2021年4月23日(Fri) 晴れ 午前の授業も終り昼食になった。 トウジは重箱の蓋を開けながら トウジ:シンジ、今日もコンビニの弁当かいな? 僕 :うん、アスカが来ないと作る気がしないんだ。 トウジ:女も大変やな、毎月お決りの生理やもんな。 僕 :と、トウジ、みんなの前で言わないでよ。 トウジ:月経、経水、月の物、月水、メンス以外に何て言うんや。 僕 :もう・・・・ トウジ:惣流も大変やな、毎月4日は休むもんな。 おとこおんなの癖におもろいな。 僕 :トウジってアスカを嫌ってる? トウジ:んにゃ、苦手やけど嫌いやないで。 今日ははよ帰って、背中摩ってやるこったな。 僕 :トウジ、してあげた事あるの? トウジはいわしを齧りながら トウジ:何時も世話になってばかりやからな、わいが出来る唯一の事やからな。 僕 :トウジって優しい所が在るんだね。 トウジ:くう、シンジが苛めくさる。 *************************************** 授業が終ると走って家に帰った。 僕は11−A−2号室の自動ドアの前に立ち、カードキーを挿し込んだ。 ドアが開いた。 僕 :ただいま。 何の返事もない。 アスカの部屋、僕の部屋を見たがアスカが居ない。 洗面所を覗くとアスカが丸まって苦しんでいた。 僕 :あ、アスカそんな所でどうしたんだよ。 アスカ:お腹が痛くて・・・ アスカを担いで運び、僕の布団に寝かせた。 僕 :アスカ、何か食べた? アスカは元気のない声で アスカ:食べたくない。 僕 :食べないと駄目だよ。 アスカ:お腹が痛いから背中摩って 僕はアスカの背中を摩った。 アスカが何時になく弱々しい。 アスカの背中を摩る様になったのは、夫婦になってからだ。 毎月苦しむアスカをほっとけなくて、背中を摩ってあげるのが月例行事となった。 昔、同居を始めた頃から、毎月アスカは苦しんでいたらしいけど、 僕にはそんなそぶりを見せなかった。 只、機嫌が悪く、部屋から出てこなかった。 声を掛けるとよく殴られていた事を覚えている。 アスカは目尻から涙を流しながら アスカ:自分一人だと、背中を摩るのも大変なんだよね。 アスカは僕の手を握って アスカ:中学生の頃はね、 子供なんか要らないのに、 毎月どうしてこんなに苦しまないといけないかと思ったの。 女の子でも私みたいに大変な子や、全く何ともない子もいるの。 不公平だと思ってた。 どうして女の子ばかり辛い目に遭わされて、 男には苦しみはないのかって思ってたの。 でもね、今はこの痛みがあるお陰で、 シンジの子供を授かる事が出来ると思うと我慢できるんだ。 でも毎月来ると、また子供が授からなかったと解るから少し寂しい。 僕 :アスカ・・僕は苦しむアスカに何もしてあげれない。 アスカは僕の顔を、アスカの顔の真横に引寄せ、僕の頬を触りながら アスカ:今、背中を摩ってくれてるじゃない。 シンジの手の暖かさで少しずつ楽になるの。 シンジ、だんだん指圧が上手になってきたね。 僕 :もう半年やってるからね。 アスカ:シンジもだんだんと得意技が増えてきたね。 料理、掃除、洗濯、指圧。 僕 :なんかあまり人には自慢できないね。 アスカ:そんな事ないよ。 21世紀にもなって、家事の一つも出来ない奴は男として失格だぞ。 自信を持ちなさい。 シンジは立派な下僕だから。 僕 :今日の晩御飯は何が良い? アスカ:余り食べたくない。 僕 :食べないと元気でないよ。 アスカ:おじや がいい。 僕 :雑炊がいいの? アスカ:うん。 *************************************** アスカと僕は食事も終り、居間でアスカの腰を指圧した。 時計は21時になった。 僕 :アスカ、何時ものドラマが始るよ。 アスカ:今日は見たくない。 シンジは好きな番組を見ても良いよ。 僕 :今日は見たいものないから良いよ。 アスカの元気がない時にテレビを見ても面白くない。 一緒に見ていると何時もアスカに苛められるけど、でも楽しいんだ。 アスカは急に顔を顰っ面(しかめっつら)させて アスカ:うっ・・トイレ行って来る。 僕はアスカを支えながらトイレに向った。 アスカはトイレから出てくると、目に涙を溜めて僕に抱き付いた。 僕はアスカを布団に寝かせて、ひたすら背中を摩った。 アスカ:シンジ、手が疲れるでしょ。 僕 :うん、でも僕がアスカにしてあげられるのってこれくらいしかないもの。 アスカ:シンジ、優しいね。 僕 :夫婦なんだから当り前だよ。 アスカ:そんな事ないよ。 シンジを夫にして正解だった。 見てくれだけの男なら、私は幸せになれなかったと思うもの。 僕 :でも僕は弱いよ。 アスカ:そういうのは気にしない。 私がシンジを一端(いっぱし)の男にするからね。 僕 :今日は4日目だけど、辛そうだね。 アスカ:シンジが傍に居てくれると、だいぶ楽になるんだよ。 僕 :アスカは僕を気にしないで寝ても良いからね。 アスカ:うん・・有難う。 僕がアスカの腰を指圧してあげると アスカ:う〜ん、あ〜ん・・・ 僕 :アスカ! アスカ:な、何 と苦しそうに言った。 僕 :悩ましい声を出さないでよ。 アスカ:バカ、何考えてるのよ。 腰を押されると声が出るんだから仕方ないでしょ。 ・・・・ そっか、溜まってるもんね。 4日間もHを我慢させてごめんね。 終ったら、また死闘Hしようね。 僕 :・・・変な事考えてごめん。 それから1時間後、アスカは熟睡した。 アスカが寝てしばらくの間、僕はアスカの背中を摩り続けた。 アスカの背中を摩りながら、早く元気になれ、早く元気になれと御呪いをした。 僕が寝たのは夜中の2時だった。 *************************************** ん? 息苦しくて目が覚めた。 アスカが僕にキスをしている。 アスカは唇を少し離して アスカ:もう少しkissをさせて 僕 :お腹は大丈夫? アスカは僕の鼻を摩りながら嬉しそうに アスカ:お蔭様で元気百倍よ。 kissさせて 僕 :・・・・・・・・・・・・ アスカは唇を離すと、おでこを僕のおでこにくっつけて アスカ:ふうっ・・・元気が出たぞ。 今日の家事は私だから、シンジはもう少し寝ていなさい。 時計は2021年4月24日(Sat)AM 9:00になっていた。 僕は11時ごろ目覚めて居間に入った。 アスカ:シンジ、じゃん拳しよう! アスカがじゃんけんのポーズをとっている 僕 :なんで? アスカ:いいから、じゃん拳、ぽん! またシンジの負けね。 シンジ何時もじゃん拳は、紙(ぱー)しかださないんだもの。 はい。 アスカが僕に八朔(はっさく)をくれた。 僕 :食べて良いの? アスカ:シンジが剥くの、食べるのは私。 僕 :え〜、食べるのがアスカなら自分で剥けば良いじゃないか! アスカ:手が汚れるから嫌だもん。 僕 :じゃ、食べなけばいいだろに。 アスカ:じゃん拳 負けた癖に、おもちゃの癖に生意気よ。 僕 :解ったよ、もう・・・・ ・・・・・ アスカ、剥いたよ。 アスカ:シンジ、食べさせて。 僕 :もう・・んっ と八朔をアスカの口元に運んだ。 アスカ:もっと心を込めてよ。 僕 :アスカ、食べて。 アスカは僕の手も一緒に食べながら、幸せそうに アスカ:美味しい。 シンジが剥いてくれると美味しいんだよね。 僕 :お世辞言ったって駄目だからね。 はい、最後。 アスカの口に八朔が入ると アスカは僕の顔をムッギュとひっぱり、口移しで八朔が僕の口の中に入った。 アスカ:ご褒美。 シンジ、早く着替えなさい。 何顔を赤くしてんのよ。 相変らず うぶなんだから。 僕は顔を真赤にしながら自分の部屋で服を着替えた。 /* 毎月の御呪い pure */次回、修学旅行