『瞬間、心、重ねて ――Girls,Dance Like You Want to Win!』(Bパート)

芹沢 軍鶏





          NEON GENESIS EVANGELION
                      EPISODE:9+X
          "Girls,Dance Like You Want to Win!"



「しかし、シンジのやつどないしたんやろ」
「学校休んでもう三日、か」
 チーン! と、チャイムが鳴って、扉が開く。
 シンジの中学校のクラスメート、鈴原トウジと相田ケンスケは、ミサトのマンシ
ョンのエレベーターを降りた。
 ちょうど隣りのエレベーターから、クラス委員長の洞木ヒカリも降りたところだ。
「あれ? 委員長やんか?」
 驚くトウジたちに、ヒカリも首をかしげて、
「3バカトリオの二人?」
 三人は、同じ方向へ向かって廊下を歩いて行く。
「何で委員長がここにおるんや?」
「惣流さんのお見舞い。あなたたちこそどうしてここに?」
「碇君の、お見舞い」
 三人は、同じ部屋の扉の前で足を止めた。
 声を揃えて、
「何でここで止まるの!?」
 ピンポーン!
 三人の指が、揃ってミサトの部屋のチャイムのボタンを押した。
「はーいっ!」
 と、中から返事があって、ぱたぱたと足音が近づいて来て。
 がちゃっ。
 玄関の扉が開き、アスカとレイが顔を出した。
「お、女同士でペアルック!?」
「い、イヤーンな感じっ!?」
 思わずのけぞるトウジとケンスケ。
 アスカとレイはお揃いの黒のスパッツにカットオフのTシャツという格好である。
「なにバカなこと言ってるのよ、二人とも」
 と、ヒカリは男二人をたしなめて、
「アスカさんと……それに綾波さん、ずっと休んでるんで、心配してたんだけど、
元気そうでよかったわ」
「なに言うとるねん、綾波のことなんかすっかり忘れとったくせに……」
「彼女の場合は、無断で休んでるのが普通だからね……」
 トウジとケンスケがひそひそと囁き合う。
「元気そう? あたしは平気よ。このとーり、ピンピンしているわ」
 と、アスカはヒカリに胸を張って言って、
「シンジのバカは風邪ひいて、今日もミサトに病院連れられて行ってるけどね」
「シンジが……」
「風邪……?」
 トウジとケンスケは、顔を見合わせる。
「あ、ミサトが帰って来た」
 アスカが言って、トウジたちは振り向いた。
 ミサトがシンジを連れて帰って来たところだ。
「ミサトさぁん、これ、どーいうことか説明してください」
 これ、とペアルックのアスカとレイを指差してたずねるトウジに、ミサトはにっ
こりと微笑んだ。
「んー? ちょっち、ワケありでねー」


「そったらそーと、早よ言うてくれたらよかったのにー」
 ミサトから事情の説明を受けて、トウジ、ケンスケ、ヒカリの三人は笑った。
 彼ら三人とミサト、そしてシンジは、リビングの座卓を囲んで座っている。
「で、ユニゾンはうまくいってるんですか?」
 ミサトの家のペット、温泉ペンギンの『ペンペン』を膝の上に抱いてたずねるヒ
カリに、ミサトは肩をすくめて、
「ま、ご覧のとーりねー」
 ピンポンピンポンピンポンピンポン!
 ツイスターのスコアに、100点が表示された。
 プレイしていたのは、アスカとレイだ。
「ほおおおおっ!」
 トウジとケンスケが感嘆の声を上げて、拍手する。
「これくらい、とぉっぜんよ。あたしの実力をもってすればね」
 アスカは胸を張って、レイに、
「あんたもあたしについてくるとは、なかなかやるじゃない? 少し見直したわ」
「……そう」
 レイは、相変わらずの無表情。
「すごいわ、二人とも! これなら作戦成功間違いなしね!」
 ヒカリも手を叩きながら言って、アスカはますます得意げに、
「まあ、せっかく加持さんの考えてくれた作戦が無駄にならずによかったわ。本番
でも大船に乗った気でいてくれていいわよ、ミサト」
「そうねー」
 ミサトは、何故か気のない返事をしている。
 今まで黙り込んでいたシンジが、すっと立ち上がった。
「……僕、もう寝ます」
 誰に言うともなしに言って、リビングの隣の寝室へ入り、ぴしゃりと襖を閉める。
「どうしたの、碇君?」
「さあ……」
 ヒカリやトウジたちは首をかしげている。
「……僕なんか、必要ないってことか」
 シンジはつぶやいて、布団に潜り込み、頭から毛布をかぶった。


 その夜――
「作戦を再度立て直す? なんで? どうして? 納得いかないわっ!」
 アスカは、声を荒らげた。
 ダイニングキッチンのテーブルについて、ミサトとアスカは、使徒撃退の作戦に
ついての話し合いをしているところだった。
 ずっと黙ったままではあるが、いちおうレイも同席している。
「あたしたちのユニゾンは完璧じゃないの! それで何が不満だってわけ!?」
 わめくアスカに、ミサトは言った。
「確かに、ゲームではあなたたちは何度も100点をとっているわ。でも、それだ
けじゃ完璧とは言えないの」
「どーいう意味よ? ぜんっぜんわかんない!」
 と、口をとがらせるアスカに、
「わからないの? それなら……」
 ミサトは、いきなり手を振り上げた。
「……ひっ!」
 アスカはひっぱたかれると思ったのか、目をつむって両手で顔をかばおうとする。
 ぱんっ!
「……え?」
 アスカは、恐る恐る目を開けた。
 ぱん、ぱん、ぱん。
 アスカの目の前で、ミサトがにこにこ笑いながら両手を打ち合わせている。
「驚いたー? 猫だましっていうの。立派なお相撲の技よー」
「もうっ! おどかさないでよっ!」
 怒鳴るアスカに、ミサトも真顔になって言った。
「つまり、そういうことよ。今のあなたたち二人の反応」
「え……?」
 アスカは、隣りに座っているレイを見た。
 レイは、平然とした顔のままだ。
「あなたたちは、確かに見事に息の合ったところを見せていたわ。でも、それはあ
くまでゲームの話。ゲームというのは、決まったルールの中で、何をすればいいの
か最初からわかっているものだから」
 ミサトは言う。
「でも、実際の戦闘ではそうはいかないわ。そもそも使徒が二体に分離したこと自
体、私たちにとっては予想外の出来事だったのよ。そういう突発的な状況下におい
て、連携を崩さず適切な対処をとることができるか。それを考えると、あなたたち
二人では不安が残るの。かといって、まだシンジ君を戦わせるわけにもいかない。
だからあたしたちは、ユニゾン以外の新しい作戦を立てるしかないわけ。これは司
令の判断でもあるのよ」
「碇司令の……」
 レイはつぶやく。
「そんな……どうして、そんなすぐに諦めちゃうのよ!」
 アスカが、すくっと立ち上がって叫んだ。
「要はあたしたちが、何から何まで完璧に息の合ったところを見せればいいという
わけでしょっ! 驚いたときのリアクションも含めて!」
「できるの、あなたたちに?」
「できるわよっ! と言うより、やるしかないのっ! 不安が残るからなんて言わ
れて、引き下がるわけにはいかないわ!」
 アスカはレイに、
「いいこと? 今日からあたしたち、何をするのも一緒よ! お風呂に入るのも寝
るときも!」
「え……」
 レイは、目をぱちくりさせる。
「イヤだなんて言わせないわ! ミサトはね、あたしたちには任せられないって言
ったのよ! あたしたちじゃ役不足だって! だから、見返してやるのよっ!」
「役不足……」
「役に立たないってことよ! そうまで言われて黙っていられるの、あんた!?」
「……わかったわ」
 レイは、ミサトの顔を見て、きっぱりと言った。
「やります。葛城一尉」
「……そう」
 ミサトは頷いた。
「そこまで言うなら、わかったわ。あなたたちに、任せる。碇司令には、私から話
を通しておくわ」


 その日から、アスカとレイの完璧なユニゾンを目指した特訓が始まった――


 ツイスターでは例によって100点の演技をする二人。
 揃って歯を磨いている二人。アスカが口をゆすぐのを横目で見て、レイもあわて
てコップをとって同じようにする。
 トイレの前で真っ赤な顔をしてじたばたと足踏みしているアスカ。その横で涼し
い顔のまま足踏みだけを真似するレイ。
 トイレの扉が開いて、ペンペンが飛び出して来る。
 扉と壁の間に挟まれて、バンザイの格好で目を白黒させるアスカ。そのポーズを
真似してみるレイ。
 テレビの前でおなかを抱えて笑い転げているアスカ。その様子にぽかんとしてい
るレイ。アスカはレイを叱りつけるが、レイは首をかしげているばかり。
 そして……その様子を、隣の寝室から暗い顔で覗いているシンジ。
 襖を閉め、膝を抱えてその場に座り込む。


 8月10日。カレンダーの『あしたは攻撃』と書かれた欄に、×印がつけられた。
 その夜――


 アスカとレイが、一緒にバスルームから出て来た。
 タオルで髪を拭いているレイに、同じく髪を拭きながらアスカが言う。
「それにしてもあんたって、うらやましいくらいにきれいな肌してるわね」
「……そう?」
「普通あんたくらい色が白ければ、シミとかそばかすの一つや二つあるものなのに、
あんたってホント、真っ白じゃない? まるでお人形さんみたい」
「人形……」
何故か険しい表情になったレイに、アスカは笑って、
「悪い意味で言ったんじゃないのよ。それくらいきれいだってこと。このあたしが
他の子をきれいだなんて誉めるなんて、滅多にあることじゃないんだからね。喜び
なさいよ」
「そう……」
 レイは、頷いた。


 揃いのTシャツと短パンを着たアスカとレイが、リビングに入って来た。
パジャマ姿で床の上に横になって、ヘッドホンステレオで音楽を聴きながら雑誌
のページめくっていたシンジに、アスカはたずねる。
「ミサトは?」
「仕事。今夜は徹夜だって、さっき電話が」
「じゃあ、今夜は三人きりってわけか……」
 アスカはシンジに近づいて行って、その耳からヘッドホンを引き抜いた。
「えっ? 何を……」
 抗議しようとしたシンジに、アスカは怒った顔をしてみせて、
「あんたはさっさと寝なさい。風邪は治りかけが肝心なんだから。またぶり返して
熱なんか出されても、看病してあげられる余裕、ないんだからね。明日は大事な決
戦なのよ」
「……わかったよ」
 シンジは口をとがらせて立ち上がり、寝室へ引っ込んで、ぴしゃりと叩きつける
ように襖を閉めた。
「…………」
 厳しい表情で自分を見ているレイを、アスカは振り返って、
「何よ? 何か言いたいことでもあるの?」
「……いいえ」
 レイは、首を振った。


 深夜。アスカとレイは、リビングに並べて敷いた布団で眠っている。
 寝室の扉が開いて、シンジが出て来た。
 アスカとレイが眠っているのを見て、そっと足音を忍ばせて玄関のほうへ行く。


 玄関で靴を履いているシンジに、たずねる声がした。
「――どこへ行くの?」
「えっ……?」
 シンジは振り向く。レイが後ろに立っている。
「どこにも行くところなんてないよ、僕には……」
 シンジは言って、寂しげに笑った。
「自分が役立たずでいらない人間だってわかっても、どこにも行くことなんてでき
ない。そんな勇気さえないんだ、僕には」
「違うわ」
 レイは言った。「いらないのは、私のほう」
「綾波が? どうして?」
 シンジは驚いてたずねる。
「最初のシナリオ通り、碇君が惣流さんと組むことになっていたならば、葛城一尉
も作戦を中止するなんて言い出さなかった」
「ミサトさんが言ったことを、気にしているの……?」
 たずねるシンジに、レイは首を振った。
「気にしていないわ。だって、本当のことだもの。私には惣流さんと完璧なユニゾ
ンを作ることはできない。惣流さんと心を重ねることなんてできない。私には、人
の真似をすることしかできないから」
「綾波……?」
「出ましょう」
「え?」
「外の空気が吸いたかったんでしょう?」
 レイは言った。


 満天の星空の下。
 シンジとレイは、並んで歩いていた。
「本当は、寂しかったんだ」
 シンジは言った。
「惣流と綾波が特訓しているのを見て。……うらやましかったんだ」
「うらやましい……?」
 問い返すレイに、シンジは頷いて、
「だって、二人とも、本当に一生懸命やっているのに、僕はその中に入って行けな
かったから。僕だけが、仲間はずれだったから」
「どうしてそういうことを言うの?」
「え……?」
 シンジはレイの顔を見た。
「惣流さんは、ずっと碇君のことを気にかけていた。今日だって早く寝なさいと言
ったのも、碇君の体を心配してのこと」
「…………」
「惣流さんだけじゃない。鈴原君も、相田君も、洞木さんも、友だちはみんな、碇
君のことを心配してくれている。だから家にお見舞いにまで来てくれた。……私も」
「え……」
「私も、碇君が心配だった」
「綾波……」
「だから、自分が仲間はずれだなんて言わないで」
「…………」
 シンジは、微笑んだ。
「綾波は、変わったね」
「変わった?」
「だから、大丈夫。惣流とのユニゾン、きっとうまくいくと思う。だって、あんな
に努力したんだから。……あんなに頑張って、やっていたんだから」
「…………」
「応援するよ、僕も。だから……大丈夫。明日は、きっとうまくいく」
「……そうね」
「…………」
「……いい人ね。惣流さんって」
「そうだね……」


 翌日――
 ネルフ本部・中央作戦司令室のメインモニターに、使徒の姿が映し出された。
「目標は、強羅絶対防衛線を突破!」
 オペレーターの報告に、ミサトは微笑を浮かべる。
「来たわね。今度は抜かりないわよ」
 ミサトは、エヴァの中で待機しているアスカとレイに呼びかけた。
「音楽スタートと同時にATフィールドを展開、あとは作戦通りに。二人とも、い
いわね?」
『了解』
 アスカとレイは、声を揃えて答える。
「いいわね。最初からフル稼動、最大戦速でいくわよ!」
 アスカが言って、レイは頷き、
「わかってるわ。六十二秒でケリをつける」
「目標、ゼロ地点に到達します!」
 オペレーターが叫び、ミサトは頷いた。
「発進!」


 ケージから射出される二体のエヴァ。           |残時間 61:29秒
 零号機と、弐号機が、揃って地上へと躍り出る。      |残時間 56:17秒
 空中高く舞い上がり、その手にソニックグレイヴを装備。  |残時間 51:08秒
 くるりと前転して勢いをつけ、使徒へ向け投げつける!   |残時間 50:03秒
 同時攻撃をかわしきれず、二体に分断される使徒。     |残時間 48:15秒
 兵装ビルから射ち出されたパレットガンを手にする零号機。 |残時間 46:22秒
 ビルを盾代わりにして走りながら、使徒を狙い撃つ!    |残時間 44:21秒
 大口径砲を構え、使徒へ向け放つ弐号機。         |残時間 41:16秒
 集中砲火を浴びる使徒。その顔と思われる部分が光を発する。|残時間 39:24秒
 使徒の放つ光線をバック転でかわす二機のエヴァ。     |残時間 35:10秒
 地面からせり出した防護壁が、光線を受け止める盾となる。 |残時間 32:07秒
 防護壁の陰から使徒を狙い撃つ零号機と弐号機。      |残時間 31:01秒
 空中へ飛び上がってそれをかわす二体の使徒。       |残時間 29:18秒
 使徒の鋭い爪が、防護壁を切り裂く。かわす二機のエヴァ。 |残時間 28:25秒
 ミサトの指示を受け、国連軍地上部隊が支援の砲撃を開始。 |残時間 26:03秒
 次々と放たれるミサイルが、使徒を爆炎で包み込む。    |残時間 23:27秒
 そして、声を揃えて叫ぶアスカとレイ。          |残時間 19:26秒
 二機のエヴァの放つ回し蹴りが同時に二体の使徒へ炸裂!  |残時間 17:12秒
 弾き飛ばされ、空中で融合する二体の使徒。        |残時間 16:03秒
 アスカが微笑む。レイは頷く。飛び上がる二機のエヴァ。  |残時間 13:13秒
 空中で回転し弾みをつけ、使徒へ飛び蹴りの体勢。     |残時間 11:09秒
 ミサトが。冬月が。シンジが。誰もが勝利を確信した瞬間。 |残時間 10:01秒


 あろうことか、使徒が三体に分離した!



そして――
 ネルフ本部内・ブリーフィングルーム。
 第7使徒との二度目の戦いの模様を収録したフィルムを、ミサト、アスカ、そし
てシンジが、しらけきった顔で眺めていた。レイだけは相変わらずの無表情だ。
『――同20分、ネルフは国連第2方面軍へ再度指揮権を委譲。同23分、国連軍
はN2爆雷により目標を攻撃、構成物質の13パーセントを焼却に成功。以後、戦
況は膠着状態――』
 仲良く山の頂に上半身をめり込ませて逆立ちしている二機のエヴァが映し出され
たところで、フィルムは終わった。
「これで第3新東京市の市街地地図まで書き直すはめになった……」
 冬月が、頭を抱えて言った。
「いったいどう始末をつけるつもりだね、葛城一尉?」
「弁解はいたしません。使徒を倒すことだけが、私の仕事です」
 ミサトは答える。
「使徒が三体に分裂するなんて、聞いてなかったわよ」
 ふてくされた顔で言ったアスカを、シンジがなだめるように、
「でも、回収した構成物質を分析した結果、使徒が三体以上に分裂することはない
はずだって、リツコさんが……」
「そんなの慰めになると思ってるの? 名誉挽回のチャンスが、またしてもパー。
今度ばかりは誰も責められないだけに、余計に腹が立つわ」
「もう一度やるしかないわ」
 レイが言って、立ち上がった。
「私たちには、それしかない」
「そうね。相手が三体に分かれる使徒なら、こっちも……」
 アスカと、ミサトと、レイ。三人が同時に、シンジの顔を見た。
「えっ? なに……?」
 シンジは、顔をひきつらせる。


 ブブーッ!
 ブザーが鳴って、スコアボードに『Error』の文字が表示された。
 三人が同時にプレイできるように改造されたツイスター。
 見事に息の合ったところを見せるアスカとレイに比べ、シンジは、足をひっぱる
ばかりであった。
「もうっ、本当にだらしないわねっ! 三人目のパイロットって言ったら、あんた
しかいないんだから。しっかりしてもらわなくちゃ困るでしょっ!」
「碇君、私たちには時間がないの」
アスカに怒鳴りつけられ、レイには冷たい視線を向けられて、シンジは今にも泣
きそうな顔でつぶやいた。
「どうして、こんなことになるんだよ……」


《おわり》




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