2025年9月12日(Fri) 快晴 僕は自分の店の厨房で料理をしている。 今日はお世話になった人に集ってもらい、僕のデビュー作を味わって貰うんだ。 綾波も僕の隣で手伝ってくれている。 カズミは大人しくテレビを見ていた。 僕はお昼ご飯をテーブルに並べながら 僕 :カズミ、ご飯だよ。 カズミは席に就くと カズミ:いただきます。 カズミは僕とアスカの間に授かった子供。 僕がフランスに行ってた間、綾波が育ててくれた、 その為か綾波の事をママと呼ぶ。 性格も綾波に似て、おっとりしていている。 綾波には言葉では表せない程、お世話になった。 精神的な面は勿論の事、 このお店と家を作るのに要したお金の8割を綾波が出してくれた。 昼食後、暫くして綾波は厨房へ消えたが、 僕は綾波の要望により、暫くカズミと遊ぶ事にした。 カズミは僕と会って10日目というのに、 もうすっかり僕に懐(なつ)いて、 何時も僕の膝の上に乗って、胸に凭(もた)れ掛って寝てしまう。 カズミはアスカにも懐いているのだが、やはり一番は綾波で、二番が僕みたいだ。 カズミは、僕の膝の上に頭を乗せて寝てしまった。 カズミは3歳の筈なんだけど、見た目と知能は、7歳の子供と変らないのだ。 僕はカズミの髪を撫でた。 髪の質は綾波に似ている。 お風呂を綾波と入る事が多い為か、綾波と同じ匂いがする。 顔も綾波に似ている。 何だか不思議な感じだ。 僕と綾波は医学的には親子だから、 カズミが綾波に似るのは不思議ではないのだけど・・・ *************************************** 17時に皆が揃ってやって来た。 加持さん、ミサトさん、ミサトさんの子供、ペンペン、青葉さん、青葉さんの子供、 日向さん、日向さんの子供、伊吹さん、冬月さん、冬月さんの子供 伊吹さんは青葉さんと結婚していた。 17時10分 トウジと洞木さんがやって来た。 洞木さんは結婚していて、鈴原となっていた。 トウジはカズミを見て、 トウジ:綾波が二人・・せやけど、惣流が二人やのうて良かったな 17時20分 アスカは居ないけど、皆に食べ始めてもらった。 円卓テーブルには、ヨーロッパで知った田舎料理を並べてた。 17時30分 爆音が響いた。 綾波が来たわねと言った。 お店の前に真赤なスポーツカーが止った。 エンブレムには跳ね馬が付いていた。 車からアスカが出てきた。 トウジ:相変わらず、派手なやっちゃな。 アスカはお店に入ると、頭をペコッと下げて アスカ:遅れて済ませんでした。 トウジ:遅刻やで! アスカは微笑みながら アスカ:ごめんね。 シンジ!車を駐車場に廻して アスカが僕にキーを渡した。 トウジ:相変わらず人使いが荒い奴。 僕 :えっと・・僕、車の運転できないんだ・・ 綾波がキーを受取り車に乗込んだ。 タイヤを空転させて、白煙を上げながら駐車場へ車を運んだ。 アスカ:シンジ、早く車の免許を取らないとね。 全員が円卓テーブルに座った。 席の並びは、僕の右にはカズミ、綾波、洞木さん、トウジ、 青葉さん、青葉さんの子供、伊吹さん、日向さん、日向さんの子供、 冬月さん、冬月さんの子供、ミサトさん、ミサトさんの子供、加持さん、アスカ ミサト:さて、みんな揃った事だし、そろそろ始めましょう。 今日の主役はシンジ君だからね。 僕はスープを注ぎながら、 僕 :えっと・・・今日はお忙しいところ来て頂いて有難うございます。 今日は僕の奢(おご)りなんで思う存分食べてくださいね。 アスカ:そうよ、シンジの手料理を食べられるあんた達は幸せもんよ。 残したらビンタするからね。 洞木 :このお店は何の料理を扱うの? 僕 :うん。 今、円卓に並べてるヨーロッパ中の田舎料理や、 日本の田舎料理を出そうと思ってるんだ。 洒落た料理ではないけど、 美味しくて、リーズナブルな料理にしたいと思ってるんだ。 伊吹 :美味しいわよ。 構えて食べなくても良いわね。 冬月 :これなら何時でも食べたくなるな。 洞木 :お店の名前は決めたの? 僕 :まだなんだ。 トウジ:ど根性、がええな。 レイ :初号機?ATフィールド? 洞木 :オリーブはどう? 花言葉で平和を意味するの。 伊吹 :じゃ、rose(薔薇)はどう? 花言葉は純愛。 シンジ君とアスカにぴったりでしょ。 ミサト:アスカはどう考えてるの? アスカは綾波を見ながら アスカ:私はReiが良いと思うの。 ミサト:レストラン Reiか。 アスカ:このお店を出すのに、2億円はレイが払ってくれたの。 家を建てる時だって、15億円はレイが払ってくれたの。 だからって訳じゃないの。 レイはこの4年間、私を何時も支えてくれたの。 一緒に居て良く解った。 レイはシンジの事、愛してるでしょ。 もし、シンジとレイが、血の繋がらない他人なら、 レイはシンジを選んでると思うし、 シンジもレイを選んでると思う。 私もシンジは取られたくないから、 レイに宣戦布告するけどね。 けどレイなら諦めも付くかもしれない。 私は諦め悪いけどね。 レイは私の生涯のrival、好敵手。 僕 :アスカ・・・ 綾波はカズミを抱しめて泣いていた。 カズミはママと言いながら、綾波の髪を撫でていた。 トウジ:よっしゃ、今日からこの店はRestaurant Reiやな。 看板は、このデザイナーのわいに任せてくれ! 洞木 :玄人跣(はだし)だもんね。 ミサト:へー、鈴原君、頑張ってるじゃない。 トウジ:そらそうと、シンジも惣流も痩せたな。 何発やったんの? 僕 :・・・80回かな・・ トウジ:シンジも言うようになったな。 アスカ:帰って来た日が15回、金曜日が7回、土曜日が10回、日曜日が13回、 それ以外は毎日5回ずつで85回よね、シンジ。 トウジ:・・・・ レイ :・・・・ ミサト:・・・・ 洞木 :・・・・ シンジ:みんな、どうしたの? 何か変かな? トウジ:お前ら、やっぱ、おかしいわ。 人間離れしとるわな。 シンジ:そうかな? 洞木 :1桁多いと思う。 ミサト:1月に1回かな・・・ アスカは僕の手を握り締めて アスカ:いいの! 私とシンジはこれで旨く行ってるんだから。 トウジ:そうやな、 そんなに愛し合えるお前らは幸せやもんや。 それから和やかな雰囲気の後、何時もの乱痴気騒ぎとなった。 /* 新しい生活 restaurant Rei */次回、日常