薄暗い、いや人の存在がかろうじてわかるほどの闇。
 その闇の中に複数の男女がいた。
 誰も何も語ろうとはせず、時間すらも止まっているかのような錯覚を覚える。

「それでは、時間になったことですし・・・」

 やがて、一人の女性が周囲を見回すとゆっくりと言葉を発した。母を感じさせる優しく、穏やかな声で。

「赤木博士、始めてちょうだい」

 そして室内の闇が眩い光で払拭された。
 室内の中央モニターが、闇を溶かす光で室内を満たす。
 そして、モニターには一体の巨人が姿を現した。











第3の使徒

「サキエル」

襲来



使徒に対する通常兵器の効果は認められず




「バカなっ!?直撃のはずだぞっ!!」

「戦車大隊は壊滅・・・誘導兵器も砲爆撃もまるで効果無しか・・・。
やはり、彼女たちの言った通りだったな・・・」



国連軍は作戦の遂行を断念



「だが、君たちなら勝てるのかね?」

「あったりまえです」

(ムカッ)






 映像の中の将校達と同様に、むかっとする招待客(ゲスト)。






全指揮権を特務機関
『ネルフ』
へ委譲



「特務機関ネルフ?」

「そ、国連直属の非公開組織(だったのよね〜)」


サードチルドレン
3人目の適格者



「無理だよこんなの見たことも聞いたこともないのに!
だいたい何で僕なんだよ!?
そんなことできるワケないじゃないか!!」


碇 シンジ


(逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ。・・・逃げちゃ、だめだ!)


エヴァンゲリオン初号機
初出撃








 突然大写しになった字幕を見て、先ほどの女性が慌てたように椅子からずり落ちた。
 その姿に、映像を見ていた国連や、その他の団体から来た人間達が眉をひそめる。
 だが、彼女はそんなことに構わず、金髪黒眉の女性にささやいた。

「ちょ、ちょっと!!リッちゃん!!」
「なんですか、司令?」

 公衆の面前で名前、しかもちゃん付きで呼ばれたことに少し鼻白むパツキンねーちゃんだったが、
先の女性の形相の前に、我知らず後ろに下がる。

「エヴァじゃないでしょう!!(それは超極秘事項なのよ!!)」

「あっ」

 自分のミスにハッとした顔をしする金髪の女性こと、赤木リツコ博士。
 その様子に、少し離れたところでぷんぷん食虫植物のように化粧の臭いをまき散らす女性が眉をゆがめた。
 リツコによく似た雰囲気をもつ ーー 親子だから当然なのだが ーー 赤木ナオコ博士は心底呆れたように言った。

「無様ね」

「・・・・・・母さん、誰にでもミスはあるわ」

 そして映像は彼女たちを無視して先に進む。







もとい
ゴジュラス初号機
初出撃



「最終安全装置解除!!」
「ゴジュラス、リフト・オフ!!」


第一次使徒会戦


「頭部破損っ!!損害不明っ!!!」

「活動維持に問題発生!!」


ゴジュラス初号機頭部破損
制御不能



「ここまでね・・・。作戦中止。パイロット保護を最優先!!プラグを強制射出して!!!」

「ダメです!!完全に制御不能です!」

「なんですって!?(殺されるわ。ユイさんに・・・)」


完全に沈黙、後に


「グウオオオオオォォォォォォ!!!!」

「ゴジュラス再起動!!」

「うぞっ」


暴走

「ゴルルルルルルルゥッ!!!」

「これが、肉食恐竜タイプの本当の力・・・。なんておぞましい・・・」


すったもんだの末、
使徒、殲滅






 炎の中に消える使徒の映像を見ながら、うんうん頷く軍服と言うにはラフすぎる格好をした女性。
 歩くビアだる、牛女、など様々な異名を持つネルフ作戦部長、葛城ミサト三佐である。

「あんときゃ、大変だったわよね〜」
「なにミサト人ごとみたいなこと言ってるのよ」

 リツコはお気楽な友人に、呆れ返りながらも少しだけその心臓を羨ましく思っていた。






同事件における
被害者無し








「そこら辺の仕事は完璧よ♪」
「さ〜すが、キョウコ♪良い管理人になれるわよ」
「ふふん、もっと誉めて良いわ♪」

 リツコに詰め寄っていた女性、ネルフ総司令碇ユイが頼もしそうに傍らに座る女性に声をかけた。
 真っ赤な長い髪の毛を後ろで結んだ、グラマーな女性、惣流キョウコツェッペリンがうふふっと微笑みを浮かべた。
 誉められたのがよっぽど嬉しいのか、子猫のように目を輝かせている。






◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆





第4の使徒

『シャムシエル』

襲来




「な、なんてとんでもないカッコウなのよ!あの使徒は!?
いやー!もう、信じらんなーい!!」           
「きゃーー!きゃーー!もしかして、あれってあんな感じなの!?きゃーー!」
「何なんですか、アスカさん!?なんかとってもいや〜んな感じがするんですけど!?」
「マユミ、かまととぶってもダメよ!あんたがあーんな本や、こーんな本を持ってること、私知ってるんだから!」
「ど、どうしてマナさんがそのことを知っているんですか!?」








「あううぅぅっ・・・・(やっぱりチェックしておくべきだったわ・・・)」
「なにいちびってるのよミサト?机に突っ伏して(無様ね)」

 総監督をまかされたのに、編集作業をしていなかったミサトが机に額をごちんとぶつけていた。
 後ろで睨むユイと、嘲笑を浮かべるゲスト達を思い、彼女の胃はざぶざぶと、間欠泉のように胃液を吹き出していた。






第二次直上会戦


「アスカ!」
「日向君、アスカの状態はどうなったの!?」
「だめです!モニターできません!」


アクシデントに見舞われるも


「いやーーーーー!!エッチ!!馬鹿!変態!!!
いったいなにしてるのよーーーーーーーー!!!!!!!!」


ラヴコメ







「なんだねこれは?葛城三佐」
「山岸国連大使、気にせず先をどうぞ・・・(ひぃぃ、山岸さんのお父さん本気で怒ってる〜)」

 ゲストとしてはトップクラスに偉い、国連大使に睨まれて思わず身を竦ませるミサト。
 個人的に知り合いということもあって、誤魔化しは利かない。
 しどろもどろになって汗を流す彼女の後ろで、ユイはとんでもない編集をした編集スタッフとミサトの罰を考えていた。

「・・・・・(減棒三ヶ月)」






直後、
大アクシデント



「そ、そんな!・・・レイノス、コアを破壊!だめです!
レイノス完全に死亡しました!!
ゼロチルドレンのモニターできません!!」
「ゼロチルドレン!生死不明!!」



「後は、任せたでセンセ。わしらもう限界や」
「右に同じ。小型ゾイドは俺達に任せときな!」


「あんた今までよくもやってくれたわねーーーーー!!!!」
「うわああああああああああああああ!!!!!!!!!」


だが、友情パワーと愛の力で、
使徒、殲滅






ガタタッ

「ユイ・・・。国連の偉いさん達、ズッコケてるわよ」
「減棒、さらに三ヶ月」





◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆





第5の使徒

『ラミエル』

襲来



「目標は芦ノ湖上空に進入」

「目標内部に高エネルギー反応!!」
「なんですって!?」
「周円部を加速!!収束してゆきます!!!」


「きゃあああああああああああああああ!!!!!!!」
「マナッ!!!」


難攻不落の目標に対し、
葛城一尉、ヤシマ作戦を提唱、
承認される







 ミサトは懐かしそうに字幕を見ていた。

「この頃はまだ一尉だったのよね」
「そうね・・・(また一尉になる可能性は残ってるのよミサト・・・)」






ファーストチルドレン
最初の適格者

綾波 レイ



「レイはサラマンダーで防御を担当して」
「はい・・・」


そして
セカンドチルドレン

惣流・アスカ・ラングレー



「・・・アスカの仕事はねぇ、囮よん♪」
「この私の仕事が囮ですってぇ!?」


凍結解除されたサラマンダー、アイアンコングにて、
出撃



「あなたは死なないわ。私が守るもの」


ネルフ
ヤシマ作戦を断行



「いよっしゃぁ!!」


ヤシマ作戦

完遂








◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆






第6の使徒

『ガギエル』







「シナリオから少し離れてない?」
「ナオコさん、考え過ぎよ」






フィフスチルドレン

渚カヲル



「・・・ドイツでつき合っていた女の子に刺されたんだ」

「あんの馬鹿たれが〜」


女性問題を起こし、
来日延期







「ちゅ、中学生が女性問題!?」

 驚きの声を上げ、字幕を食い入るように睨むゲスト達。

「碇君、これは教育委員会と倫理委員会が黙っていないぞ!」
「さよう、ゆゆしき事態だ」
「善処します・・・」
((ゆ、ユイが頭を下げてる!?))






ウォディックにより初の水中戦闘


「あの、碇君・・・。私の操縦・・・目の前で・・・見てくれませんか・・・?」







「ま、マユミ〜〜〜!!!お前まで私を裏切るのか!?」

 突然叫び声を揚げて、立ち上がる国連大使の山岸リョウジ。もう言わなくてもわかっていると思うが、彼はマユミの実の父親である。
 ちなみに何が悲しくて叫んでいるのかは謎だ。

「や、山岸大使!?」

(ユイ、キョウコ・・・あなた達、人のこと言えないわよ)







旧伊藤沖遭遇戦にて


(開け、開け、開け、開け・・・開け!)
(開いて、開いて、開いて、開いて・・・開け!)
(開け、開け、開け、開け・・・開け!)
(開くんや、開くんや、開くんや、開くんや・・・開け!)


使徒、殲滅







「この遭遇戦で国連海軍、今は統合軍だが、全艦艇の1/3を失った」」
「私達のせいだと言うんですか?」

 いやみったらしく、出っ歯のゲストがユイに言うが、じろっと一睨みされて慌てて口をつぐむ。
 その怒り狂うグリフォンのような凄まじい殺気に、
嘲笑と侮蔑の表情を浮かべていたゲスト達はたちまち自分がどこにいるのか、
そして、誰を相手にしているのかを悟った。
 虎の尾を踏んではいけない!!
 それが全員の心に共通に浮かんだ思いだった。

「いや!そんなことは言ってない!うん(こ、これは殺気!?ミーは、震えてるの?)」

「寂しいな、娘の父親というのは・・・、マユミ〜(涙)」





◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆






第7の使徒

『イスラフェル』



「じんぐるべ〜る、じんぐるべ〜♪」


クリスマスだってぇのに、

襲来



『いくら何でもインチキすぎるわっ!!!』

『すっごく無様ね』


なぜか
6神分離、合体能力を有する




「「・・・三人とも!」」

「ちゅ、ちゅ、中学生のくせにぃ〜〜〜〜!!!」


しかし
ネルフの誇る全チルドレン
の総攻撃に



「「今(よ、だ)!! レイッ(綾波っ)!!!」


使徒、殲滅








「ダブルラ◎イダーキックとは懐かしいわね〜」
「ユ、ユイ?(ダブルだけど、キックじゃないじゃない。それにライダーって何?)」







◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆






いきなり、
ラヴコメ




「シンジ、おはよう、待った?」


シクススチルドレン

霧島 マナ


通称、鋼鉄のガールフレンド



「ねえシンジ・・・」
「何、マナ」
「温泉、・・・入る?」

「ふ〜〜け〜〜〜つ〜〜〜よほぉぉ〜〜〜〜〜〜!!!!!!」


デートの後、
混浴








「これはモラルが厳しいのではないか?」
「さよう、ちょっちどころではないぞ」
「・・・注意しておきます(昔もてなかった親父ってサイテー)」












「シンジ君のこと好きでした・・・。
でも、これ以上自分を偽ることはできません。シンジはアスカさんにお返しします」

「そんな、マナ!なにをいって・・・ん・・・」


そして
さよならの

キス



「私、私・・・・・・・・やっぱり、私・・・シンジのことが好き!!」


でもやっぱりこうなった。








「さすがは鋼鉄ね。ちょっとやそっとじゃへこたれないわ」
「あの、リツコいつの間にこんな記録を・・・?」
「ふっ、こんなこともあろうかと・・・」












今度こそ本当に


「僕の名前はカヲル、渚カヲル。最後のシ者。フィフスチルドレンさ。よろしくたのむよ」


フィフスチルドレン
来日



「も、もしかしてゼーレの攻撃!?だったら早いところ本部に戻らないと!」
「あ〜ん、もう!せっかくのシンちゃんとのデートだったのにぃ!!」
「ええっ!?今日の買い物って、デートだったの?」
「し、シンちゃん・・・鈍感すぎ・・・」


そしてゼーレの奇襲


「どちくしょう〜!なんちゅう数や!キリがないで!!!」
「山岸さん、後ろだっ!!」
「えっ、どこです!?ああっ、相田君こそ後ろにいます!!」


本格的な攻勢の前に
大苦戦
しかし、



「フゥオオオオオォォォォォ・・・・・・・」

「やったの!?」


完全勝利










◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆










第8の使徒

『サンダルフォン』

発見



「A−17!!こちらから撃って出るの!?」

「ダメよ。危険すぎるわ!15年前を忘れたの!?」

「でもチャンスなのかもしれないわね。これまで防戦一方だった私達が初めて攻勢に出る為の」

「リスクが大きすぎるわ」


ネルフ、
指令A−17を発令 



「A−17発令ね。それには現資産の凍結も含まれているわ」

「お困りの方も・・・さぞ、多いでしょうな」

「何故、止めなかったの?」

「理由がないな。発令は正式な物だ。」

「でも、ネルフの失敗は世界の破滅を意味するのよ」

「彼ら、いや彼女たちはそこまで傲慢じゃない。それより、今は楽しもうじゃないか・・・」







モニターに大写しになる睦み合う、二人の男女。
何をしているのか、そして何を話しているのかはわからない。
だが、室内にいた警備担当責任者の男性の顔が瑠璃よりも蒼くなった。



「んなぁぁっ!なんでこれが!?いつの間に!?」
「ちょっと、加持!!!どこであんな女と!?」
「加持君、ネルフを甘く見ないことね」

 映像そっちのけで騒ぐミサトと加持、その後ろでニヤリと顔を頬をゆがめるリツコ。







全てに優先された状況下において、
初の捕獲作戦を展開 



「見てくれシンジ君!」

「なに?」

「ジャイアント・ストロング・エントリー!」


そして


パクッ!!

「冗談だろぉぉぉぉ!!」
「まさかこの状況下で口を開けた!?」
「信じられない構造ですね」
「よっしゃ!思った通りだわ!霧島さん、任せたわよ!」


フィフスを餌に使徒釣り開始


「うるさい!口答えするなぁ二等兵っ!!上官の命令には絶対服従するのよっ!!!!」
「「「「は、はいぃぃぃ!!!」」」」


だが、


「近寄っちゃダメだ!!今の攻撃は使徒の体に当たってもいない!!」

「高温高圧の極限状態にどうやって耐えているのかと思ったけど・・。
まさか自分自身が高温だからだとは・・・」


即座に作戦目的は、
使徒殲滅へと 
変更される 



「良いから、合図したら冷却液を全部3番にまわして!うおりゃーーーーー!!!!」

「今よ!!早く!!」 

「なるほど熱膨張ね!」


アイアンコング、
作戦を遂行 


使徒、殲滅








◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆







第9の使徒

『マトリエル』

襲来



『現在、使徒接近中! 直ちにゾイド発進の要ありと認む!!』

「た、大変」


パイロット不足、停電という状況下


「か、母さん、そこにいたのか。
・・・みんなが俺のことカメラ眼鏡ってバカにするんだよ・・・つらいよ・・・ママン」


普段目立てない
チルドレン達により



「ふふん、了解したよ。まったくエレガントな作戦だね。好意に値するよ」


使徒、殲滅







「身も蓋もない使徒だな・・・」

 思わず本音を口にする将校と後ろで頷く他のゲスト達。







◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆







第10の使徒

『サハクィエル』

襲来



「ええぇぇ〜〜〜っ!!手で受けとめるぅぅぅ〜〜〜〜っ!!!」

『今回の作戦を報告するわ。落下する使徒を手で受け止めてね。以上』

「こんな無茶を言う三十代突入のイカレ女が私達の上司だなんて」


使徒より先に


「・・・・・・ったくこのガキャ、誰がイカレ女だっつーのよ?」


ゼロチルドレン、
殲滅








「葛城三佐、退職するまで給料40%カット」
「なぜっ!?」







成層圏より飛来する
目標に対し



「わかってるわよ!アイアンコング、フィールド全開!!」

「ぬおりゃあああああああっ!!!!」


ゾイド各機による

連係攻撃


しかし、



「これは・・・パターン青!使徒健在!生きています!」


形態を変えた目標に対し、


「つまり、カノントータスを使徒目がけて投げつけるって事?」


成功確率は0.00000003%
無謀きわまる作戦


だが、


「「でぇぇぇりゃあああああああぁぁぁっ!!!!!!」」


使徒、殲滅







「脇役でも、決めるときは決めるってやつかしら?」
「ユイ、あなたって結構えぐい事言うのね・・・」






◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆






第11の使徒

『イロウル』



『・・・イロウル目標に接触。エヴァと一体化しました』


アメリカ第2支部を


「消滅!?」


壊滅




全ての使徒の能力を有する


「あ、あの腕は第参使徒の腕です!」

「だ、第参から第壱拾までの各使徒が・・・壱拾壱使徒から生まれました・・・」


最強の使徒


「ふ、再び使徒の質量が増大!新たな分身が生まれ出てきます!」
「予想総数・・・さ、三十強!」


ネルフは遂にUの
使用決断



『みんな、避けて!』


対消滅機関を有するウルトラザウルス

その圧倒的な力によって



「撃てッ!!」

「クォオオオオオォォォ・・・・」


使徒、殲滅







だが、無許可でウルトラザウルスの使用を決定したネルフに対し、


国連は特別召集会議


「面倒くさいから、さっさと終わらせますか」


ユイの政治的手腕と、溢れんばかりの財力、そしてコネの力により、







「しかし、それでは国連の立場が・・・」

「黙りなさい。事は急を要しています。同じ人類に足を引っ張られるわけにはいきません」

「碇君!君は国連をなんだと・・・」

「資本を切り崩しましょうか?」

「むぅ・・・」

「では、山岸大使。後はよろしくお願いします・・・」








ネルフ
国連から離れ、

完全な独立機関となる。




















 そして会議が終了した後、室内にはネルフ関係者だけが残っていた。
 皆一様に疲れた顔をしていたが、うるさい国連の人間達を追い返し、干渉されることを減らせたのだ。どこか嬉しそうな雰囲気を持ってもいた。

「まあ、だいぶ強引にやったから、後のごたごたを解決するの大変でしょうね」
「人事みたい」
「実際に人事だから・・・」

 そして一同は退室した。
 彼女たちには成さねばならないことがあるし、彼女たちを必要としている人たちもいるからだ。
 いつまでもじっとしているわけにはいかない。

 (そうでしょ、あなた・・・)

 ユイは心の中でそう呟き、彼女を必要としている人たち、家族の元へとゆっくりと歩いていった。







METAL BEAST NEON GENESIS

機獣新世紀
エヴァンゾイド



序章

「新たなる戦いへの序曲」



作者.アラン・スミシー




[ BACK ][ INDEX ][ NEXT ]