---――― 叫び ―――---




「リツコさん、どうしたんですか? 急に呼び出しだなんて。 それも、ア
 スカの病室に...。 !! まさか、アスカに何か...!」



「そういう訳じゃないわ。 体はもう完全に回復しているのよ。 ほら、こ
 んな風に(゚ー゚)」



そう言って、アスカの布団をめくるリツコ。 すっかり健康的な美しさを取
り戻したウェストから上があらわになる。 下をお見せできないのが残念だ。



ぶ〜っ!



鼻血を噴いて倒れる黒ジャージ。 慌てて介抱するおさげ少女。 カメラを
没収されるメガネのヲタク。 ついでに目隠し。



「あぁっ! ミサトさんっ! そんな殺生なぁ〜(T^T)」



「ちょっとリツコさん! なに考えてるんですかっ...ててっ!(*-o-*)」



ぐきっと痛そうな音。 シンジの視線が首ごと逸らされる。



「碇くん...。 見るなら私を見て...(*・・*)」



シンジの首を自分に向けて、ブラウスのボタンを外すアルビノ美少女。



「レイ...大胆...(゚o゚)」



呟くショートカット美女。 いつの間にか『ぶらじゃ』まで外しているレイ。
視線を逸らせないシンジ。 生唾ごっくん。 でもそれ以上はここではまず
いぞ(^^;。



「ま、 まぁお似合いの2組は置いといて...(--;。 リツコ! あんた何考
 えてんのよ?!(--^」



ミサト、アスカに布団を掛けなおしてやりながら。



「決まってるでしょ?」



何故かカメラ目線のリツコ。



「...読者サービスよ(゚ー゚)」



「..........あんたねぇ..........(--^...いいから、話、戻しなさいよ」



コホン。 咳払いひとつ。



「そうね。 話を戻すわ。 アスカの体はもう2週間も前に回復しているの
 に、いまだに意識が戻らないわ。 このまま放っておく訳にもいかないか
 ら、ひとつ、実験してみたい治療法があるのよ」



「リツコ...。 危険は、ないんでしょうね?」



「理論上はね。 普通の人では危険かもしれないけど、Evaのパイロット
 であれば何の危険もないはずよ」



「どういうこと?」



「エントリープラグのフィードバックシステムを応用して、任意のイメージ
 を任意の意識レベルに投影できるようにしたんです。 Evaパイロット
 なら、いつもやっている事と大差ない筈ですから、問題はないと考えられ
 ます」



てきぱきと装置の準備をしながら、マヤ。



「それで、意識の表層に魅力的なイメージを投影してやれば...」



どうでもいいが、リツコ、ヤニ臭いぞ(--;。



「あ、そうか。 そのイメージに惹かれてアスカの意識がこっち側に帰って
 くるかもしれない、って訳ね」



「そういうこと。 既にイメージデータは準備したわ」



「リツコ...。 そのイメージって、どんなの?」



「それは、うまくいってのお楽しみよ(゚ー゚)。 ...マヤ、準備はいい?」



「はい。 あとはイメージさえセットすれば、いつでもいけます」



「ところで...。 私は、シンジ君と洞木さんは呼んでおいて欲しいと言っ
 た覚えはあるけど、その子たちはどうしてここにいるの?」



「鈴原君は洞木さんが連れてきて...シンジ君と鈴原君が来るならって相田
 君もついて来たのよ。 レイは、そこで会ったらシンジ君から離れなくて」



「ムグ...あ、あやなみぃ...む、胸が...気持ちいいけど...苦しい...(*+_+*)」



.....ホントに放さないようだ(^^;。



「はぁ...(--;。 何だかアスカが目を覚ました後が怖い気はするけど...まぁ
 いいわ。 いくわよ(゚ー゚)」



「.....ちょっとリツコ...その不吉な表情は何よ?(^^;」



「どうかした?(゚ー゚)」



「.....まぁいいわ.....(-。-;」



「じゃ、マヤ、始めて(゚ー゚)」



「はい!」



途端に苦しみだすアスカ。 額に脂汗が浮かぶ。



「危険です! 自我が深層レベルに落ちていきます!」



「ちょっと! これどういうことよ! 止めて!」



「はい!」



「そんな...このイメージで帰ってこないなんて...(゚o゚;」



茫然と、リツコ。



「あのぅ...先輩...一体、どんなイメージを投影したんですか?」



「.....碇司令の、笑顔よ.....」



ぴしっ!



部屋中の空気が凍りつく。 絶対レイ度。 一同の脳裏に浮かんだモノは...





.../ー\ニヤリ





だった(大当たり)。 リツコ、趣味悪すぎ(--;;;;;。



「あやなみぃ...怖いよぉ...(;_;)」



シンジはレイを抱きしめかえして震えている。 レイは...『現在』の幸せに
酔っていたらしい(^^;。 聞いてなかったようだ。 目が空ろな黒ジャージ。
その体を抱きしめるソバカス少女。 よかった、こっちは服着てる。 知ら
ぬが仏、ダメージはないようだ。 反応のないトウジ。 ヲタクは...まぁ
いいや(゚ー゚)。



茫然と立ちすくむミサト。 マヤは、何やらぶつぶつ言いながら装置をいじ
っている。 もしかして、壊れたのか?(^^;



「...え〜っと、ここをこうして、っと...。 いけっ!(゚ー゚)」



途端に、アスカがびくん、と震える。



「ちょっとマヤ、何やってるの?!」



「え〜っと、ほら、さっきので深層に逃げちゃったのならぁ、もっと深層に
 このイメージを投影したら表に逃げてこないかな、って...あ、こら!
 そっち逝っちゃダメぇ!」



心理グラフとにらめっこしながら、イメージの出現ポイントをいじっている。



「あの〜、マヤ...? .....マヤちゃん?.....」



「あ〜ん、もう! こっち来なくちゃダメだってばぁ(゚ー゚)」



.....ダメだ、完全に壊れてる(^-^;;;;;。 恐るべし、/ー\ニヤリ の威力!
そうしているうちに、アスカが何やら呟き始めた。





「.....イヤ...ハイヤ...ゲドウハイヤ...ゲドウハイヤ...ゲドウハイヤ...ゲドウハイヤ...
 げどうはいや...げどうはいや...外道は嫌...外道は嫌..........



   外ン道は、嫌あぁぁぁぁっ!!!!!\(ToT)/」





がば、と跳ね起きるアスカ。 すかさず、マヤがケンスケを押しやる。
イメージのあまりのおぞましさに、我知らず手近なモノにしがみつく美少女
アスカ。 思いっきり、鯖折り。 ベアハッグともいう(^^;。 ケンスケの
目隠しがはらりと落ちる。



「ぐえぇぇぇ!(*+_+*) いたたたたたたたっ! く、苦しいぃぃぃぃ!」



「ちょっとマヤ、何で相田君なの?(^^;」



「だってぇ、シンジ君にはレイっていうお似合いの奥さんがいるしぃ、鈴原
 君も洞木さんといい感じだしぃ、私『ゆり』は趣味じゃないしぃ、今ここ
 でフリーの男の子って相田君だけでしょ?(゚ー゚)」



「あ、あははははははははは(^^;;;;;」



.....マヤちゃん.....頼むからそろそろ治ってくれ.....(--;;;;;。



そうこうするうちに、アスカが我に返る。



「あ〜〜〜っ! ファーストっ! あんた何やってんのよ!」



「あなたには関係ないわ(*・・*)」



「きぃ〜〜〜っ! ぬぁんですってぇぇ〜〜〜〜〜っ!!(--メ凸」



「あなた、人のこと言えるの?」



これ見よがしにシンジを抱きしめる白い美少女。 女の争いは怖い(^^;。



「そ、惣流...苦しい...背中が痛い...(+_+)」



ふと、自分の状態に気づく栗毛美少女。



「え? え! えぇぇぇぇ〜〜〜っ!!! な、なんであたしがこんなヲタ
 クと?! って...や〜ん! 何でぇっ?! 放せないぃぃっ!(T^T)」



忌まわしいイメージの余波で、腕が震えて動かない。



一生分の女運を使い果たしたケンスケに、合掌(-人-)。



---------------------------- fin. ----------------------------







「なんでだぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!\(ToT)/」  by ケンスケ





------------------------ 【SS】叫び End. ------------------------





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