Neon Genesis Evangelion SS.
ナナシカムイ write by 雪乃丞




4.ヤクソク

 カムイさんは戦うために来た。 そして、僕は、父さんに呼ばれた。
 あの人たちは、僕が碇家の関係者だから、カムイさんを任せたいと言っていた。
 そして、カムイさんは、天使が敵だと言っていて、戦うために来たと言っていた。
 ・・・僕は、何のために呼ばれたんだろう?

 ・・・何のために? そんなの戦わせるために決まってるよ!

 答えは、イヤになるほど簡単に分かった。
 だから、遅れてやってきた迎えの人、葛城ミサトさんの説明にも簡単に納得出来てしまったのだと思う。 ちなみに、到着が遅れたのは、葛城さんのせいではなく、使徒・・・あの黒い怪獣の移動速度が予想外に速くて、そのせいでリニアトレインが予定していた場所の何駅も前で緊急停止してしまったことが原因だったらしい。 まあ、無事に合流できたんだから、誰が悪いとか言い出すつもりはなかったんだけど。

「僕も、あの場所で見た大きなロボットに乗って、デッカイ怪獣と戦わなきゃいけないってことですか?」
「ええ。 そうなるわ」
「・・・」
「でも、アナタの役目は戦うことじゃないわ」
「え?」
「名無さんを、あのロボットで守って欲しいの」

 カムイさんを守る? 僕が?

「なんで・・・」
「戦うのは、名無さんの仕事なのよ。 ・・・彼女、一応は日本国の軍人らしいから」
「軍人って・・・カムイさんは、僕より年下なんじゃ・・・」

 どうみても、同い年か年下にしか見えないのだけど。

「いいえ。 名無さんは今年で17歳だって聞いているわ」
「17歳!?」
『・・・』

 驚いた僕の横で、カムイさんが小さく頷いていた。

 ・・・ホントに17歳?
 どうにも信じられないのだけど。 でも、考えてみれば、カムイさんの雰囲気って、すごく大人しいだけじゃなくて、どこか凛としたところがあって、年上って感じがしていたような気がする。
 だから、僕は無意識のうちにさん付けで呼んでいたのかもしれない。
 そのことで、年齢のことは納得できたのだけど・・・。 でも、それでも、僕にはまだ疑問があった。

「カムイさんを守るのが僕の仕事って、どういうことですか?」
「ほら、よく言うじゃない。 弱そうな女の子を守るのが、強そうな男の子の仕事って」
「なんですか、それ? きいたことありませんよ?」
「まあまあ、そんな感じってことで。 詳しい話はお父さんから聞かせてもらえると思うから」

 何か隠している。 とても大事なことを隠されている。 そんな気がした。

「葛城さん!」
「な、なに?」
「嘘つかないでください」
「・・・」
「どうせ僕とカムイさんが一緒に、あの怪物と戦うことになるんでしょ? それくらいは、子供の僕にだって分かります。 それに、僕にだって、無闇に話していいことじゃないのも分かりますよ。 でも・・・だからって、嘘なんてつかないでくださいよ」
「・・・」

 それでも教えることを渋るくらいだから、きっと重要な・・・カムイさんにとって、とても大きな危険があるんじゃないかって気がした。

「守れって、どういう意味なんですか? カムイさんも、あのロボットに乗って戦うんじゃないんですか?」
「・・・違うわ」

 どういうことなんだろう?

『十分な用意が出来る前に、一度でも攻撃をうければ、私は、おそらくは死ぬことになります』

 その綺麗な声は、カムイさんだった。

「・・・どういう意味?」
『私は、生身で、あの天使と戦うのです』

 ナマミで・・・タタカウ?
 理解・・・できない。 どういう意味さ?

「ナマミ?」
『ロボットに乗らずに、戦います』

 そ、そんなのって・・・・

「無茶苦茶だよ!」
『ですから、私の方の準備が終わるまでは、守って欲しいのです』
「無茶だよ! そんなの死んじゃうよ!」
『多分、大丈夫です』

 たぶんって・・・。

『私は、貴方様と・・・碇の名をもつ御方と共に戦える光栄に、喜びしか感じていません』

 なんで・・・。 なんで、そんな風に笑えるんだよ。

「・・・カムイさん。 死んじゃうかもしれないんだよ?」
『大丈夫です』
「怖くないの?」
『怖くないです』
「なんでさ! そんなの勝てるわけないじゃないか!!」
『貴方様が守って下さるのであれば、私はきっと死にません』

 なんで、そこまで僕のことを信じられるのさ?

『それに、勝てないのであれば、私は最初から呼ばれませんでした』

 本当に・・・勝ち目はあるの?

「どうやって、勝つの?」
『私には、特殊な力があります。 とても大きな・・・世界を操る力です。 108の音が共にある限り、私はどのような存在を相手にしても勝ち目があるのです』

 真っ直ぐに視線を前に向けて、カムイさんは言い切った。

『たとえ、相手が神であろうとも、私は勝ちます』

 カムイさんは、そういうと、僕の手をそっと握って言ったんだ。

『ですから、私を、この世に・・・貴方様の側に繋ぎ止めておいてください。 碇シンジ様』

 カムイさんが何を言っているのか、僕には全然分からなかった。
 世界を操る力。
 108の音。
 カムイさんのものすごい自信。
 でも・・・時々見えてしまう、泣いているような笑顔。
 全部・・・全部、分からなかった。
 なにが、そこまでカムイさんを追い詰めているのか。
 なにもかもが分からなかった。 でも・・・。

「分かった。 ・・・絶対に、カムイさんを守り抜くって、約束するよ」

 僕には、そう答える以外になかったんだ。






5.オトツカイ

 葛城さんから詳しく話を聞いてみると、どうやら、僕達をネルフ本部って場所に連れて行こうとしているらしいのだけど・・・。

「そこに父さんが居るんですか?」
「ええ。 特務機関ネルフの総司令。 それが、貴方のお父さんよ」
「父さんが・・・総司令?」
「組織のトップ。 一番偉い人よん」

 確かに、僕は親戚のおじさんから、似たような話は聞いていた。
 『お前の父は、人類の未来を守る立派な仕事をしているんだ』って。
 でも、今ひとつそれを実感できなかったし、それは今でも同じだった。

「お父さんのこと、苦手なの?」
「苦手だと思います」
「そっ。 ・・・私と同じね」
「え? 同じって・・・葛城さんも、お父さんに捨てられたんですか!?」
「す、捨てられたって・・・ちょっと表現がキツイんじゃない?」
「でも・・・僕の場合は、そうでしたから」

 そんな話をしている時、カムイさんが急に声をかけてきた。

『葛城一尉、戦闘機の音が変化しています』

 え? セントウキのオト?

『・・・離脱しているのでは?』

 それを聞いて、葛城さんは、顔を真っ青にしていた。

「うそっ! まだ予定の時間になんてなってないじゃない!」

 なに? なにが起こるの?

『・・・戦闘機の数が少ない。 もしや、これは・・・』

 カムイさんの顔が、少し引きつっていた。

「片っ端から落とされて、連中、頭に血が上ったのかしらね」
『・・・N2爆雷を使うのですね』
「多分、そうだと思うわ。 でも、ここはマズイ。 こんな遮蔽物がないところなんかじゃあ、N2の爆風をモロに受けちゃうわ。 そうなったら、こんな車なんであっという間にオシャカよ。 もちろん、中に乗ってる人間もね。 ・・・そんなことになったら、時間までに本部へ到着できなくなるかも知れないわ」

 それを分かっているのに、なんで車を止めるのだろう?

「名無さん、お願いできる?」
『・・・分かりました。 それでは、皆さんはここに』

 そう言い残すと、カムイさんは、一人で車の外に出て行ってしまった。

「葛城さん・・・なんで!?」
「いいから、よく見ておきなさい。 そして、よく覚えておきなさい」

 そこに居たのは、さっきまでの何処か頼りない感じのするお姉さんじゃなかった。
 凄く怖い顔をした・・・怖い人だった。

「アレが、この国・・・日本という国が、何よりも大事に守り通してきた一族。 尊き血の一族。 言霊使いという名の・・・化け物よ」

 笑っていたんだ。 葛城さんは、薄っすらと。

 カッ!!

 その瞬間だった。 窓の外・・・僕達が、つい数十分前まで居た、あの街からとんでない強さの閃光が噴き出した。 爆音は、その光から数瞬だけ遅れてやってきた。

 シャン!

 目に見える形で迫る衝撃波。
 まるで、地上の津波のように。
 でも、耳に聞こえたのは、鈴の音。
 カムイさんが手に持った、鈴の音。
 短い棒のようなモノから聞こえるくる、音。

『・・・!!』

 声にならない声が聞こえた。
 とても強くて、とても綺麗な・・・。
 それでいて、とても澄んだ、綺麗な音色。
 何重にも折り重なって、共鳴しているような・・・。
 そんな、綺麗な・・・声。

 ゴアァ!!

 僕達の周囲だけを残して、周囲のものが木っ端微塵になって吹き飛んだのは、その直後のことだった。






6.ボウキャク

 気がついた時、焼け焦げて湯気をあげている地面が見えた。

「・・・なに、これ?」

 僕達の周り・・・僕と葛城さんの乗っている車を中心として、半径はだいたい5メートルくらい。
 その円状の地面だけが、さっきの凄い爆発の前の状態を保っていた。
 それは、まるで、その範囲だけは、壁かなにかで守られていたかのようにして。
 その境界線に立っているのは・・・カムイさん?

「これが、カムイさんの・・・チカラ?」

 あの人は、本当に特別なんだって。
 世界を操れる力をもった人なんだって。
 凄く不思議な、凄い力を使えるんだって。
 そう、感じた。
 これなら・・・これなら、あの怪獣にも勝てるのかも知れない。
 僕は、その時、そう単純に考えていた。

「・・・あ、あれ?」

 その時、葛城さんの様子が変だってことに、僕はようやく気がつけた。

「私、ここで何を・・・。 あ、ああ、そういえば、碇シンジ君を迎えにいくようにって・・・」

 ブツブツと呟きながら、葛城さんは、僕に言ったんだ。

「ゴメンね。 なんか頭の中がこんがらがってるんだけど・・・」
「大丈夫ですか?」
「なんとかね。 ・・・一応、確認しとくけど、アナタ、碇シンジ君よね?」
「そうですけど?」
「それじゃあ、とりあえず君を、私たちネルフの本部に案内するわ。 ・・・確か、その途中だったと思うんだけど、私、間違ってないわよね?」

 正直、何を言っているのか分からなかった。
 もしかして、頭をつよく打ったのかもしれない。

「それよりも・・・カムイさん、大丈夫なんでしょうか?」
「え? ・・・カムイ? 誰、それ?」

 え?

「私、アナタを迎えに行くようにって言われているけど、それはアナタ一人だけよ?」
「そんな・・・なんで・・・」

 さっきまで一緒だったのに。

「カムイさんですよ! ほら、名無神威って名前の! 白い服の!」
「悪いんだけどさぁ・・・貴方が何を言ってるのかよく分からないわ」
「そんな・・・」
「まあ、その話は、本部ででもゆっくり聞くわ」

 そう言って車を発進させようとしている葛城さんは、まるで、本当にカムイさんのことを知らないような感じがして。 ・・・ひどく、不愉快で、怖かった。

「葛城さん!!」
「なによ? そんなに怖い声だして」

 コンコン。

 窓の外に居たのは、カムイさんだった。

「・・・なに? この気持ち悪い子」

 カムイさんの力で風の影響を完全に免れたと思っていたのは、どうやら僕の早合点だったみたいだ。
 そこに居たのは、髪とか服を砂塵で汚して、その上、愛用のサングラスまで無くしてしまっているカムイさんだった。
 その白すぎる顔と、そこにある白い色の目を見て、葛城さんは、はっきり言っていたんだ。
 ・・・気持ち悪いって。
 正直、恩知らずだって感じる。

「・・・アナタ、こんな場所で何してんのよ?」

 そんないきなり他人の振りを始めた葛城さんに、カムイさんはちょっとだけ辛そうな・・・泣きそうな顔をしていた。
 それを見て、なんとなく分かったんだ。 ああ、そういうことなんだって。
 カムイさんが、あの力をつかったから、葛城さんが、こうなったんだって・・・。
 それが、なんとなくだけど、分かった。
 理屈とかじゃなくて、感覚で・・・直感で、そう感じたんだと思う。

「とっととシェルターに非難しなさいよ。 そんなに死にたいの?」
『すみませんが、ネルフ本部まで送っていただけませんか?』
「はぁ? なんて、アタシが、そんなこと・・・大体、アンタ、一般人でしょうが!」
『お願いします』

 カムイさんのとても綺麗だった声の質が、その瞬間だけ、ちょっとだけ変わったような気がした。

「・・・いいわよ。 のって。 何処にだって連れてってあげるわよん?」

 その声が原因だったのだと思う。
 態度を急変させた葛城さんの横で、僕は軽い眩暈を感じていた。
 ・・・なんだ、これ? 凄く・・・気分が悪い。

『ありがとうございます』

 カチャリと音を鳴らしなら、カムイさんは車の中に戻ってきた。
 服は汚れているし、白い髪だって乱れてしまっている。 だけど、カムイさんは表情だけは、初めて会った時と何一つ変わっていなかった。 でも、そんなカムイさんの周囲は・・・少しだけ変わったのかもしれない。
 それまでの、どこか気遣うような暖かさがなくなっていて、今はまるで他人に接するように冷たくなったような。 ・・・そんな、気がした。

「カムイさん。 ・・・ご苦労様・・・で良いのかな?」
「・・・」

 嬉しそうに頷いて、カムイさんは笑っていた。
 その笑顔が、泣いているように見えたのは、多分、僕の気のせいじゃないと思う。






7.カムイのサダメ

 それから先は、カムイさんは黙ったままだった。
 黙ったまま、目を閉じていた。
 鼻歌交じりに車を走らせている葛城さんとは対照的に、カムイさんは暗かった。
 ・・・くらいって感じじゃないか。
 疲れてるって感じだったんだと思う。 でも、それだけでもないような気がしたんだ。
 疲れているのは確かだと思うのだけど、カムイさんを知らない人扱いする葛城さんを見ているのが辛かったのかもしれない。
 ・・・あれだけカムイさんのことに詳しそうだったのに、なんで急に忘れてしまったのだろう?
 それに、なんで、カムイさんのことを忘れてしまっている葛城さんが、カムイさんがここに居ることを気にしていないんだろう?
 僕には、ぜんぜん分からなかった。

「一つだけ教えて欲しいんだ」
「・・・」

 カムイさんは何も答えない。 でも、返事は貰えた様な気がする。
 カムイさんは、多分、聞いてくれている。 答えようとしてくれている。
 それが、なんとなくだけど分かった。

「カムイさんの力って、何なの?」
「・・・」
「その力を使ったから、葛城さんがカムイさんのことを忘れちゃったの?」

 ジオフロントの風景よりも、ネルフ本部の様子よりも、僕は、そのことが気にかかっていた。

『私の力は、忘却です』
「ボウキャク?」
『世界から忘れられた場所には、あらゆる外部からの力が届かない。
 なぜなら、その場所は、世界が知らない場所だから。
 そうやって、私は、あの時、周囲を世界から隔離しました。
 そうすることによって、N2爆雷の被害を受けないようにしたのです』

 世界が、その場所を忘れてしまったために、その場所には何の影響もなかった・・・で良いのかな?

『この力をもってすれば、どのような存在でも、世界から消し去ることが出来ます。
 ・・・それが、私が呼ばれた理由なのです』

 なんとなくだけど、理屈は分かったような気がした。 でも、なんで、葛城さんの記憶が?

『世界が私たちのことを忘れてしまうということは、最初から存在しなくなるということ。
 世界から一時的にせよ忘れられることで、世界は、その部分が空白となります。
 そして、そんな空白部を世界は補正しようとします。 記憶の消去。 存在の消去という形で。
 それを、私たちは、世界の補正力と呼んでいます。
 補正力によって、歪みは正されて、私は最初から、そこに居なかったことになるのでしょう。
 それは、私が戻ってきても元には戻りません。
 ・・・だから、私に関する記憶がなくなってしまうのだと思います』

 なんだかよく分からないのだけど。

「つまり、どうなるの?」
『・・・私の力は使えば使うほど、この世界での私に関する記憶が消えていくことになります』
「・・・最後には? そんなことを続けていたら、君は、どうなるの!?」
『消えます』

 ・・・きえ、る?

『誰も覚えていないということは、誰も知らないということ。
 そして、世界すらも知らないということは、存在しないということでもあるのです。
 最初から存在しないものに、世界は居場所を与えるようなことはしません。
 なぜなら、そんな存在に居場所など、最初からないからです。
 ですから、私の存在は、最初からなかったこととなり・・・この世界から消滅します』

 ・・・なんて、そんなことを・・・。

『いいのです。 それが、神殺したる一族。 神威の名を持つ、私の定めなのです。
 ・・・先人達も、そうやって日ノ本の無数に存在していた神達を封殺してきたのですから』

 その時、カムイさんが急につまづいた。
 床のわずかな出っ張りが見えていなかったのだと思う。 それを咄嗟に、僕は腕で支えた。
 ・・・軽かった。
 気味が悪いほどに、カムイさんは軽かった。

「だ・・・大丈夫?」
『は、はい。 ・・・ちょっと、話に熱中しすぎていたようです。 申し訳ありません』

 その時、カムイさんが、足で・・・つま先で、床をスススって探るのが見えた。
 それは、まるで、足で床の形を確認しているみたいに。

『・・・もう大丈夫です。 一人で、立てます』

 少しだけフラついていたけど、カムイさんは何とか一人で立てたようだった。 でも、その顔はちょっとだけ青ざめていた。

『すみません。 少しだけで良いですから。 ・・・時間をもらえませんか?』
「どうしたの?」
『風を掴むまで、待ってください。 そんなに時間はかかりませんから』

 少しだけ俯いて、カムイさんは、黙って瞑想していた。 集中して・・・なにをしているんだろう?

『・・・捕まえた』

 小さな声だった。 カムイさんは、それまでの挙動の怪しさが嘘のように、平然と歩き出した。

『お待たせしました』
「なに、してたの?」
『・・・風を掴んでいました。 もう離しません』

 僕には、訳が分からない。 でも、それはすぐに分かった。

『行きましょう』

 目を瞑ったまま、カムイさんは早足で歩いていく。
 葛城さんの後を追って、危なげなく曲がり角を曲がって。

「・・・ま、まさか・・・そんなはずが・・・」

 僕は、もしかしてと思い至ったのだけど、それを否定するしかなかった。
 だって・・・そんなはずがないよ。
 カムイさんが、目が見えていないはずがないんだ。
 だって・・・目が見えない人が、戦えるはずがないじゃないか・・・。

『神威とは、音を操り、音と共に生きる人間を意味します。 だからこそ、私は音によってのみ、世界に触れることが出来るのです』

 僕は、絶句するしかなかった。



to be continue next part.





 ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
御意見、御感想、叱咤、なんでも結構ですので、メールや感想を下さると嬉しいです。