東寺 金堂と五重塔
Kondo Hall and five-storied pagoda of To-ji Temple

東寺はもとは平安京の迎賓館として建てられた。「迎賓館のことを中国では鴻臚寺という。鴻臚とは蕃客をあつかう職のことで、寺とはこの場合、後の字義である仏教寺院をあらわさず、古い字義である「役所、官舎」をあらわす。(中略)日本では鴻臚寺とは言わず、「鴻臚館」といわれた。」(司馬遼太郎「歴史の充満する境域−東寺」(私の古寺巡礼京都T、光文社文庫)
空海はこれを823年(弘仁14年)、50歳のときに朝廷から下賜され、ここに大日如来を宇宙の中心とする真言密教の体系を形づくった。この象徴が講堂に安置された五仏、五菩薩、五大菩薩、五大明王、六天の21尊である。