海龍王寺
Kairyuoh-ji Temple

「村の入口からちょっと右に外れると、そこに海竜王寺という小さな廃寺がある。そこの古い四脚門の蔭にはいって、思わずほっとしながら、うしろをふりかえってみると、いま自分の歩いてきたあたりを前景にして、大和平一帯が秋の収穫を前にしていかにもふさふさと稲の穂波を打たせながら拡がっている。」(堀辰雄「大和路」)
この文章の書かれた頃は、東大寺の転害門から田園が広がり、ここまでは2、3の集落があるにすぎなかったようだ。海龍王寺は7年ぶりの訪問だったが、あいにく門が閉っており、突き当たりの門に、住職体調不良につき参拝できないとの貼り紙があった。残念。車の多い門前を戻り、法華寺へ。  次へ