2021年4月23日(Fri) 晴れ

午前の授業も終り昼食になった。

トウジは重箱の蓋を開けながら

トウジ:シンジ、今日もコンビニの弁当かいな?

僕    :うん、アスカが来ないと作る気がしないんだ。

トウジ:女も大変やな、毎月お決りの生理やもんな。

僕    :と、トウジ、みんなの前で言わないでよ。

トウジ:月経、経水、月の物、月水、メンス以外に何て言うんや。

僕    :もう・・・・

トウジ:惣流も大変やな、毎月4日は休むもんな。

        おとこおんなの癖におもろいな。

僕    :トウジってアスカを嫌ってる?

トウジ:んにゃ、苦手やけど嫌いやないで。

        今日ははよ帰って、背中摩ってやるこったな。

僕    :トウジ、してあげた事あるの?

トウジはいわしを齧りながら

トウジ:何時も世話になってばかりやからな、わいが出来る唯一の事やからな。

僕    :トウジって優しい所が在るんだね。

トウジ:くう、シンジが苛めくさる。

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授業が終ると走って家に帰った。

僕は11−A−2号室の自動ドアの前に立ち、カードキーを挿し込んだ。

ドアが開いた。

僕    :ただいま。

何の返事もない。

アスカの部屋、僕の部屋を見たがアスカが居ない。

洗面所を覗くとアスカが丸まって苦しんでいた。

僕    :あ、アスカそんな所でどうしたんだよ。

アスカ:お腹が痛くて・・・

アスカを担いで運び、僕の布団に寝かせた。

僕     :アスカ、何か食べた?

アスカは元気のない声で

アスカ:食べたくない。

僕    :食べないと駄目だよ。

アスカ:お腹が痛いから背中摩って

僕はアスカの背中を摩った。

アスカが何時になく弱々しい。


アスカの背中を摩る様になったのは、夫婦になってからだ。

毎月苦しむアスカをほっとけなくて、背中を摩ってあげるのが月例行事となった。


昔、同居を始めた頃から、毎月アスカは苦しんでいたらしいけど、

僕にはそんなそぶりを見せなかった。

只、機嫌が悪く、部屋から出てこなかった。

声を掛けるとよく殴られていた事を覚えている。


アスカは目尻から涙を流しながら

アスカ:自分一人だと、背中を摩るのも大変なんだよね。


アスカは僕の手を握って

アスカ:中学生の頃はね、

        子供なんか要らないのに、

        毎月どうしてこんなに苦しまないといけないかと思ったの。


        女の子でも私みたいに大変な子や、全く何ともない子もいるの。

        不公平だと思ってた。


        どうして女の子ばかり辛い目に遭わされて、

        男には苦しみはないのかって思ってたの。



        でもね、今はこの痛みがあるお陰で、

        シンジの子供を授かる事が出来ると思うと我慢できるんだ。


        でも毎月来ると、また子供が授からなかったと解るから少し寂しい。

僕    :アスカ・・僕は苦しむアスカに何もしてあげれない。

アスカは僕の顔を、アスカの顔の真横に引寄せ、僕の頬を触りながら

アスカ:今、背中を摩ってくれてるじゃない。

        シンジの手の暖かさで少しずつ楽になるの。


        シンジ、だんだん指圧が上手になってきたね。

僕    :もう半年やってるからね。

アスカ:シンジもだんだんと得意技が増えてきたね。

        料理、掃除、洗濯、指圧。

僕    :なんかあまり人には自慢できないね。

アスカ:そんな事ないよ。

        21世紀にもなって、家事の一つも出来ない奴は男として失格だぞ。

        自信を持ちなさい。

        シンジは立派な下僕だから。

僕    :今日の晩御飯は何が良い?

アスカ:余り食べたくない。

僕    :食べないと元気でないよ。

アスカ:おじや がいい。

僕    :雑炊がいいの?

アスカ:うん。

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アスカと僕は食事も終り、居間でアスカの腰を指圧した。


時計は21時になった。

僕    :アスカ、何時ものドラマが始るよ。

アスカ:今日は見たくない。

        シンジは好きな番組を見ても良いよ。

僕    :今日は見たいものないから良いよ。

アスカの元気がない時にテレビを見ても面白くない。

一緒に見ていると何時もアスカに苛められるけど、でも楽しいんだ。


アスカは急に顔を顰っ面(しかめっつら)させて

アスカ:うっ・・トイレ行って来る。

僕はアスカを支えながらトイレに向った。


アスカはトイレから出てくると、目に涙を溜めて僕に抱き付いた。

僕はアスカを布団に寝かせて、ひたすら背中を摩った。

アスカ:シンジ、手が疲れるでしょ。

僕    :うん、でも僕がアスカにしてあげられるのってこれくらいしかないもの。

アスカ:シンジ、優しいね。

僕    :夫婦なんだから当り前だよ。

アスカ:そんな事ないよ。

        シンジを夫にして正解だった。

        見てくれだけの男なら、私は幸せになれなかったと思うもの。

僕    :でも僕は弱いよ。

アスカ:そういうのは気にしない。

        私がシンジを一端(いっぱし)の男にするからね。

僕    :今日は4日目だけど、辛そうだね。

アスカ:シンジが傍に居てくれると、だいぶ楽になるんだよ。

僕    :アスカは僕を気にしないで寝ても良いからね。

アスカ:うん・・有難う。

僕がアスカの腰を指圧してあげると

アスカ:う〜ん、あ〜ん・・・

僕    :アスカ!

アスカ:な、何

と苦しそうに言った。

僕    :悩ましい声を出さないでよ。

アスカ:バカ、何考えてるのよ。

        腰を押されると声が出るんだから仕方ないでしょ。

        ・・・・

        そっか、溜まってるもんね。

        4日間もHを我慢させてごめんね。

        終ったら、また死闘Hしようね。

僕    :・・・変な事考えてごめん。

それから1時間後、アスカは熟睡した。

アスカが寝てしばらくの間、僕はアスカの背中を摩り続けた。

アスカの背中を摩りながら、早く元気になれ、早く元気になれと御呪いをした。

僕が寝たのは夜中の2時だった。

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ん?

息苦しくて目が覚めた。

アスカが僕にキスをしている。


アスカは唇を少し離して

アスカ:もう少しkissをさせて

僕    :お腹は大丈夫?

アスカは僕の鼻を摩りながら嬉しそうに

アスカ:お蔭様で元気百倍よ。

        kissさせて

僕    :・・・・・・・・・・・・

アスカは唇を離すと、おでこを僕のおでこにくっつけて

アスカ:ふうっ・・・元気が出たぞ。

        今日の家事は私だから、シンジはもう少し寝ていなさい。        

時計は2021年4月24日(Sat)AM 9:00になっていた。 


僕は11時ごろ目覚めて居間に入った。

アスカ:シンジ、じゃん拳しよう!

アスカがじゃんけんのポーズをとっている

僕    :なんで?

アスカ:いいから、じゃん拳、ぽん!

        またシンジの負けね。

        シンジ何時もじゃん拳は、紙(ぱー)しかださないんだもの。

        はい。

アスカが僕に八朔(はっさく)をくれた。

僕    :食べて良いの?

アスカ:シンジが剥くの、食べるのは私。

僕    :え〜、食べるのがアスカなら自分で剥けば良いじゃないか!

アスカ:手が汚れるから嫌だもん。

僕    :じゃ、食べなけばいいだろに。

アスカ:じゃん拳 負けた癖に、おもちゃの癖に生意気よ。

僕    :解ったよ、もう・・・・

        ・・・・・

        アスカ、剥いたよ。

アスカ:シンジ、食べさせて。

僕    :もう・・んっ

と八朔をアスカの口元に運んだ。

アスカ:もっと心を込めてよ。

僕    :アスカ、食べて。

アスカは僕の手も一緒に食べながら、幸せそうに

アスカ:美味しい。

        シンジが剥いてくれると美味しいんだよね。

僕    :お世辞言ったって駄目だからね。

        はい、最後。

アスカの口に八朔が入ると

アスカは僕の顔をムッギュとひっぱり、口移しで八朔が僕の口の中に入った。

アスカ:ご褒美。


        シンジ、早く着替えなさい。

        何顔を赤くしてんのよ。

        相変らず うぶなんだから。

僕は顔を真赤にしながら自分の部屋で服を着替えた。

/* 毎月の御呪い pure */

次回、修学旅行

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