組織名 |
委員会・部局・部隊 |
解説・設定・言い訳 |
NERV |
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世界を救う、と言う大義名分を盾に、イタイケな美少女や美少年を集めて弄ん
だり、美少女製造装置を作ったり、思春期の少年と少女を強引に同棲されたり、
保護者が被保護者を食べようとしたり、総司令官が親子丼を食べてしまうなどと
言った事が日常茶飯事に行われている倫理の完全に崩壊した極悪非道集団の事
です。
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本部 |
日本の神奈川県にあります(多分)。
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エヴァンゲリオン |
本編ではその影すら出なかった究極の人型決戦兵器です。
その正体はパイロット達の度の過ぎた過保護な母親です(多分)。
どの程度の過保護加減かというと、ATフィールドを出して子供達を守ったり、
子供が苛められたりすると苛めた相手をグチャグチャにして自分の血肉にする
くらいの過保護さです。
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地下廃棄区画 |
本編では触れられませんでしたが、廃棄区画は度重なるジオフロント拡張計画
や使徒との戦闘によって、修理不能と判断されて放棄された地下区画のことです。
至る所に浸水やら落石が起こっている非常に危険な場所でもあるのですが、秘密
基地にはもってこいの上、その数はNERVが確認しているだけでも百を軽く越
え、その総面積は約四百ヘクタールに達しているので、SILFをはじめとする
数多くの組織が廃棄区画の捜索や探索を行い、活動に適した場所には秘密支部や
秘密工場、秘密研究所を作っています。
しかしながら、先にも述べた通り地質的に非常に危険な場所の上、稀にモンス
ターや(多分、NERVが秘密裏に生物実験を行っていたのでしょう)、高致死性
の毒ガスや感染力の高い細菌が漏れていたり(NERVが独自に研究していたの
でしょう。ジュネーブ協定違反です!)、人を見ると襲い掛かってくるR2D2の
ような戦闘ロボットが徘徊していたりしているので、秘密基地の建設は常に死と
隣り合わせです。
もっともそういうものを生け捕り、あるいは採取できれば非常に強力な兵器や
強請りのネタにもなり得るので、そういった物を求めて地下に潜る者たちもいる
そうです。
また、ジオフロントへの侵入が可能な通路になる可能性も高いので、地下廃棄
区画の発掘は各組織が積極的に行っている事業の一つです。
今までに見付かっている最大の地下廃棄区画は、エヴァ零号機の自爆によって
生じた第四芦ノ湖のすぐ下にあり、総面積百ヘクタールを超える区画が放棄され
ていました。ここはSI公平分割機構(以下《機構》)が所持していたのですが、
《機構》の解体にともない、再び放棄されました。上に記した危険に加え、《機構》
が仕掛けていたブービートラップが大量に残っている上、非常に有名な区画なの
で、もっとも縄張り争いが熾烈な場所の一つとなっています。
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SILF |
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正式名称『Sinji Ikari Liberation the Front』。日本語では『碇シンジ解放
戦線』とでも訳すのでしょう。英語と訳が合っているのかどうかは分かりません
(なにせ中学生のすることですから(笑) )。その詳細な所は本編(アニメの方では
なくこの小説のことです。当然。)の第四章で触れられているのですが、やっぱ
り触れられている通りです。ただ、他の組織と対比してみると、このSILFほど
に組織化されている所は極めて少数です。
しかしながら一枚岩とはとても言い難く、部局間の対立や小競り合いは絶えま
せん。その上、今回の事件におけるブラボーの処罰を巡り(何と執行猶予判決で
した!)内部対立は激化し、部や局ごとに独立する構えを見せているところまで
現れ始めました。
また、他の組織と比べてのSILFの極めて特殊な例は、外部―民間の企業が
主―に収入の窓口が在る事です。技術開発等の分野で企業に対する(主に魔法等
による)新技術の売り込み、株式、貿易、土地転がしや犯罪行為の請け負いなど
で億単位の金が動いているともいいます。
SILFは裏切りや寝返りが極端に少ない組織として知られてもいるのです
が、その他の組織と同じく、メンバーの全てが碇シンジの信奉者と言う訳ではあ
りません。ただ単に変わった学生生活を楽しみたい、憧れの先輩――多くは公安
局のデルタに集中しています――のお手伝い、特殊な技術――主に魔法、情報局
関連の知識と技術、気功術(公安局のデルタが教えてくれます)――の習得、金が
欲しい、ヤクザに追われているので匿って欲しい等と言った理由で所属している
者は三割近くに及びます。
アルファやらブラボーやら言う名称は、それぞれがアルファベットに対応して
おり、評議員のみが名乗ることを許されています。とは言えAからZまでの全員
が揃ったことは過去にたったの三回しかなく、多くは幾多の争いの中で命を落す
か、あるいは引退して遠くを旅してまわっており、現在、評議員はわずかに十人
しか残っていません。評議員の殆どは要職に就いていますが、今回、名前も出る
事の出来なかったフォックストロットは唯一のどの部局、委員会にも属していな
い無所属の評議員です。
監査委員会の委員長を務めていると言う最後の評議員の正体は一切不明です。
(決して考えていなかったのでも、アルファベットのストックが尽きた訳でもあ
りません!)
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総務局 |
SILF第一評議員議員アルファが局長を務める縁の下の力持ち的な局です。
局内に人事部、行政管理監察部、物流調査部、企画部、営業部、広報部、統計
部、etcを設け新規入会希望者の受け付けや基本教育、古参メンバーの進退裁定、
人事評価、SILFメンバーの管理と監視、会員特典アイテムの売買、特製グッズ
の企画・作成、その他諸々の諸業務を行っています。
また、本編の事件後は広報部が人員とその権限を拡大され、民間人に対しても
大々的にSILFのプロパガンダを行っているとのことです。
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財務局 |
SILF第二評議員議員ブラボーが局長を務める女房的な局です。
その名の通り、SILFにおける金銭関係の全ての管理を一手にまかなってい
ます。それだけ見ると単なるクラブ活動における部費の会計の延長のようで大し
た仕事ではなさそうなのですが、実際のところは株式、有価証券等の取り引きの
エキスパートや法律家崩れがずらりと軒を並べ、裏では非合法活動――保険金目
当ての偽装誘拐、強盗、機密情報の奪取、非合法な引き抜き、犯罪者の逃走幇助、
偽造身分証の作成、etc―の依頼受付も行なっており、局員たちは暴力団幹部並み
に根性が据わっています。
また、最近では予算管理部を設けて、各局のメンバーたちが予算の横領などを
していないかを厳しく監視しています。
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情報局 |
SILF第三評議員議員チャーリーが局長を務め、SILFの目となり耳とな
っています。当然のようにありとあらゆる情報収集―河川の水質調査から土星と
火星とオリオン座の位置関係の変化まで――を行っています。ただ、一連の諜報
活動は対外諜報と防諜のみに限定されており、対内活動は公安局や法務局にその
権限を譲っています。情報局は主に4つのサービス――情報局では"部"のことを
"サービス"と呼んでいます――に別れており、まず分析、防諜、総務、そして行動
です。
《行動》部はただのアクション・サービスとだけ呼ばれ、訓練を受けたスペシャ
リストたちが集まって非合法な活動――誘拐、暗殺、テロ、盗聴、ハッキング、
尋問、拷問、強盗、ヘッドハント、etc――を行っています。
また、その訓練を受ける為に碇シンジなどそっちのけで、無理矢理SILFに
入会して来たような人間も少なからず所属しています。
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公安局 |
SILF第四評議員議員デルタが局長を務める軍隊的な局です。
SILFの縄張りに侵入して来た敵対勢力の駆除や、新しい領土拡大等に率先
して投入されるのがここの局員たちです、それ以外にも、テロなどで破壊された
家屋からの怪我人の救助や緊急治療など消防庁のレスキュー隊や救急病院のよ
うな活動等も行います。
また、《会則》に違反し、武器などを所持して危険であると判断された『犯罪
者』達(判断するのは法務局の犯罪捜査部です)の逮捕を行ったり、特殊な刑罰
の執行も行います。
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法務局 |
SILF第五評議員議員エコーが局長を務める、警察と裁判所を足した様な局
です。また、『法律』に相当する《会則》の制定も行います。
司法と立法が一つの部局に収まっているのは問題に思えるかも知れませんが、
法務局内にのみに適応される《局中法度》により《会則》の変更や新たな条項の
付け足しは評議会の投票にかけなければ制定する事ができず、《局中法度》につ
いては『評議長』以外、即ち碇シンジ以外には何人たりとも変更することはでき
ないのです。
法務局の犯罪捜査部の部員は『犯罪者』を逮捕するための捜査権と逮捕権を持
ち、必要に応じて不逮捕特権等を与えられますが、その力はさほど大きくありま
せん。
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外務局 |
SILF第八評議員議員シエラが局長を務める、SILFの口に相当する局
です。とは言え、その実体は外務局と言うより商業局と呼んだ方が正しいような
気がします。
外務局は、ほとんどの対外交渉の関係業務を無節操に引き受けています。
それこそ、他組織との条約の締結や折衷、企業への技術提供や技術研究の融資、
ローンサービス、新技術の製品を使った貿易、政治家に賄賂、大企業にリベート、
裕福な人間には株のインサイダー取り引き、三流弱小組織の懐柔や買収、新しい
密輸経路の開拓から仔犬の貰い手探しまで行っています。
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科学技術局 |
SILF第十評議員議員ズールーが局長を務めるマッドな集団のことです。
本編に現われた『コブラ』ことPI-3を始めとし、西洋錬金術と先端技術の
融合による様々な武器、金属、素材、薬品、微生物、生物、コンピューター、航空機、
自動車、プログラム、ロボット等を開発してました。
その多くは企業に売り捌かれ、SILFの大きな財源となっています。
科学技術局は純然たる工学屋の集団なので、当然、メインに行っている事は最
先端技術を応用した新技術・新製品の開発なのですが、一部の異端者とも言うべ
き理学者たちは主に、《魔法》を科学的に理論体系化することに命をかけており、
《魔法》を理論化することに情熱を捧げる余りに綾波レイ対策委員会に飛び込み、
一流の魔導士と呼ばれるほどの魔力を身に付けてしまった者も多いようです。
そのおかげで、周囲は科学技術局をマッド色の強いオカルト集団として感じて
いるようで、いかに科学技術局が画期的な新製品――積層光巨大規模集積回路を
使ったスーパーコンピューター搭載の自家製戦術用無人戦闘爆撃機等――を製造
しようとも、悲しいかな、部外者達の第一声が「どんな儀式で?」という、非常
にむくわれない局でもあります。
この工学家と理学家との軋轢は、表に出る事は今までになかったものの、中々
根深いものがあるようです
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綾波レイ対策委員会 |
SILF第六評議員議員テンゴが委員長を務めており、別名『黒魔術研究会』。
本編の十六章でも少し触れられていますが、その実体は無節操な魔術師集団です。
東は陰陽術から西はネイティブアメリカンの降霊術まで、根本的に合いいれない
魔法――例えば中国の方術のように理論体系化された魔法と、踊りや歌で精霊を
呼ぶゴーストダンス――も含めて彼女達の扱う種類は多岐に及びます。
中には魔法を学びたいが為だけに所属している者も多いです。
テンゴは太陽の出ている日には絶対に委員会に顔を出さないので、委員会の実質
的な指導者は副委員長なのですが、時々、雨や曇りの日にひょっこり顔を出しては
無茶な注文を付けて去っていくことが多いそうです。
そう、手に小さな肉片を持って来て「この細胞からクローンを一体造って下さい」
などと言った・・・
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監査委員会 |
法制局の諮問委員会として発足しました。
誰が委員長なのか分からないというとんでもない委員会です。
それもそのはず、ただの委員でさえその正体は評議会議員以外には全く知らさ
れていないのです。監査委員会は部局とメンバーの監視を行う秘密警察とも言う
べきところで、その報告書は法制局長に週一で届けられます。彼女達――あるい
は彼ら―はスパイの検挙や部内での不正行為などを常にいち早く発見し、処罰の
対象としてきました。
その存在は常にメンバーたちに噂され、時として公安局や法制局の追跡の手を
奇跡的に逃れた『犯罪者』達を独自に『処罰』してきました。そのため、SIL
Fのメンバー達は常に、自分の隣にいる人間が監査委員なのではないかと恐れ、
裏切りや抜け駆けの比率が他の組織よりも圧倒的に低くなっているのです。
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役立たずカルテット |
一般にアルファ、ブラボー、エコー、シエラの四人組をさした言葉です。しかし
ながら、決して彼女達は能無しと言う訳ではありません。その証拠にSILFの
組織運営に関しては必要不可欠で八面六臂の大活躍を見せています。実際、彼女
達がいなければSILFは今ごろ、そこいらに転がる三流弱小団体と化していた
事でしょう。が、こと戦闘に関しては、ガープスにおける(こらこら)『超人レベ
ル』あるいは『妖怪並み』な人外魔境な人間がうようよと在住する第三新東京市
において、有力組織の幹部を名乗る者達の戦闘能力が素人同然ではそう呼ばれて
しまうのも仕方の無い事なのかもしれません。
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SI公平分割機構 |
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《機構》はかつて、第三新東京市最強の名を欲しいままにしていた組織です。
碇シンジが四歳の時に初めてNERVを訪れた瞬間から発足し、今年で設立10
周年を迎えたのですが、残念ながら今回の事件で、主力の戦車部隊を兵装ビルの
ミサイル一斉射撃により壊滅され、弱体化したところを容赦なくNERVの手に
よって強引に解散されられました。
多くの幹部や主力メンバーは左遷、あるいは解雇処分を受け、現在では官憲の
手を逃れたごく僅かなメンバーが細々とゲリラ活動を行っているだけで、過去の
栄光は見る影もありません。
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戦車部隊 |
かつて《機構》の名を天下に轟かせる原動力ともなった部隊です。
戦車、歩兵戦闘車、偵察装甲車、自走砲、戦闘指揮車、装甲兵員輸送車と言った、
様々な戦闘車両から成り立っており、乗組員もそれを本業とする者が大多数を占
めていました。
もっとも、多くは廃棄処分が決定し、鉄屑に溶かされる予定だった車両をメン
バーがコネを使って買い取った物です。そのほとんどはエンジンや電装系が取り
外されていたり、砲門や銃口が鉛で塞がれているなどの品ばっかりだったのを、
メンバーがこつこつと材料を作り、修理して来たのです。その結果、見た目から
は信じられないほどの速度を誇る戦車や(どうして自重60トンを超える車体が
時速二百kmで走れるのでしょう!?)、120ミリの砲塔を持った戦闘指揮車
などが数多く存在しました、しかし、その多くは《機構》の解体にともない外部
に流出し、その品物を巡って各組織同士が熾烈な争いを行っています。
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碇シンジ促進委員会 |
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委員長に謎の男《オメガ》を擁する、第三新東京市の有力組織です。
本部は市立第弐中学校にあり、それゆえ、委員長《オメガ》はこの学校の生徒だ、
生徒会長だ、校長だ、教師だ、保険医だ、用務員だ、購買部のおじさんだ、等の
噂が絶える事はありません。
その他の組織と同じく、内部はほとんど組織化されておらず、数多の『チーム』
『部隊』『班』(以下『部隊』)が群雄割拠し、それぞれ独自に活動しています。
一般に、大きな『部隊』の隊長が『幹部』と言う事になっていますが、実際の
ところヒラと『幹部』の差は《オメガ》の正体を知っているかどうかだけです。
いかに巨大な『部隊』の隊長であっても《オメガ》の正体を知らない者は『幹部』
を名乗る事はできません。逆に、たった一人で活動している者でも、《オメガ》の
正体を知っていれば『幹部』と言う事になります。
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魔焔鬼頭三姉妹 |
『SI促進委員会』の中でも極めて例外的な部隊です。
その実力のほどは人外魔境な超人達が大量に割拠する第三新東京市において、
特にその名を周囲に知らしめている事からも容易に察する事が出来るでしょう。
しかしながら、もっとも特筆すべき事は、なんと彼女達は三人とも《オメガ》の
正体を知っているのです。
つまり三人とも幹部であり、これは五百を超えるメンバーと百に達する部隊の
中にあって幹部はわずかに二十人にも満たないと言われる委員会において、どれ
ほど例外的、かつ驚異的かは想像に難くありません。
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《オメガ条約》 |
《オメガ》が第二次SI争奪戦争勃発直後に提唱し、ほとんど全ての組織から
承認を受け、調印した組織によって共同でつくられた条約です。条約が出来る前
にほとんどの組織が条約に調印したと言う、世にも珍しい条約でもあります。
内容は、核兵器や細菌兵器などの無差別大量殺戮兵器、魔法の使用禁止。長期間
に渡って環境や社会生活に影響を及ぼす攻撃禁止。降伏した人物や組織への攻撃
禁止。民間人や民間施設への攻撃禁止。魔神、魔王、邪神、大悪魔、神、大天使
等の召喚禁止。完全に正常な精神状態にあると証明する精神科医の証明書を所持
する当人の許可なしに生け贄を捧げる事の禁止。さらに、休戦時の権利。降伏の
権利。降伏を認める義務。捕虜交換に関する詳細な取り決め。原稿用紙にして約
百枚分の『倫理にもとる行為』の禁止。《条約地域》内でのあらゆる戦闘行為の
禁止。そして何よりも、碇シンジに対しての様々な行為の制限・・・・・・・
今回の事件まではどの組織も表向きは律義にその条約を守って争ってきたの
ですが、最近では戦闘の天井知らずの激化により、条約改正の必要性が論議され
はじめました。
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御清糾恋愛教団 |
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御清糾恋愛教団(読みは「おんせいきゅうれんあいきょうだん」です。以下
《教団》)の実態は本編第三十四章のACT3に書かれたとおり、謎に包まれ
ています。
本当のところ、《教団》は《ナインズ》と言う強大な組織から独立して発足し
た組織です。
《ナインズ》は三百年ほど前にスウェーデンで発足した魔術師集団で、現在では
世界中に支部を持ち、各国の首脳部にも影響力を持つ巨大組織となっています。
その名の由来は、当初、組織が九人の強力な魔術師によって作られた為と、九つ
の階梯によって地位が定められているからです。総帥には第九階梯の魔術師が付
き、八人の第八階梯の魔術師が幹部として組織の頂点に君臨しています。
SILFの綾波レイ対策委員会と同じく、宗派や系統に捕らわれない多分野の
魔術の研究を行っていました。
《教団》は第八階梯の大幹部の一人である《鬼影》が《ナインズ》の保守的な
体制――房中術、人丹術、立花流を除き異性との交渉は厳禁、と言う暗黙の了解が
ありました。きっと、子供を作ると魔力が減衰すると考えられていたのでしょう
――に嫌気が差し、「もっと清らかな恋愛をしたっていいじゃないか!そのうち
死滅するぞ!」と糾弾し、四人の仲間と共に《ナインズ》を飛び出して作った組
織なのです。
従い、決して『清』らかな『恋愛』を『糾』弾する『教団』、と言う訳ではな
いのです(笑)
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鬼影派魔道四天王 |
彼女達は《鬼影》の弟子や親友達で、《ナインズ》の将来有望な幹部候補生と
して見られていましたが、《鬼影》が《ナインズ》を抜ける際、それに同行しま
した。と言っても、決して《鬼影》の意見に同調した為ではなく、《鬼影》が彼女
達の親友であり、命の恩人であり、崇拝者であり、尊敬する師であった為です。
彼女たちが碇シンジを付け狙う理由は、リーダーである《鬼影》が彼に惚れて
しまったから命令で仕方なく、と言う理由なのですが、苦悩する彼女達はシンジ
の持つ極めて貴重な魂の採取の為、と自分を納得させて言い付けに従っています。
正直なところ、今の彼女達は恋愛なんぞにはあんまり興味を持っていませんし、
いかに珍しいとは言え、たかが人間ごときの魂の採取に、今更情熱を傾けるほど
の物好きでもないのです。
かなり恐そうな彼女達ですが、実際のところは気紛れで享楽的な《鬼影》に
振り回されている、情けない――もとい、可哀想な女の子達なのです。
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第三次SI争奪戦争 |
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先の起こった二つの争奪戦争に続き、全組織を巻き込んだ戦争です。
もっとも、争奪と言う名は主に碇シンジに無視され続ける当事者達が現実逃避
の為に付けた名で、実際にシンジが誰かに奪われたと言う話はありません(接吻
くらいでは不許可です)。しかしながら、今回の戦争は過去に類を見ないほどの
大規模な争いであり(何しろ、昔はどの組織も名を伏せて人目の付かぬところで
大規模ながらもひそやかな争いを行っていたのが、今回は何と自らの存在を公言
しつつ、白昼堂々、市街地での銃撃戦を行っているのです)、今回こそ争奪戦争の
名に恥じない展開が見られるのではないかと、当事者達は密かに期待しています。
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防衛庁 |
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国務大臣を頭に据え、国内外からの非難も物ともしない堅牢な組織です。
その仕事は色んな兵器を揃えて並べる事です。
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戦略自衛隊 |
いわゆる、使徒に対する噛ませ犬的土木作業組織です。
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情報本部 |
今回の事件において、見事にスケープゴートにされてしまった組織です。
防衛庁内局と陸海空自衛隊に分散していた情報組織を統合し、1997年1月
に本格的な戦略情報組織として統合幕僚会議内に新設され、およそ二千人ほどが
色んな仕事をしています。
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第三新東京市立
第壱中学校 |
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さて、この壱中はNERVの職員達の子供が最も多く通っている学校です。
そして天才、俊才、奇才、異才、英才、学才、偉才、逸才、奸才、鬼才、高才、
卓才、能才、良才たちのたむろする第三新東京市において、ひときわ威光を放っ
ている学校でもありです。
その平均偏差はそこいらの私立校を大幅にしのぎ、中には早々に外国で大学を
卒業していたり、博士号を授与されているような人間も少なくありません。また、
スポーツの面でもインターハイレベルの人間や、柔道や空手などの格闘技で黒帯
の人間も大量に存在します。勉強、スポーツの両面において非常に優れた能力を
併せ持つ人間もありふれた存在となっています。
なぜなのでしょうか?SILFが存在するからでしょうか?
日々、闘争に明け暮れているおかげで心身が鍛えられたからでしょうか?
違います、優れた才能が集中してしまったおかげでSILFが誕生し、そして
類稀なる精神的、肉体的な才能が集中したおかげで闘争が始まったのです。
ではなぜ、それほどの才能と素質が集中したのでしょうか?
なぜなら、それはそこにNERVがあったからなのです。
ご存知の通り、NERVは国内最高、世界的知性が集まった組織であり、また
その頭脳と知識を守る為に知能面でも肉体面でも卓越した才能を持つ自衛官らも
集まっています。彼らは全員が天才、俊才と呼ばれる人間で、生物学的に優れた
固体同士から生まれる固体もまた、優れた能力を持つ可能性が高い、と証明され
ているとおり、彼らもまたそれに準じる才能を持って生まれ、そしてその才能は
優れた両親によって開花させられたのです。そんな天才児たちが一ヶ所に集中し
ている以上、何も起こらないで欲しいと願うのはどこかが間違っているのではな
いでしょうか。
既に開花していた才能によって闘争が始まり、そしてその闘争によって彼女達
は自分の才能を更に磨いているのです。
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赤木レポート |
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赤木リツコ博士が、今回の事件で多数発生した科学的論証付けの困難な事象に
ついてまとめ、それらについての彼女自身の科学的推察をまとめたレポート群の
総称です。
これは赤木博士がみずからの足で第三新東京市に住む魔導士や西洋錬金術師、
超科学工学者の元を訪れてまとめた物で、極めて詳細な情報が記載されています。
NERV内では禁断の書、狂気の記録、異界の知識、暗黒世界の魔道書とも呼
ばれており、魔法や超空間、神、悪魔、モンスターと言った事ついてあまりに詳
しく述べてあるため、常人が読むと発狂すると言われています。
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平行宇宙 |
平行宇宙とは主に二種類あるとされています。
一つに存在の起源たるビッグバンを異にする宇宙。
本編で彼女達がほんの数分だけ訪れた世界はこの種類の一つです。
レポートによるとこういった宇宙は、全く違った物理法則、化学的法則に支配
されています。ボーアの水素原子模型なんてゴミです。
まず、素粒子の重さが違い、陽子や中性子の重さも違い、結果としてそれらを
一つにまとめる核力も違います。となると当然原子の質量数も大幅に変わり、
我々の世界には有り得ない世界が創られるでしょう(H-4とO-12によって構成
された液体の過酸化水素の海を泳ぐNeを基としたDNAを持つ魚・・・・)。その
世界では我々の世界の元素周期表などただの紙切れでしょう(きっと、その紙は
持っていった途端に大量の放射線と共にボロボロ崩れ去る運命です・・・・)。
もう一つに起源が同じで、分離した宇宙。
こうした宇宙について一つの例が挙げられています。
シンジ君がいる世界Aがあります。シンジ君の前に時間遡行機があり、シンジ
君はそれに乗って十五年前のじぶんの生まれる前の世界Bに行き、碇ゲンドウを
殺します。そしてシンジ君は十五年後の世界に戻ります。しかし、そこは決して
世界Aではなく、十五年後の世界Bなのです。
しかし、世界Aはちゃんと存在します。そこはシンジ君が時間遡行機で過去へ
行き、そして帰ってこなかった世界として存在し、世界Bの平行宇宙として存在
しているのです。
タイムパラドックス?いいえ!因果律の崩壊は既に証明されています。
ですから、もし両親が気に食わなかったら時間を溯ってどんどん殺しましょう。
何なら自分自身を殺しても構いません。どこかの映画のように自分が消えてなく
なる、などと言う事はけっして有り得ないのです。ただ単に、あなたは身元不明
の殺人犯として追われるだけなのです。
このように平行宇宙は数多く存在します。ふとした切っ掛けであなたの近くに
現われるかも知れません。
ほら、今あなたの後ろに包丁を振り上げた自分の姿が・・・・・・・・・・・
・・・・・・というような事が書かれています。
ちなみに、赤木レポートの三分の一以上がこの事柄に関係した事が書かれてい
ます。
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ゲート |
赤木レポートにおいて、二番目に多く書かれている事象です。
今回の事件においてその存在が確認され、様々なデータが収集されたものの、
その発生のメカニズム等の理論についてはまったく不明です。
しかしながら、収集したデータから、ゲートの正体の科学的推測はいくらか立
てる事ができます。
ゲートの発生と時を同じくして、世界各地の重力波検出器で重力波を検出し、
同時刻、大量のニュートリノも検出。またゲートそのものから重力レンズを確認、
同時に、大量かつ多種多様の放射線を検出し、その放射線群の放出も、竜巻状で
一塊になって上下2ヶ所から出ている事が判明しました。その上、未確認ながら
も大量の粒子対も発生していたそうです。
ブラックホールに類似した現象なので、当初は小型ブラックホールではないか
とも思われましたが、存在している時間が長すぎたり、物質を吸収したりしない、
地球の自転や公転などに関わらずに常に一点に滞空している、など、様々な矛盾
点が見付かり、現在ではゲートは何らかの手段によって空間そのものを歪めてい
るのではないかと言われています。
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伸縮金属 |
赤木博士がわざわざSILFを訪れてその正体を確認し、その秘められた可能
性からNERVとの共同開発を申し出たという逸品です。
レポートにも詳細な説明が書かれています。
この金属は魔法と現代科学の合成によって生まれた魔法金属工学の産物で、S
ILFのズールーが率先してその開発に当たっていました。
電流によってその延性に大幅な変化が現われるという、Auを中心として合成
された合金で、電流を流した状態では、自由電子の活発化によって原子間の距離
が大きく縮まり、密度を増して体積を縮小します。その状態で電流を弱めると、
貯えた電流を放出しながら体積を増します。
強引に引き伸ばせば発電する事すら可能です。
そのため、ロボットの筋肉などに使用する場合などには小さい電池でも非常に
長期間動き続ける事が可能になっています。
もともと、度重なる戦いで四肢を失う兵士の増加に対して、SILFが高性能
の義手義足の為にと開発したものですので、これに平行して骨髄組織や神経系も
含めた人工骨の開発も行われており、すでに実用化されています。中にはそれを
使って肉体の強化を行う者もおり、そう言った者は握力五百kgで絶対に骨折し
ない骨を持った鉄人となって活躍しています。
とは言え、魔法を基にした技術なので、量産はできません。したがってNER
Vとの共同開発では量産技術の確立を主題として研究を行っています。
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ミサトカレー |
赤木レポートの中で一番最初に作成されたレポートです。
そのカレールーの中から、多数の超ウラン元素が発見されるなどの、有り得ざ
るカレーです。
葛城三佐の作ったカレーと同じ市販のカレーを使い、葛城三佐の証言をもとに
同じ材料を同じ手順で作ってみたのですが、完成した物は味の悪いただのカレー
にすぎませんでした。
臨床記録はそれなりに残っているものの、それらは単なる腹痛から記憶の改変、
最新の臨床報告では洞木ヒカリの人格変化が報告されるなど、それぞれに違った
臨床結果を表わしており、赤木レポートではミサトカレーには幾つかの種類に分
かれているのではないかという説を取っています。
したがって、レポートではミサトカレーには幾つかの種類があるのではないか
という説を取っています。
博士はそのカレーの正体を突き止める為に、SILFで紹介してもらった西洋
錬金術師のもとに行ったりしたのですが、彼らですらその正体を正確に掴む事が
できず、得られたのは、おそらく東洋錬丹術の一種なのではないか、という証言
だけでした。
東洋の錬丹術については幾つもの記録も残っており、この第三新東京市にはそ
の実践者も多数在住していたのですが、どういう訳か彼らですらカレーの正体は
掴めませんでした。
残る可能性としては、決して歴史の表舞台には出てこなかった者達、恐らくは
忍者達が独自に発達させた調合薬にこそ、その正体があると思われたのですが、
いかんせん資料が決定的に不足しており、徹底的なまでの秘密主義を通していた
彼らの秘密を探ろうという作業はアッという間に挫折しました。
そうなると残る手段はただ一つ。
現在も生き残っている忍者を探すしかありません。
しかし、現実主義者の赤木博士がそんな事をするはずがなく、ミサトカレーの
謎は今を以って解き明かされておらず、カレーはバイオセーフティ・レベル4の
微生物・毒物保管庫の中で、NERVで開発された細菌兵器と共に静かな眠りに
就いています。
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