境内のところどころに椿の花が咲いている。初めてこの寺を訪ねたのはずいぶん前、近くの報国寺の庭をスケッチした時だった。 寺の略縁起によると、創建はとても古く、天平6(734)年の春、光明皇后が発願し行基が建立したとのこと。鎌倉では最も古い寺だ。本尊は行基が刻んだ十一面観音で秘仏になっている。拝観できる前立観音像は運慶の作で頼朝が寄進したそうだ。 本堂からは金沢街道を挟んで南の山が近くに見える。釈迦堂切通しはその山にあるが、50年近く通行禁止になっている。来年通行が再開されたら歩いてみたい。 次へ