2021年7月17日(Fri) 晴れ 午前の授業も終り昼食になった。 トウジは重箱の蓋を開けながら トウジ:はあ、今日もシンジはお休みか。 シンジが居(お)らんと、苛める奴が居らんから詰らんな。 *************************************** 実は僕とトウジは、夏休みの間中補習で学校に行く事になっていた。 けど僕は自分の布団の中で寝ていた。 7/11伊吹さんの誕生会に行ってから体の調子がおかしくなった。 そのため今週は風邪でずっとお休みしている。 アスカは夏休みだ。 アスカは僕のおでこの上のタオルをひっくり返しながら アスカ:まったく、 使徒の癖にどうして濾過性病原体(ウイルス)には弱いんだろうね。 馬鹿は風邪引かないって言うのに、おかしいな? 僕は半ば意識朦朧状態。 僕 :・・・・・・ アスカは体温計を見ながら アスカ:まだ38度か、風邪薬も、解熱剤も効きやしない。 馬鹿に効く薬はないとは良く言ったものね。 まったく、 下僕が居なくなると、家事を全て私がしないといけないから大変なんだよね。 僕 :ご・・・ごめん。 アスカ:目が覚めたの? 早く良くなりなさいよ。 ドラマ見たいの我慢してるんだからね。 僕 :ごめん。 アスカ:アンタまた謝ってばかりね。 このごろ、馬鹿の一つ覚えの「逃げちゃ駄目だ」や、「僕なんか要らない人間だ」や、 ごめんを言わなくなったと思ったら、また謝り出した。 悪いと思ったら、早く治しなさいよ。 アスカ:うん・・・ 僕は力ない返事をした。 アスカ:もう、しょうがないわね。 アスカは僕の唇を拭いて、キスした。 アスカ:御呪いよ。 僕 :かぜ・・移るよ。 アスカ:風邪は人に移すと早く治るのよ。 何時も私が甘えてるから、今はシンジが甘えて良いからね。 何かして欲しい事あるの? 僕は焦点の定まらない目でアスカを見つめながら 僕 :ストリップ・・ アスカ:へっ? 僕 :アスカのストリップ・・・ アスカ:アンタ、熱で頭がおかしくなったの? 熱がある癖に、裸なんか見たら上(のぼ)せて余計に熱が出るでしょ。 1週間もHしてないから、Hしたいのは解るけど、 そうゆうのは元気になってから言いなさい。 まったく、熱で魘(うな)されててもスケベなんだから アスカは嬉しそうにしていた。 アスカは僕のパジャマを脱がせながら アスカ:汗で濡れてるから脱がせるわよ。 僕 :うん・・・ アスカ:何手で隠してんのよ。 ちょっと、拭くのに邪魔なんだから手を退(ど)けなさいよ。 何赤くなってんのよ。 何時も見てんだから、別に照れる事ないじゃない。 はい、いいわよ。 僕は新しい下着とパジャマに着替えて、新しいシーツと枕カバーの付いた布団に寝た。 *************************************** 夕方、アスカは一人でドラマを見ていたが、面白くなかった。 いつも、ドラマを見ながら隣りにいるシンジを苛めるのが、アスカの日課になっていた。 ドラマを見るのを止めて、夕食を作り始めた。 2時間後、アスカは御粥(おかゆ)を持ってシンジの部屋に入った。 シンジはハアハアと辛そうに息を荒げていた。 アスカはシンジのおでこのタオルを冷えたタオルと取り替えた。 アスカ:シンジ、聞える? シンジ:ん? アスカ:御粥食べなさい。 食べないと元気が出ないわよ。 元気でないと、Hしたくても出来ないでしょ。 シンジ:うん・・・ アスカはシンジをゆっくりと抱き起した。 アスカは御粥をフーフーと冷ましながら、シンジの口元に運んだ。 シンジ:アスカ、迷惑掛けてごめんね。 アスカ:済まないと思うなら、早く治しなさいよ。 シンジ:ごめんね。 アスカ:一々謝らない。 アンタは私の大切な下僕なんだから、迷惑だなんて思わなくてもいいの。 アスカは御粥を少し食べて アスカ:味解る? シンジ:良く解らない・・・ アスカ、優しいね。 アスカはシンジの口元を拭きながら アスカ:そうよ。 私みたいに、シンジにこれだけ尽す女の子なんか他にはいないからね、 私を泣かすような事したら、シンジは地獄に落ちるわよ。 アスカはシンジの口元に付いているご飯粒を口でパクッと取って アスカ:こんな弱々しいシンジは嫌いだぞ。 と言って、シンジのおでこをコンと突付いた。 シンジの目尻からポロッと滴が流れた。 *************************************** 朝、アスカが起きると隣にはシンジが居なかった。 アスカは起上がり襖を開けると、シンジが台所で料理をしていた。 アスカ:シンジ、何してるの? シンジはアスカに振向いて シンジ:アスカ、おはよう。 調子がいいんで朝食を作ってるんだ。 アスカ:休みの日は私が当番なのよ。 病み上りの癖して無理しないでよ。 シンジ:アスカ、長い間 看病有難う。 アスカは意地悪く アスカ:口で言うのは簡単よね。 誠意が感じられないわよ。 シンジ:もう・・・ シンジはアスカを抱き寄せてキスした。 キスはしばらくの間続いた。 キスが終ると、アスカはヘナヘナと座り込んだ。 アスカ:ふうっ・・・シンジ、欲求不満でしょ。 kissぐらいで腰砕けになるなんて私も情けないわね。 シンジ、立たせてよ。 シンジ:アスカの唇って美味しいね。 アスカ:バカ。 シンジ:アスカ、顔が赤いよ。 アスカ:アンタの熱か移ったのよ。 もう、さっさと寝なさいよ。 シンジ:うん、おやすみ。 シンジが部屋に戻ると、アスカは鼻歌を歌いながら朝食の準備を始めた。 /* 鼻歌 hum a tune */次回、小さな命