月波楼
Gepparou

建物に関していえば、我々は直線が好きなのかもしれない。この国が乾燥した石の国ではなく、湿潤な木の国だという制約もあって、仏教の塔、ストゥーパが本来の円形から多角形、四角形の塔に変わったように。
構造物は風土と一体になったときに美しい。月が昇ると池の水面に月影が映る。空に浮かぶ月と、水面に映る月を眺めるためにこの建物が作られた。
装飾によって生まれる美しさもあれば、装飾を排して生まれる美しさもある。ここには過剰なものは何もないし、足りないものもない。
約1時間の参観後、桂川を渡って東山まで歩く。  戻る