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――はじめの一歩は自分のこころの状態を知ることから
検査
睡眠アンケート調査
睡眠日記:入眠時刻や起床時刻を記入
睡眠ポリグラフ検査
Multiple Sleep Latency Test:日中の眠気を調べるために、入眠までの潜時を脳波で調べます
分類と治療
<精神生理学的不眠>
身体化緊張と不眠に対する過度の心配で眠れないというものです。
最初は些細な出来事、たとえば風邪などの体の不調、試験や仕事の心配、徹夜のための昼寝などのために、夜に寝床についてからすぐ寝つけないことがあります。そのときの苦しさと不安がきっかけになって不眠が不眠を呼ぶ悪循環に陥ります。特に心配性で思い詰めやすい人に多いですが、事情によっては誰にでも起きます。
その悪循環の元になるのは次のようなことです。
・また今夜も眠れずに苦しい思いをするという恐怖
・眠れないと体を悪くするという恐怖
・体だけでなく神経や脳を悪くするという不安
・眠れないのはノイローゼや精神病の前兆ではないかという不安
・眠ろうとして一生懸命運動や入浴をしても眠れないという困惑
・睡眠薬は危険なのでのみたくないが、我慢できずのんだのに眠れなかった、自分は特別な病気ではないかという思いこみ
そのため、今夜はしっかり眠らねばならないと夕方から緊張しています。
入眠困難と睡眠持続障害が多いです。
カウンセリング: 眠ろうと意識するとかえって眠れなくなるので、静かに横になっているのがいいです。体はそれでも十分休めるので心配ないです。人間の1日の睡眠覚醒リズムは25時間で、起床、食事、運動などにより絶えず時計合わせをして24時間の生活をしています。したがって生活リズムを整えることによって、自然に睡眠のリズムも作られます。睡眠時間は5〜10時間と個人差があるので、日中の生活に支障がなければ睡眠の長さにこだわる必要はありません。入眠後1〜2時間の深い眠りの後は浅い眠りと脳波上醒めた状態が交替するので、途中の短い目覚めは気にする必要はありません。誰でもときには眠れない日があります。
抗不安薬(セパゾン、コンスタン)
短時間型睡眠薬(レンドルミン、デパス、アモバン): 昔の睡眠薬と違い、安全で依存性もありません。
<神経症性不眠>
不安障害に伴うものなど。心配事、不安のために眠れないというものです。
抗不安薬(セパゾン)+サイレース(入眠・熟眠効果)
習慣性や依存性は少ないので心配ありません。眠れるようになったら減らしましょう。
<精神疾患に伴う不眠>
うつ病:中途覚醒や早期覚醒。自殺の危険があるので睡眠はよくとれるようにします。過眠になることもあります。
ユーロジン(中間型)+セパゾン、ヒルナミン
睡眠効果のある抗うつ薬(テトラミド、レスリン)
入院中であればイソミタール+ブロバリン
精神分裂病:サイレース(中間型)+デパス、アモバン、ヒルナミン
セルシンは刺激興奮を生じることがあります。
<老人の不眠>
短〜中半減期のものを半用量使用。ベンゾジアゼピン系はせん妄を誘発、ベンザリンなどは持ち越し効果があるので注意。
せん妄がある場合は、眠前にグラマリール、セレネース、ヒルナミン。
<睡眠時無呼吸症候群>
肥満のために上気道が圧迫されて狭くなり、いびきをかき、酸素供給が不十分になります。このため眠りがいつも浅く、睡眠量が不足するので、日中にすぐ眠り込みます。
肥満があれば減量します。
眠前にアナフラニール、ダイアモックス、テオロング。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬禁忌。
薬物無効ならばnasal CPAP。
<睡眠時ミオクローヌス>
眠前にリボトリール、L-dopa
<ナルコレプシー>
・日中も始終居眠りをしています
・驚く、笑うなどの感情変化と共に筋肉の力が抜けて物を落としたりします
・入眠時に意識があるうちに体が動かない「金縛り」の状態になります
・入眠時にいろいろなものが見えたり触れたりする、鮮やかな幻覚が現れます
遺伝性があります。
入眠時幻覚や脱力発作に対して眠前にアナフラニール
日中の眠気に朝昼にリタリン
<睡眠覚醒リズム障害>
身体的原因で時計合わせができないものです。明け方に眠りについて昼起きる睡眠相遅延症候群、1日25時間リズムで睡眠時間が毎日遅れる非24時間性睡眠覚醒障害などがあります。十分な検査が必要です。
メチコバールで有効例
ハルシオン
ビタミンB12
光療法: 毎日一定時間強い光を見る
睡眠薬について
作用時間
入眠効果には、アモバン(最高血中濃度まで0.8時間)、サイレース(0.5〜1時間)、ハルシオン(1.2時間)、レンドルミン(1.5時間)
入眠・熟眠効果を期待する場合はサイレース、早朝覚醒に対してはユーロジン。
超短時間型(ハルシオン):中途覚醒後から再入眠までの健忘を生じることがあります。
長時間型:翌朝への持ち越し効果で眠気が長引きます。
注意
バルビツール系は大量服薬により強い呼吸抑制がかかるので、イソミタールやベゲタミンは外来使用を避けるべきです。
睡眠薬や抗不安薬を処方するときは、よく説明します。昔のバルビツール系睡眠薬では見られましたが、現在のベンゾジアゼピン系睡眠薬は飲み続けても習慣性や依存性はほとんど生じません睡眠薬依存(乱用)というのは、医師から出された量の何十倍も勝手に飲んでしまうというような特殊な場合のことです。通常量ならば、一生飲んでも大丈夫です。また、脳がやられるということも決してありません。
睡眠薬で規則正しい睡眠の習慣を付けて、少しずつ減らしていけばよいのです。そして、眠気が自然に出てくる頃から、眠れないときだけのむ頓用に切り替えます。
ただし、アルコールと一緒に服用しないようにしましょう。
アモバンは起床時に口の苦みを感じることが多いです。朝、牛乳を飲みましょう。
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