップダウンが続くが平坦な道より気持ちが変わって楽に思える。身体を労わるために足を前に置きにいき、膝の抜きで前に進む。歩き走りでトータルすれば時速7〜8キロ。特牛、小串を過ぎあと30キロ弱となる。ドライブインで玉子丼を食す。スタート時には動かなかった脚が徐々に動けるようになる。リズムと意思が走りを形づくる。梅光女子大を抜け下関市街に入る。下関駅前まで横田氏が出迎えてくれた(明日一緒に下関から津屋崎町まで走るために18時前に和歌山から下関駅へ来てくれた。以後行動をともにする)。 14時間30分かけ長門市、下関間を走る。
素泊まり3200円の「下関海員会館」に行き、お風呂にはいり、洗濯し、近くの焼鳥屋で夕食。ビール、焼き鳥で乾杯。九州は目の前。
やったぞー下関だ。

応援メールです。
15飲兵衛江口さん  9/19 0:07
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
走るウルトラ飲兵衛の江口です。
まだ走ってるんですか。
ホントに走るつもりかな。
え!前日もお祝いせんといかんとですか?
もう世話のやけるランナーですね。(^。^)
しかし、しかたない玄海ゴールをセッティングしておきましょう。
前日は、本番当日の用意でバタバタしてると思いますので
宴会ゴール野郎の横田さん携帯へ連絡お願いします。
しかし頑張るなキチ○イばい。次はアメリカかな。
16峯  啓子さん  9/19 0:28
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宴会ゴール野郎の横田さんへ
田中さんの情報有り難うございます。
明日の宴会は、ほどほどにお願いしますね。
お二人がゴールされるのを、吉田屋で待っています。
そして皆で祝いましょう。
17佐賀の佐藤先生  9/19 7:12
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
横田様
田中応援メール有難うございます。田中さんの歯を食いしばって
頑張っている様子が目に浮かびます。
土曜日は津屋崎町吉田屋のお出迎え宴会場に参加します。
18福岡ウルトラマラソン倶楽部 諸岡さん  9/19 10:20
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
横田 さん
20日は皆でお待ちしております。
ゴールしたら二人は横になっビールを
飲んでください。4本の足をマッサージ
いたしましょう。
9月20日 土曜日 起床 3時30分 天候 くもり
行程 下関市(山口県)〜津屋崎町(福岡県) 走行距離 約68キロ

 4時過ぎに宿を出て、コンビニで朝食(いつものメニュー)。下関から関門海峡を人道で渡る。便意を催し大きいのを出してからエレベーターで地下に潜る。1キロ弱の地下道を抜けると九州、福岡県に着く。気持ちが高揚する。門司から199号線を西に走る。横田氏と一緒なので気分は楽だが走りのリズムがつかみづらい。50歩走り、50歩歩きの田中流「コンビネーションラン」を説明し、この走法で行かせてもらうことにした(わがまま言ってゴメン)。気温は高くないが曇って空気が重い。ムシムシする。走り出すと汗が吹き出てくる。小倉、黒崎から若松方面へ。渡船場から船に乗り洞海湾へ、3分で若松に着く。初めて若松に降り立つが古い町並みが郷愁を誘う。コンビニで休み休み進む。私の走り旅の情報を横田氏が玄海100のメーリングリストにこまめに載せてくれ盛り上がっていると(バカ、○チガイ、アホなどなど、賞賛の嵐とのこと)。今日は「吉田屋」の前で出迎えてくれるとのこと。有り難い限り。遠賀川を越えた。昼になり、ジョイフルで昼食(チーズハンバーグ、ライス、スープ、発泡酒350缶)をとる。495号線から津屋崎町を目指す。左手に芦屋競艇が見える。風はあるのだが湿気が有り走りづらい。後少しという思いが沸き立つのを抑える。
岡垣町に入る。玄海100のコースが見える。垂水峠を越える。車の往来が激しいが歩道がない。上りをボチボチ歩き、下りは走る。ワゴン車から手を振る人がいる。職場の先輩(ウルトラの先輩でもある)川口さんが奥さんと一緒に出迎えてくれた。最後のふんばりだ。津屋崎の町に入る。旅館街に入るとゴールの赤い横断幕が見える。明日の玄海100の準備のさなか福岡ウルトラマラソン倶楽部の人達がわざわざ準備してくれたもの。(感謝、感謝)知り合いに挨拶しながらゴールテープを切る。ようやく嘘が本当になりつつある。
若松への渡船場にて 川口さん、私、横田くん 仲間の出迎えの中、横ちゃんとゴール
9月21日 日曜日 起床 1時30分 天候 晴れ
行程 玄海100キロ  走行距離 100キロ


 1時30分に起床。完走のためアーリースタートにする。2時30分に宮地嶽神社に着く。17人が3時に出発。わきあいあい試走会のようだ。真っ暗な道を進む。歩いては走りの繰り返し。コンビネーションランでここまで来れた。この走法で100キロ通してみることにした。見坂峠を抜け一人で脇田温泉に向かう。行けども行けども着かない。疲れのためか距離感がおかしくなっている。固定のエイドがあるはずの公園に着くが誰もいない。便意を催しトイレを探すがない、野グソをする。出来れば時間内完走を、との思いがあったが作戦変更。楽しく最後まで走ることに気持ちを切り換える。脇田温泉の前の交差点で道を外れコンビニに寄り、朝食。 横田氏に会う。彼と一緒にゴールすることに決める。間夫峠もコンビネーションランで進む。熊本から参加の徳永さん、荒木さんの二人と併走、力丸ダムまで一緒に行く。移動エイド車の松崎、江口、渕上号に終始お世話になる。固定エイドでも先輩諸氏から歓待を受け、元気を頂く(本当に有難うございました)。力丸ダム付近から正規スタートの選手が抜いていく。すごいスピードで走りぬける選手が振り向きざまに写真を撮ってくれた(今回1位の光安さん)。
42キロのコンビニでカップヌードルと発泡酒350缶を食す。職場の同僚の古賀さん、藤原さんが抜いていく。ここから宮田町までは、横田氏と昔話をしながら歩き。赤木峠を越え、赤間宿へ。 コンビニで越田さんと会う。 萩往還の宗頭でボランティアをした横田氏が同じくボランティアをしていた越田さんと知り合いになっていた。その縁で地蔵峠、サイクリング道の手前まで話しながら併走させていただく。越田さんに先に行ってもらい、「追い越した」(おい、越田)と声をかけ、越田さんを追い抜くときのお約束までさせて頂く。成田山の上りの茶屋でトコロテン、とアイスを食す。下りは頑張って走り通す。
玄界灘が風で荒れている。西田さんの応援エイドでアミノバイタルを頂く。勝浦浜には明るい時間に走れて大満足。佐藤先生、高田さんに抜かれ、津屋崎のゴール手前1キロから走り出す。18時ジャストで横田氏と一緒にゴールのテープを切る。15時間ジャストで100キロを完走、7日間の走り旅が終了。涙はなく達成感が身体中に充ちている。感謝の気持ちしか湧いてこない。
完走パーティーで福岡ウルトラマラソン倶楽部
会長の見野さんより525キロ完走を称えて
FUMC特別賞が送られた。
最高の笑顔でしたね。
9月22日 月曜日 起床 5時30分 天候 晴れ

昨夜の宴会で特別賞を頂く。小学校の賞状以来の快挙。嬉しい限りだ。
松崎さんがこまめに動いている。頭が下がる。私は朝からビールを飲みご飯を3杯も頂く。スイマセン。佐藤先生、横田、藤原氏と遠方の来客の7人で福間の銭湯へ行き風呂上りのビールを。電車で博多駅へ。名代ラーメンでラーメン(替え玉)、ギョーザ、おにぎり、ビールを食す。皆と別れ自宅へ。家の中が異化し、風景として目に入る。犬と散歩に行き、家族と一緒に夕食。ビールを飲む。少しずつ風景が溶け込んできた。無事旅を終えた。
 今回の走り旅で得たものは、出来るだけ余計なことは考えないこと、足元を見て今の走り、リズムを整えることだけに集中すること、痛み、眠気はそのままにしてほっておくこと、いつも感謝しつつ楽しく愉快でいること。
 旅を支えてくれた多くの人たちに感謝しつつ、床に入る。

お礼メールです。
19田中君からのお礼メール  9/23 11:44
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福岡ウルトラマラソンクラブの皆様、
大会参加の皆様
本大会の関係者の皆様
本当にお世話になりました。深くお礼申し上げます。
「米子、玄海 525キロ 遠足」を無事進みきれました。
4日目からはまともに走れず、50歩走り、50歩歩くの繰り返し
でどうにか津屋崎までたどり着きました。
時速6キロで進むことがいかに難しいか実感しました。
サポートしてくれる人たちの力があってこそ、前に進むことが
出来ることも実感しました。
大会準備の忙しい中でお出迎えのゴール、懇親会での表彰式
まで用意していただき誠に有難うございました。
私の一生の宝物としたいと思います。
楽しすぎる、贅沢すぎる、美味しすぎる、走り旅でした。
本当に有難うございました。

田中 行広


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