神戸に赴任した97年の春は雨が多く、歓迎会を兼ねた花見も雨で中止になった。 久しぶりに晴れた日曜日に近くの保久良山に登った。甲南町の社宅から歩いて45分ほどで、頂上の神社「保久良さん」に着いた。 地元では古くから山の守り神として親しまれている。振り返ると、修復を終えた会社のビルの向こうに東神戸大橋と大阪湾が見えた。 大震災で最も大きな被害を受けたところだ。街を歩くと、歩道はまだ波打ち、傾いたままの電柱も残っていた。 それでも多くの住居は再建されている。 目に入る家々がすべて新しいことが、地震の規模の大きさを思わせる。 次へ