所属組織 |
人物名 |
解説・設定・言い訳 |
NERV |
碇 シンジ |
十五歳。独身。男。職業、中学生。
この本編での主人公です(多分)。
彼が何故こんなに人から追われるのか?
つまり、補追1で語られている通り、世界は彼を中心に回っているからです。
普通の少女達は彼に惚れ、或いはお姉さんとして色々教えてやりたくなります。
普通の男どもには、彼は手助けしてやりたい弟分、あるいは支えてやりたい、
頼りになる、近くにいたい優しい兄貴にうつります。
男に興味の無い女たちには、彼は女の子のような愛らしい男の子にうつって、
着せ替え人形にして遊んでみたいと思います。
機械にしか興味の無い方々は、謎に包まれた最新兵器『エヴァ』のパイロット
である彼に興味を惹かれます。
人間関係に疲れた方々は、彼の一滴の清水のような無垢さに惹かれます。
オカルト一本の方々は、彼の持つ『選ばれた者』としての魂に惹かれます。
権力や金にしか興味の無い者達は、彼はかの碇ゲンドウの息子、エヴァのパイ
ロット、NERVの中心にいる者として、彼を利用しようと考えます。
それ以外の者は上述の人々に引き摺られることになるか、もしくは世界が彼を
中心に回っている事に不満を感じ、彼を嫌悪します。
つまるところ、やっぱり誰一人として彼を無視できないのです。
碇シンジも彼女や惣流アスカと同じく、当然NERVで特殊訓練を受けており、
格闘術にせよ銃火器の取扱いにしろそこそこにこなすのです。なのにどういう訳
かそういう事が全然信用されないのは、彼にとってそう言った物が不必要だから
なのでしょうか?
以前の彼とって、そういう事はただ邪魔で不必要なだけだったのですが・・・・・・
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惣流 アスカ |
十五歳。独身。女。職業、中学生。
人外な豪腕怪力な上に無理無茶無謀無策無責任という最強の女です。
そんな彼女ですが、弱冠十四歳にして大学を卒業する才女でもあり、エヴァの
パイロットとして高度な特殊訓練を受けた優秀な兵士でもあります。
その天才ぶりは、自分の腕力を瞬時に数倍に膨らませる気功術を、その才能に
物を言わせて独学で習得したり、熱膨張を理解している所からも存分にうかがえ
ます。シンジにはもったいない女の子でしょう。
彼女については色々な事が囁かれています。そのひとつに「エヴァに乗るより
も素手の時の方が強いんじゃないか?」と言う意見です。
とんでもない!彼女はエヴァに乗っている時の方が強いに決まっています。
なぜなら彼女の留まる事を知らない才能は、エヴァをして気功が使えるほどに
まで成長させているのですから・・・・・・
また、軍隊式の格闘術に限らず、銃火器やナイフの扱いにも習熟しています。
各種戦闘の戦術や戦略にも通じ、知能の高さに物を言わせて各種の専門知識を
吸収し、数ヶ国語を解するというスーパーガールでもあります。
余談ですが、第二次SI争奪戦争の原因は、彼女がシンジとキスした事による
ものとされています。更に余談ですが、シンジとの同居開始時にも戦争が勃発し
かけたのですが、当時アスカはSILF等の組織の存在を知らず、彼女を標的と
した攻撃を加えようとしたら、どうしてもシンジを巻き込まざるを得ないと言う
理由で回避されたのです。あわや戦争勃発というこの事件は巷で『同棲危機』と
呼ばれています。
本編では中盤以降、全然目立ちませんでした(ハハハ・・・)。
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綾波 レイ |
十五歳。独身。女。職業、中学生。
使徒です(こらこら)。
謎めいた少女として、各地で人気を博しています(おいおい)。
シンジを巡り、惣流アスカとライバルの関係にあると思われますが、シンジは
ともかく、本人ですらその事が分かっているのかどうかよく分かりません。
若干、シンジはアスカよりもレイ寄りと見られており、強力無比なATフィー
ルドを見事に使いこなす事により、圧倒的腕力を誇るアスカからその地位を守り
続けています。とはいえ、いつの日か、彼女が碇シンジをかけて惣流アスカと血
みどろの闘争を繰り広げる時が来るのは確実でしょう。
雰囲気として、学校で「ちょっと待ってて。」というと、明日の朝まで静かに
待っていそうな雰囲気が漂っているので、シンジにしろ他の誰にしろ、彼女と付
き合うのは並大抵の努力と精神力では成し遂げられないでしょう。
惣流アスカと同じく、エヴァのパイロットとしてNERVで各種の特殊訓練を
受けていたので、一般人(彼女のまわりには『一般人』などほとんどいないので
すが、便宜的に。)に比べて体力的にも精神的にも優れており、学校の成績も優
良なのですが、しょせんは唯の一般人と評価してのこと、第三新東京市において
それらはあまり評価される事はないようです。
彼女はどういう訳か本編の最初から最後まであまり目立たなかったなぁ・・・
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碇 ゲンドウ |
極悪非道の大魔王として世界にその名を轟かせているNERV総司令官です。
その実体は常に息子と部下の事を優先的に考えている、心優しき魔王です。
しかしながら、本当の彼を理解できた人は碇ユイ、ただ一人だけです。
今回の事件により、今までは容認してきたシンジのファンクラブ組織が、実は
息子に有害であるという結論に達し、今後持ちうる全ての権力、金力を用いてそ
れらを駆除しようと決心しました。その第一歩が《機構》の解体です。
そして、これから本格的に有害組織の排除に当たるであろうNERVは、しか
しながら、それらの組織の本当の実力のほどを知りません。緒戦の《機構》解体
はさしたる抵抗も無く行われました。これからの戦いで本当のファンクラブ組織
の実力のほどを学ぶのか、それともその機会を得る事もなく返り討ちに合うのか。
なかなかに目の離せない状況です(って、他人事のように・・・・)。
ゲンドウの解説のはずなのにいつのまにか予告のようになってしまった・・・・
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葛城 ミサト |
NERV本部戦術作戦部作戦局第一課長にして三佐にして惣流アスカと碇シン
ジの保護者です。が、どちらかと言えば生活面全般について碇シンジに保護され
ている気の良い隣のお姉さん風のグラマラスな美女です。
作戦立案能力に関して彼女の才能は非常に得難い物で、対使徒戦において作戦
担当を任じられているほどです。しかし、その作戦の方向性が極めて危険、或い
は無謀、もしくは大胆な為、対使徒戦以外に使える部署なかったと言う説もあり
ますが、実際のところ、一般的な戦闘(どんな戦闘も一般的と言える要素はない、
と言うのは置いておきます。あくまで便宜的に、です)に関しては非常に堅実な
作戦を展開します。
そんなキャリアウーマンな彼女ですが、欠点も多く持ち合わせています。
ここでそれをすべて上げると、それだけで人物紹介のページを半分以上占めて
しまいそうな気もするのでやめておきます。が、一つだけ言っておくと、彼女は
料理がうまくありません(そういう次元かどうかは意見が別れるでしょう)。
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加持 リョウジ |
謎の男です。
ある時はNERVに一尉待遇で遊んでいる男、ある時はゼーレのスパイ、ある
時はゲンドウ達のスパイ、ある時はミサトの恋人、またある時はシンジの師匠、
そしてある時は農園のおじさん・・・・・。
しかしてその正体は!?
やはり謎の男です。
飄々とした風貌に人をコケにしたような笑みを浮かべ、女と見れば口説き、コ
ーヒー缶を片手にシンジも口説き、エヴァが使徒と戦っている時にスイカに水を
やる、そして水をやりながら奇妙に意味深なセリフを吐く男です。
そんな彼の正体を断言する事は困難という一言に尽きます。
しかし、あえてそれに挑戦してみましょう。
本作において、加持リョウジは『愛の鞭』委員会の委員長として、シンジを軸
とした賭けの胴元となり、ミサトにカレーを作らせました。そして、ブラボーに
対アスカ、対レイ用の品を与え、彼女に地獄へ行く決心を密かに後押ししました。
また、逃走を図るシンジ達の居場所を教えるきっかけとなったMAGIハッキン
グ事件、これにも彼は深く絡んでいます。なおかつ、アスカがロボットの偽シン
ジを放り投げるという決定的な場面での決定的なミス、あれは本当にミスだった
のでしょうか?そして補追1での謎めいたセリフ。
これらの要因を整理し、分析した結果得られる結論。
やはり謎の男という結論です。
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赤木 リツコ |
母と自分の二代に渡ってNERVに仕えるサラブレッドです。(コラコラ)
MAGI担当のシステムエンジニアにして科学者、エヴァの開発、使徒の解析、
使徒の攻撃手段の解析、ATフィールドの解析、クローンの製造、ダミーシステ
ムの制作、そして非常時において対使徒戦の指揮担当・・・、それらは一体どんな
科学分野なのでしょう。はっきり言って加持とは別系統の謎に満ちた女性です。
彼女の専門は一体何なのでしょう?
そして今回の事件を境に彼女は新たな分野に足を踏み入れました。
採取したミサトのカレーを分析したところ、多量の超ウラン元素が発見されま
した。しかも、非常に安定した状態で、です。彼女は『ありえないわ!!』など
と叫びつつも嬉々としてその元素に番号を割り振り(この時代は新たに発見され
た新元素には名前を付ける事になっているのでしょうか?現在では名前を付けた
付けないが少々問題になっているようですが・・・・まあ、どうでもいいか)、それが
人体に及ぼす影響を研究しようと実験台になってくれる人を探していたり、原因
究明に色々と外回っているようです。
その一方で魔法物理学と称する学問の開拓も始め、赤木レポート(後述)に代表
される研究発表を行うなど、日に日に理想的なマッドサイエンティストに近づい
ています。
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冬月 コウゾウ |
ゲンドウの悪事を横目で見ながら見て見ぬふりをしつづける、無責任ともいえる
放任主義者のNERV副司令です。
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伊吹 マヤ |
潔癖症を周囲に認められながらも、ごく自然に卑怯な事をやってのける才能を
持った、非常に恵まれた女性です。
童顔で少女趣味という、ある意味では最強の女性ともいえます。
オペレーター三人組の一人です
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日向 マコト |
オペレーター三人組の一人です。
彼が途中で消えてしまったのは、MAGIのハッキングの防ごうとしなかった
という理由で医務室に送られたからです。が、それを書き忘れたのは他でもない
作者の責任です。けっして彼の存在を忘れた訳ではありません。ええ、けっして
そんな事はありませんとも。
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青葉 シゲル |
同上です。(おいおい)
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渚 カヲル |
おや?どうして彼の欄があるのでしょう?
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MAGI |
正確には人物ではありません(当然です)。
しかしながら、ある意味では彼女(?)も不幸な存在なのです。何しろ問答
無用で数十万点に及ぶ恋愛小説やら少女漫画やら恋愛映画をハードディスク
に突っ込まれたのです。
もしも、彼女が人間だったら間違いなく発狂していたでしょう。
・・・・・・・・・・・・・いえ、もしかしたら既に発狂しているのかも・・・・・
その証拠に賭けの結果が・・・・・・・・・・・
ともかく、彼女は最新型の非ノイマン型ニューロコンピューターです。
たとえ発狂したとしても何の不思議もないでしょう。
何の問題もないかというと難しい問題ですが・・・・・
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SILF |
アルファ |
年齢――十五歳、独身。性別――女。職業――中学生。
本名、赤羽根ツバサ。壱中の生徒会書記でもあります。
彼女は恵まれ過ぎた家庭に生まれた女性です。
セカンドインパクトは世界を混乱に落し入れた事は周知です。そして、当然の
ように起こった経済の混乱はオイルショックや世界恐慌などとは比較にできない
ほど大きなものでした。そこで、彼らは生き残る為の手段として企業同士が活発
に合併や併合を行ったのです。各企業は世界の情勢不安に煽られて併合を続け、
時には巨大企業同士が併合も頻繁に起こりました。
そして、世界には千万人の社員を抱える、かつて無いほどの超巨大企業が幾つ
も誕生しました。セカンドインパクトから十五年たった現在でもその傾向は続き、
各企業同士がお互いの領域を食い荒らそうと牙を研ぎながら、喉元に噛み付く隙
を窺っています。
そして世界に君臨する十二の超巨大企業の一つ、《レッド・フェザー》の会長、
赤羽根タクミの長女、それが彼女、アルファこと赤羽根ツバサなのです。
彼女は幼少の頃より父親の書庫に入り込んでは、独占寡占企業の成立からマー
ケティングマネージメントへの歴史的展開についての隣接諸科学統合の面からの
示唆を行うなどという、非常識なまでの天才ぶりを発揮しまくって才能を見込ま
れ、本編の第三章にある通り、父親から直々に英才教育を受けました。
その教育は彼女の才能の後押しを受け、SILFの組織化において非常に重要
な役割を果たしましたが、それが父親の望んでいた事でないことは事実です。
今は第三新東京市に独り暮しの身で、危険に身を置くのも将来の為だ、と言う
父親の後押しを受けて、優雅な独り身の生活を気楽に謳歌しています。
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ブラボー |
年齢――十五歳、独身。性別――女。職業――中学生。
本名、別所ナツミ。
アルファの親友でもあるのですが、生まれと育ちは彼女とは対照的に不幸な話
に包まれています。
彼女が三歳の時、父親の会社はセカンドインパクトの影響で大手に併合され、
彼は職を失いました。その時、悲嘆に暮れる彼らの前にNERVの声がかかりま
した。理学修士号を持っていた母親に実験を手伝ってくれというのです。職を失
い、生きる糧を無くしていた彼らはその話に飛びつきました。しかし、その仕事
は研究の名にかこつけた体の良い人体実験の被験体でした。その二年後、母親は
実験中の事故でなくなりました。死体は帰ってこず、小額の慰謝料だけが与えら
れました。父親はそれ以来悲嘆に暮れまくり、幾度か自殺やら無理心中やらを考
えましたが、優しい娘や親友の説得などの様々な紆余曲折の末になんとか立ち直
り、今でも健気に市役所で働いています。
その後、彼女はアルファとたった二人だけでSILFを創り、愉快な学生生活
を送っていたのですが、零号機自爆の際、自分の家が湖の底に沈んでしまいまし
た。なけなしの貯金と僅かばかりの家財道具一式も全部です。それでも、父親は
挫けずに働き、今では小さなアパートの一室に居を構えて前向きな人生と、娘の
将来の為に一生懸命働き続けました。
が、今回の事件の後、どういう訳か最愛の一人娘が突然、満月になるとマラソ
ンに出かけたり、陽光の下を歩かなくなったり、料理にケチャップを使った物が
多くなったり、ニンニクが駄目になったり、鏡に写らなくなったりと言う不可解
な変化が現われ始めるなど、お父さんの心労は未だに絶えそうにありません。
また、第四章に彼女の説明が少しありますが、なぜに彼女が社会研究部部長を
勤めているのかというと、親友のアルファから将来の為にと経営分析学や統計学、
財務管理学、経営数学、原価計算、またそれらに必要な様々な高等数学を教えて
もらった際に(何と彼女はその授業を全て一字一句記憶しています。)興味を持っ
た為であり、それはSILFの財務局の運営に存分に発揮されています。また、
彼女は裏帳簿やら二重帳簿は付けていません。そう言った事柄は、全て暗記して
いるからです。従って、彼女ほどの記憶力を持つ人間が新たに訪れない限り、S
ILFの運営はつねに彼女の生死、或いは健康状態に左右されるのです。
彼女は常に誠実な人間です。その仕事柄、彼女の目の前には常に億単位の金が
飛び交っていますが、彼女がそれに手を付ける事は決してありません。
彼女はあくまでも誠実で、とことん正直で一途な人間なのです。
もちろん彼女もSILFの幹部として様々な犯罪行為に手を染めていますが、
その事を彼女が気に病んだ事はありません。
彼女には『愛』の名の下に行われた行為はすべて美しく、気高く、崇高である
と信じているのですから。
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チャーリー |
年齢――十五歳、独身。性別――女。職業――中学生。
本名、千葉ミホ。
両親はNERVの諜報部勤務。姉は裏の世界から色々な仕事を請け負うプロの
犯罪者集団のリーダー。兄は半ば伝説的なハッカー。彼女はいわゆるサラブレッ
ドの家系に生まれました。
ついでに両親と弟の四人暮らしだったのですが、弟は一年ほど前に家出をして、
今は行方不明です。しかし家族の誰一人として心配していません。彼女の家系で
は親と一緒に暮らす方が珍しいのです。従って、彼女もお多分に漏れず、家族と
暮らしていると言いつつ、実際のところ、実家の敷地を跨いだのはこの三年でわ
ずか二回です。電話などで連絡は頻繁に取っているとの事ですが。
なぜにこの家ではこのような事になっているかと言うと、家訓があるのです。
曰く『食い扶持は自分で稼げ』。それを両親が遵守した結果として、彼女達が親
と暮らす動機を失ったのも、それぞれが非合法な行為に手を染めていくのも当然
でしょう。しかも、それらに必要な特殊な技術や知識をプロの親が惜しげも無く
子供たちに教えていく事から、それらに精通していってしまうのも当然でしょう。
既に警察のブラックリストに乗る程の犯罪を犯している――正確には、犯罪を
犯していると思われる、です。警察はいつも彼女を捕らえる事が出来ず、或いは
捕らえても証拠不充分でした――彼女なので、いつ戸籍を変える――両親や兄弟
達と同じように――か、考え中です。
多芸多才のSILFのメンバーの中にあって、彼女の持つ技術と知識は極めて
多方面に及びます。銃火器に各種格闘技は言うに及ばず、演技や変装、潜伏、コ
ンピューター、保安機器、電子機器、各種車両の運転、整備、様々な楽器、料理、
政治、経済、法律、外科手術、化学薬品、様々な環境下での生存、爆薬、外国語、
偽造、必要ならば社交パーティーでのダンスですら見事にこなします。
また、太く短くを信条とする家系に生まれたせいなのか、彼女は感情の起伏が
非常に激しいのですが、一度戦いに突入すると、感情をどっかに放り投げ、沈着
冷静で、如何なる事にも動じずに行動する、高性能マシーンに変わります。
恋愛に関しても恐ろしく早く情熱的に燃え上がり、一瞬で消え去ります。が、
もしも万が一、相手が彼女の愛を受け入れない、などと言う事があると、私の物
にならないならいっその事・・・、などと言う恐ろしい考えに走ってしまう傾向も
あります。過去に数人の若いハンサムな男が失踪すると言う事件も彼女の周りで
起こっています。
おっと、ちなみに行っておくと、彼女の弟の容貌は人並みです。
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デルタ |
年齢――十五歳、独身。性別――女。職業――中学生。
本名、伊達 ――。
彼女の生い立ちは尋常ならざる者達の集うSILFにおいても、ひときわ異彩
を放っています。
両親は共働きで、父はとある保険会社の課長、母はスーパーのパートさん。
剣術は近所の町道場で教わりました。
・・・・・そう!彼女は何の変哲もない家庭で生まれ育ったのです。
当初は彼女の才能に誰も、自分自身ですら気付きませんでした。強いて言えば
剣術道場の先生だけが妙に憶えの早い生徒だなぁ、と感じ、周囲の奥さま達が
平々凡々たる容姿の両親から、やや目のきついものの、非常に美しい子供が生ま
れた事に、意外な驚きを憶えていただけです。
学校の成績も優秀でしたが取り立てて噂になるほどではありませんでした。
転機は道場の先生が冗談半分と暇潰しに気功術の本を読んでやったら、なんと
彼の目の前で「こうするんですか?」と言って実践してしまった事に始まります。
当時十二歳。その時になって周囲の人間は彼女が天才である事に気付きました。
まさにトンビが鷹、いえ、イグアナがゴジラを産んだようなものです。
また彼女は非常に美しい中性的な美貌を誇っている上に、スポーツ万能と来る
ので、学校の下級生達からの人気(主に女から)は大変なものです。切れ長吊り目
の彼女を男装させてシンジの隣に並べれば、多分シンジよりも古典的少女漫画風
美男子になるでしょう。中にはSILFに彼女のそばにいたい一心で入会してき
た者も多数存在します。今年度の『壱中の素敵な先輩コンテスト、女性部門』の
下馬評ではダントツの本命馬です。ちなみに惣流アスカは五番目です。
彼女の武器は主に樹齢五百歳の桃の木の幹の芯をくり貫いて造られた木刀ですが、
これ以外にも綾波レイ対策委員会謹製のいくら拭いても血の滲み出てくる呪われた
野太刀や科学技術局謹製の高速振動日本刀など各種数本存在します。
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エコー |
年齢――十五歳、独身。性別――女。職業――中学生。
本名、海老原 ――。
彼女については謎な部分が多いです。
父親は最高裁判所の判事の一人、母は自分の法律事務所を持ち、金持ち相手に
脱税の教唆、もとい、節税の助言を行っている金持ち夫婦です。
厳格極まりない家庭に育った彼女は他に読む本が無いという理由で六法全書
に手をだし、結果、こうなってしまいました。
それ以外の事については、本編に書かれていた以外の事は謎です。
なぜかと言うとお馬鹿な作者が彼女の事を余り考えずに出してしまったから
です(大反省)。したたかで抜け目の無い、かといって現代的なコギャルでもない
古風なおなごを作ろう、と考えた挙げ句、キャラは立たないわ、性格は分裂症気
味だわ、ストーリーには絡んでこないわでえらい苦労をしてしまいました。
次(があるのなら)はきっと立派な人格を持って登場してくるでしょう。
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フォックストロット |
年齢――十五歳、独身。性別――女。職業――中学生。
本名、――・フィニ
本編には名前すら出てこなかった、日本国籍の陽気な赤毛のイタリア娘で、生
まれたイタリアにおいて、既に大学で経営工学を学んでいます。
この長いコード名で呼ぶ者は少なく、普段はただ単にフォックスと短くして呼
ばれています。
彼女はSILF評議会議員唯一の無所属議員で、同じくSILFで活動しなが
らもいかなる部局や委員会にも所属していないメンバーを暫定的に統括してい
ます。彼女ら無所属のメンバーは、枠にはまらないSILFの遊撃隊を組織し、
予想不可能な緊急時の対応、或いは予想可能な事件の回避を行い、組織の円滑な
る運営を支援する必要がある、という彼女の言葉で生まれました。
もともと、怠惰な正確で、肉体労働や単純作業を嫌っている彼女の言葉です。
所詮は仕事から逃れる為にそんな事を言ったのだろうと言う大方の予想を大き
く覆し、そのメンバーの総数はじつにSILF全メンバーの二割近くにも及び、
その働きにも目覚しい物があるなど(『同棲危機』は彼女達の働きで回避された
と言っても過言ではありません)当初は無視し続けていたアルファ達も、彼女達
に『無所属』という名前を付けて容認せざるを得ませんでした。
今回の事件では彼女ら無所属のメンバーは誰も出場しませんでした。なぜなら、
この事件が単なる過渡的な物である事を予想していた彼女が、事件に関わる事を
固く禁止したのです。結果は、彼女の予想は正しく、多くの組織が著しく勢力を
減衰せしめた事件において、SILFは多くの兵員を無傷で温存する事ができ、
名実ともに第三新東京市最強を名乗る事が出来るようになったのです。
無責任で怠惰な様に見えて、実は卓越した戦略家。それが彼女なのです。
どうして、あの事件が過渡的な物であると予想できたのか?それは彼女が占い
に傾倒しているからと言う説もあります。
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シエラ |
年齢――不明。結婚歴――不明。性別――不明。職業――不明。
本名、桜井 ――。
出生は謎に包まれています。
身長173、スリーサイズ85、55、88のボディはたとえ中学生の制服を
着ていても、にわかには中学生だと信じられません。
その証拠に壱中で顔を合わせる事はまず有り得ない上、壱中の名簿には彼女を
表わす女生徒、女教師、従業員は存在していません。
あけっぴろげな性格で、彼女がSILFに珍しく顔を出す時はいつも飄々とし
ています。それ以外の彼女を知る者はいません。どういう手段でか、非常時のN
ERVに容易に侵入し脱出しています。彼女は全ての人とそれなりに親しい付き
合いを知ますが、彼女を親友と呼ぶものはいません。せいぜい、親しい知人です。
その上、彼女の顔は恐ろしく広く、巨大企業の重役から下町の焼き鳥屋のおやじ
まで無節操に広がっています。テンゴをSILFに引き込んだのも彼女です。
町中で六歳くらいの女の子と一緒に歩いているところを見かけたと言う噂も
ありますが、それが彼女本人だと証明する証拠は何一つありませんし、本人だと
してもその少女と一体どういう関係なのか知る手段もありません。部下の一人が
彼女に尋ねても「あれ?私の子供なの、可愛かったでしょぉ。」と冗談めかして
ケタケタ笑うだけです。
シンジに対しても他の人間と大して変わらない対応をしており(彼女の場合、
あれが普通の対応なのです)、本当に恋心を抱いているのか、或いは他になにか
理由があるのか誰にも掴めていません。
とは言え彼女がSILFの活動に熱心である事は事実であり、外務局長として
の手腕も確かな以上、アルファ達も若干の疑念を抱きつつも、決してそれを深く
追求せず、黙認しています。
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テンゴ |
年齢――十五歳。結婚歴――なし。性別――女。職業――学生。
SILFにおいて最も謎に満ちた女性です。
彼女は吸血鬼でありながら吸血鬼ではありません。また、人間でありながら人間
でもないのです。
人間と吸血鬼との間に生まれたハーフではありません。ましてや吸血鬼同士が
子供を作るなどと言う事は絶対にありえませんし、新しい生命体でも宇宙人でも
ありません。
詳しい生まれは『お舘さま』の欄で説明します。
彼女は第二次SI争奪戦争中に、外務局長シエラによって連れてこられたSI
LF評議員議員の中で一番新しいメンバーです。彼女が評議会議員の座にあるの
は、当時単なるオカルトマニアの集団でしかなかった綾波レイ対策委員会を根本
から作り直し、実践的な魔術師集団に創り上げた功績による物です。が、実際の
ところ、役立たずの委員達を排除し、才能のある者を一から鍛え上げて魔術師と
したのは、彼女と一緒に入ってきた副会長の努力によるものです。
彼女が一体どれほどの実力を秘めているのかは誰一人として詳しい事は知ら
ず、その背後に獣人達の集団と強大な力を誇る副会長と腹心の魔術師達を抱え、
SILFにおいて最も危険な人物としても知られています。
が、実際のところ、彼女の潜在能力は非常に高いものの、未だその才能は開花
されておらず、また、獣人達や副会長の忠誠も、彼女の育ての親であるお屋形に
向けているので、彼女に対する忠誠心は関節的な物にすぎず、必要とあらば躊躇
なく彼女に牙を剥くでしょう。
もっとも彼女自身もお屋形さまに対して崇拝にも似た忠誠心を持っています。
彼女の行動には幾つもの矛盾が存在します。
碇シンジに対して、彼女はいつも誘惑するような言動と行動を行っていますが、
吸血鬼が人間に恋愛感情を持った場合、精神的、肉体的な接触よりもまず最初に
血を欲するのが自然です。
しかし、彼女はなぜかそういった行動に出ていません。
彼女の力を使えば容易にアスカ達の裏を掻く事も出来るはずなのにです。
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監査委員長 |
本名、性別、職業、住所、経歴、電話番号、その他不明。
この人物については監査委員長を勤めているという以外に全く知られていません。
噂では、男だ、女だ、同性愛者だ、子供だ、大人だ、老人だ、足が二十本ある、い
や俺は足が四本しかないって聞いたぞ、両目を潰されている、額の真ん中に真っ赤
に光る三番目の目が、いや額には美しい角が・・・・・・・・・
時には真実を語る噂ですら、まったくもって要領を得ません。
しかし、ただ一つはっきりと分っている事があります。
それは、冷酷無慈悲な人物である、という事です。
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ズールー |
年齢――十五歳。結婚歴――なし。性別――女。職業――中学生。
本名は善波 ――。
既に金属材料工学で工学博士の資格を持つアメリカ育ちの天才児です。
気弱な性格が災いしてか、SILFの評議会や局長会議どころか友達同士の集
まりでも全然存在感がありません。何でそんな人間が科学技術局長を勤めている
のかと言うと、象牙の塔を気取っている科学技術局には、僅かでも自分達の置か
れた政治的立場、或いは自分達の置かれた状況、とやらを理解する人間が彼女以
外に誰一人として存在しないからです。もちろん評議会に科学的な専門知識を有
する人間も必要です。が、それは必ずしも彼女である必要はないのです。
しかし、彼女はそれを不幸だと感じた事はありません。彼女は形状記憶合金の
相変態論をまとめた論文で博士号を授与されました。色々な企業の研究所や大学、
そしてNERVからも声がかかりました。しかし、すべて彼女の欲求にかなうも
のではありませんでした。彼女のやりたかった界面工学、鋳造工学、粉体工学、
機能材料などの多岐に渡る研究には巨大な器材、非常に高価な機器を大量に必要
としました。仕方なく、NERVアメリカ支部に入り、細々とした(彼女にとって
は、です。断じて一般的な表現ではありません!)研究を行っていました。が、ある
時、第三新東京市には魔法が存在すると言う話を聞きつけました。信憑性に欠け
る噂ではありましたが彼女は何か惹き付けられる物がありました。そして(何たる
偶然)NERVの本部が第三新東京市にあると言う事実を知り(周知の事実だっ
たのですが、彼女はその話を同僚に聞くまで知りませんでした。所詮は象牙の塔
に住む科学者です)、彼女はすぐさま転属願いを出し、ここにやってきました。
そして、彼女は狂喜しました。
何と魔法が目の前で実践されていました。魔法を使えば巨大な機械が無くとも
数万度の高熱と数千気圧の高圧を得る事が出来ました。衛星軌道に行かなくても
無重力状態が作り出せました。部屋全体を極低温にする事も、鉄を数千度に熱し
ても溶けないようにする事も、何百トンと言う負荷をかける事も可能でした。
そこには工学者全員の夢が存在したのです。
彼女はアッというまにNERVを辞め、壱中に入り、SILFに入りました。
彼女にとってここは夢の世界です。その代償が科学技術局長と評議会議員とい
う肩書きだけで済むなら、どれほどそれが安い物かは言うに及ばないでしょう。
したがって、あまり(全然、ではありません)碇シンジに対して興味を持って
いません。金属に触れていれとば幸せと言う変わり者なのですから。
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