新世紀エヴァンゾイド

における13話までの人物紹介





碇 シンジ
14歳 サードチルドレン
パーソナルカラー:青、もしくは藤色
専属機:ゴジュラス初号機  ゴジュラス初号機mk.2

幼い頃(4歳)父に捨てられるように母方の祖父の家にあずけられて育った。
厳格な祖父に育てられ、肉親の愛情というものをよく知らないまま育ったため恋愛や友情については鈍い。性格は暗く内罰的。
人に嫌われることを恐れていて、そのため人とあまりつきあおうとしない。その反面他人との関わり合いを求めているという、二律背反した性格をしている。そのせいか分裂症気味なところがあり、精神的にははなはだ不安定なところがある。
自分の性格を変えたいといつも思っており、彼なりの努力はしている。むくわれているかどうかは言わぬがフラワー。
大人しい性格のせいかはたまた女顔のせいか、同居人達の玩具にされているらしく、同じ男として同情したのか、加持からせめてもの手助けとして、女を落とす108の方法を幾つか伝授してもらった。
第三新東京市に来た当時と現在では、同じ人間とは思えないくらいに明るくなった。
色白、中性的な顔立ち、母譲りの笑顔とジゴロの素質十分な美少年(予備軍)にして永遠のおさんどん。


綾波 レイ
14歳? ファーストチルドレン
パーソナルカラー:空色もしくは白
専属機:サラマンダー  サラマンダーF2

過去の経歴が全くない謎の少女。
性格は暗いと言うより無感情。人を寄せ付けない冷たい眼差しと、かたくなな態度で壁をつくっており、唯一妹のレイコと、碇司令にのみ心を開く・・・はずだったが、いつの間にかシンジの登場と、それに絡むアスカの行動によって、チルドレン全員に僅かながら心を開くようになった。知らない人間にはその表情変化はまったくわからないが、シンジとユイ、レイコあたりはわかるようだ。
あまりにも情報が乏しく、詳しいことは書くことができない。
アルビノで青みがかった銀髪と赤い目をもち、時折ほんの僅かに赤らめる頬が可愛い美少女である。
まず、間違いなくシンジに好意を寄せており、子犬が甘えるようにすり寄っていく。いかんせん彼はお子さまなので空回りが多いようだ。
・・・注意点をあげるとしたら一つ。彼女はユイに似すぎている。何らかの秘密があるのは間違いない。


綾波 レイコ
14歳? ゼロチルドレン
パーソナルカラー:明るい空色もしくは白
専属機:レイノス  サラマンダー  サラマンダーF2

レイと同じく過去の経歴が全くない謎の少女。
戸籍の上ではレイとは双子となっている。少なくとも身体的情報や、外見から判断してそれを疑う理由はない。
性格はきわめて明るくて屈託がなく、悪意のない爆弾発言をする争乱の申し子。脳天気に誰とでも仲良くなるが、どこか最後の一線を引いているという感じがある。姉のレイと異なり髪、目ともに茶色。
ナンバーこそゼロだが、実際選ばれたのレイよりも後らしい。補欠みたいな物だろうか。
とても気に入ったのかすぐシンジに「シンちゃん♪」と言いながらべたべたする。
最近、とあるチルドレンを見る眼が怪しい。アレは恋する乙女の目だと言っておこう。


惣流・アスカ・ラングレー
14歳 セカンドチルドレン
パーソナルカラー:赤
専属機:レッドホーン  アイアンコング  アイアンコングmk.2

チルドレンで一番元気な爆弾娘。
すでに大学を卒業しているほどの才女であり、自分の能力を鼻にかけることがある。そのせいか他者を見下したところがあり、些細なことでよく喧嘩をする。
我が儘、高飛車、粗暴と三拍子揃っており、それを魅力にかえる技術をまだ身につけていない。ただでさえ協調性に欠けるところが見られるため、本当の意味で友人といえる存在は後述する洞木ヒカリしかいないようだ。強気を装っているが、時折寂しげな顔をするのをよく目撃する。
もっとも、今ではシンジの影響かだいぶ角が取れて性格的にもまるくなった。素直に謝ることも覚え、だいぶ友達も増えたようだ。
意外なことに、幼いころ出会った少年に今でも恋心を抱くという可愛いところもある。(後にその少年はシンジと判明)
ゾイドのパイロットであることを誇りに思っていて、ゴジュラスに選ばれた上、瞬間最高シンクロ率を記録したシンジに嫉妬していた。
・・・今では自分のことのように喜ぶようになっている。こ、この変わり様は・・・
綾波姉妹(特にレイ)を天敵としていて、何かあるとすぐ突っかかるが相手にされていないと言うのが実状のようだ。
本人はあまり意識していないが、母譲りの赤みがかった長い金髪と、宝石のような青い目を持つ美少女である。


渚 カヲル
15歳 フィフスチルドレン
パーソナルカラー:藍色もしくはシルバー
専属機:ゴジュラス弐号機

いつもへらへら笑っている上、訳の分からないことを言い、シンジにつきまとう変人。
その容貌(銀髪、真っ白な肌、赤い目、美少年)故によくもてる。
ほとんど全てのゾイドにシンクロできる謎の存在。
普段は穏やかだが、ゼーレに対して並々ならぬ恨みを持っている。
追記としては、不思議とレイだけは初対面にもかかわらず呼び捨てだ。過去に2人が出会ったことでもあったのだろうか?後リツコに目の敵にされているが、同じく過去に何かあったのか?
アスカが協調性に欠ける一因になったとある事件に関わっている。
両刀


鈴原 トウジ
14歳 フォースチルドレン
パーソナルカラー:黒
専属機:ベアファイター、ブラックライモス  ディバイソン

えせ関西人。訓練でも休日でも学校でもジャージの男。とにかく男臭いが家族思いである。とりあえず喧嘩して仲良くなるタイプのようだ。シンジを殴った命知らず。幸いユイからの報復はなかったようだが。
妹がいるらしいが、詳しいことは不明。タイガースファンだが、乗るのは突進系のゾイド(牛とサイと熊)ばかりだったりする。
シンジ並の鈍感で、鈍感の双璧と呼ばれている。


相田 ケンスケ
14歳 エイトゥスチルドレン
パーソナルカラー:モスグリーン(濃い緑)
専属機:シーパンツァー、コマンドウルフ  シールドライガー

眼鏡の軍事、盗撮マニア。ニヒルを自称し、いつも自分は得になることしかしないと思っているようだが、実際はトウジ以上に男臭い存在。自分の器を知っているが、あっと言う間にエースになったシンジに、少しばかり妬みを持っている。とりあえず大したことはないが、最終的にどうなるかはわからない。注意するべきだろう。
山岸マユミに好意を持っている。間違いない。バレバレだ。お約束だが周囲は彼の気持ちをわかっているのに、不思議とマユミはわかっていない。あとシンジとトウジも。
彼の気持ちが空回りし、親友のはずのシンジが横からかっさらうようにマユミとデートするのを呆然とした目で見送る姿は、涙を誘う。
早く彼が悟りを開くことを祈ろう。


洞木 ヒカリ
14歳 セブンスチルドレン
パーソナルカラー:桃色
専属機:ゴルヘックス、レッドホーン、マンモス他

学校でもチルドレンの間でもリーダー(イインチョ)をつとめるまじめな女の子。家事のさしすせそをこなすめちゃめちゃ貴重な子である。
まじめな性格で少し妄想癖があるが一番の常識人・・と言うかまともな女の子。彼女を一番まともと認識しないといけないことから、いかにネルフという組織が危ないか知れよう。
アスカの親友。男の趣味最悪。今のところ彼女の恋は空回り。
お姉さんと妹がいるらしいが・・・。


霧島 マナ
14歳 シクススチルドレン
パーソナルカラー:オレンジ
専属機:アロザウラー  ウルトラザウルス

アスカに(力で)対抗できる数少ない女の子。
日向の匂いがする茶色い髪、少したれ目がちな目。100人中100人が美少女と呼ぶにふさわしい容貌をしている。もう少し大人になったらきっと凄い美女になるだろう。
性格は明るく積極的。シンジに好意を持っているが恋愛感情と言うほどでもない・・・はずだ。
チャーリーブラウンのように他人の痛みがわかる心優しい少女である。
後述するムサシ、ケイタ両名と昔からの知り合いで、ネルフに来る前は共に戦自で少年兵をしていたらしい。
現在最強ゾイド『ウルトラザウルス』メインパイロット。
ある意味ネルフ最強の少女だ。


ムサシ・リー・ストラスバーグ
14歳 ナインスチルドレン
パーソナルカラー:灰色
専属機:イグアン、ハンマーロック  新ベアファイター

チルドレンでもっとも体格がよく筋肉でものを考えるタイプである。幼なじみであるケイタ、脳の中身が似ているトウジと仲がよい。
マナに気があるが気づいてもらえず(?)、そのためシンジを嫌っている。
どんな情操教育を受けたのかは不明だが、騎士道を信奉し、すぐ叫ぶ。ある意味最も危ないタイプ。
ケイタと一緒に鋼鉄コンビと呼ばれている。ちなみに2人揃ってマナのパシリにされている。哀れだ・・・。
ウルトラザウルスの運動制御も担当している。


浅利 ケイタ
14歳 イレブンスチルドレン
パーソナルカラー:黄色
専属機:マルダー  カノントータス

性格はいじめられっこ。趣味はあやとりと昼寝。射撃がチルドレンで一番うまい。・・・どこかで聞いたことのある設定だが、たぶん偶然だろう。
気弱でノンキすぎる性格が災いしてゾイドのシンクロがうまくできない。そのためか彼が乗るのは動きが遅い、遠距離攻撃用のゾイドが多い。もっとも本人はあまり気にしていないようだ。
現在はウルトラザウルスの砲手を担当している。
なぜかカヲルを尊敬している夢の国の住人。
正気か!?


山岸 マユミ
14歳 テンスチルドレン
パーソナルカラー:黄緑
専属機:ウォディック、サーベルタイガー

眼鏡っこ。女シンジとも呼ばれる図書室の天使。
黒髪と口元の黒子、そして何より眼鏡が特徴の大人しい子だ。シンジ同様人付き合いが下手で、友達がまったくいなかったが、最近はそうでもないようだ。何があったのかは知らないが最近アスカと仲がいい。
内気な性格だが武道を徹底的に習ってきたため、見かけによらず運動神経はよい。
酒乱の気あり。読書が好きでジャンルは幅広いというか手当たり次第のようだ。
彼女もシンジに好意を抱いている。


碇 ゲンドウ
41歳(行方不明当時)

ネルフ創設者にして、ジオフロントとそこに眠るゾイドの発見者。発掘中に行方不明となる。ユイに全く頭の上がらない(らしい)あやしいおっさん。
どうも良からぬ計画を立てていたらしい。


碇 ユイ
37歳

碇ゲンドウの妻にして、現ネルフ司令官。ゲンドウが消えた後のゾイド発掘及び復活の指揮を執っていた。
未確認だが、かつて、しばらく行方不明で死亡届が出されていたらしい。
それがゲンドウ氏の行方不明と入れ替わるように姿を現し、ネルフの司令職に就いたようだ。
その時、ぐれかけていたシンジ君と数ヶ月過ごしただけで再び父親に預けて、7年間全くあおうとしなかった。つまりとどめをさした。だが実際は家族を深く愛している家庭的な女性である。
若作りのうえ家事全滅。綾波姉妹の保護者をしている。


葛城 ミサト
30歳

この間遂に30歳になった。何しろこの世界ではきちんと時間が流れているからな。
チルドレン達の戦闘指揮及び、作戦立案を担当している作戦部部長(階級:三佐)。普段はだらしのないビールの申し子。親父の思考を持つ女といろいろ言われている。破壊された味覚とダイナマイトバディを持つチルドレンのお姉さん。
自分の都合しか考えず、それをきれい事で覆い隠そうとするところがあるが、それは過去にセカンドインパクトに巻き込まれたときの心の傷のせいだ。
シンジにモーションをかけていたらしいが、どうあがいても見込みがないと知るや第9使徒来襲の時、加持リョウジ一尉に恐るべき罠をしかけた。


赤木 リツコ
30歳

専門不明の技術部部長(一尉待遇)。
なぜか金髪。明瞭活発な才女だが怒らせるととても怖い。ミサトとは大学からの友人である。狂った美的感覚を持つ猫女。
「マッド」「えせ金髪」、葛城とあわせて「ネルフのダーティーペア」と陰でチルドレン達に言われている。命知らずなことを・・・。
特記事項としてなかなか渋い美女だ。
初めて見たときは大学デビューの人かと思い声をかけるのを躊躇していた。そうしたら、葛城に友達として紹介され、手を出すに出せなくなってしまった。今考えるに惜しいことをした物だ。(by 加持)
飼い猫三匹を改造してヘルキャット(にゃん太、にゃん吉、にゃん助)の乗員にするマッド。
マッド オブ マッドス。要注意!


加持 リョウジ
30歳

ネルフ特殊監査部(スパイ)所属。一尉。
ミサト曰く、だらしない格好をしているが腕利きのエージェント。
次元大介の渋さとルパン三世の軽さを併せ持つクールガイ。
ミサトの恋人だった。今では・・・。
やつれた顔で『許せ、まだ見ぬ世界の美女達』と言っていたことが確認されている。
葛城、赤木両名とは大学からの友人。シンジの心の師匠。アスカ達はばれていないと思っているらしいが、上の二人と会わせて三十路トリオと呼んでいる。ばれたらどうする気だ?


冬月 コウゾウ
60歳ぐらい

ネルフ副司令。年齢がよく分からないのは俺が詳しく知りたくないからだ。知りたいか?
ネルフで最も良識ある大人(自称)だが、実はユイにホの字だったらしい。それで良く自分は良識人だと言い張れるもんだ。
現在ではどんないい女でも、いつかは猫また(おばさん)になるという真理を今頃になって気づき、生涯独身を誓っている元大学教授。
立場上ネルフナンバー2なのだが、実際はネルフの雑用係。ユイの名を騙った葛城達にもあごで使われているらしい。
本人は喜んでいるみたいだし・・・まさか、M!?


惣流・キョウコ・ツェッペリン
40歳

ネルフ武器開発部部長にして作戦部顧問。ミサトの上司。アスカの母。
ユイの親友で、彼女の息子のシンジをとても気に入っている。
親ばか。やっぱり家事全滅。百合。
燃えるような赤い髪と、鳶色の目をもった実に、実に渋い美女。
40歳とは信じられないくらい若々しい。どう見ても三十歳だ。
旦那、つまりアスカの戸籍上の父親とは離婚している。彼女が心神喪失状態の時の浮気が原因らしい。
ちなみにアスカの遺伝子上の父親は、アメリカの精子バンクから提供された天才科学者らしいが、何を考えているのかその点が理解に苦しむ。


信濃 ナオコ(旧姓:赤木)
50代

技術部顧問にして赤木博士の母。年齢がおおざっぱなのは全ての記録から完全に抹消されていたからだ。
そこまでして年齢を他人に知られたくないのだろうか?
自らの分身であるスーパーコンピューターMAGIの制作者。かつてゲンドウに横恋慕していたが、その失踪後別の男と再婚し、早まらなくてよかったとほっとしている。
そのおかげか性格はだいぶ円くなっており、碇司令ともふつうに接している。ただ化粧の趣味は最悪。
シンジをとても気に入っている。
現在は傷心をいやすため旅に出ているらしい。


青葉 シゲル
26歳

情報部オペレーター。副司令直属の部下である。
ロンゲ。女たらし。バンドをやっていて、休日にはそこそこ大きなライブハウスでシャウトしているのを聞けるそうだ。
かなりもてるが、本命は伊吹二尉らしい。


伊吹 マヤ
24歳

技術部オペレーター。赤木博士直属の部下。
童顔の潔癖性。でもその手の知識は豊富。
何か通じる物があるのか、ヒカリと仲が良く、実のお姉さんのように接しているらしい。
ショタとレズの気が少しある。


日向 マコト
26歳

作戦部オペレーター。葛城三佐の副官。
特徴、眼鏡。
ミサトに惚れているが全く相手にされていない。
それどころか雑用の全てを押しつけられても、『良いんですよ・・・』と寂しく笑って承諾してしまう、この年にして人生を諦めきったかのように見える。それで良いのか!?
スピード狂。とある事件で知り合ったウグイス嬢とデートしていたという、未確認情報がある。


担任の老教師
年齢不明

チルドレン全てが所属する2−Aの担任。
すぐトリップして、セカンドインパクトの話をする。しかし、そんな事しながらもしっかり生徒の評価をしている(生徒にとって)恐ろしい存在。
孫がいたらしいが、ゼーレゾイドにさらわれたらしい。


信濃 イズミ
51歳

ナオコの現在の夫。
そこそこ優秀な科学者で、ネルフアメリカ第二支部支部長をしていた。
イロウルの復活に巻き込まれ、死亡。


時田 シロウ
40代前半

日本重化学工業で巨大陸戦兵器の開発を行っていた。
そのお披露目の時、ユイ達に喧嘩を売った命知らずな男。
当然ズタボロにされ、現在は直属の部下と共に閑職にまわされている。原因のない勝ちはあっても負けはないと考えており、その事でネルフに恨みは持っていないようだ。
現在はそれを幸いとばかりに、JAの改造を行っているらしい。


オーバー・ザ・レインボー艦長
不明

ゾイド生体部品とウオディックをドイツから、日本まで運んでくれた。
前世紀から生きる軍人魂の持ち主。かなりの癇癪持ちで、いつも副官の胃を悪くしている。


フォッカー少佐
27歳

国連軍所属スカル小隊隊長。
先の戦争では180機を打ち落とした凄腕のパイロット。
ガギエル戦では、部下と共にガギエルにとどめをさした。


ペンペン


碇家の住人。
新種の温泉ペンギンで、その知能はとても高い。シンジにとてつもなく懐いており、真の飼い主のミサトより上位の存在と認識している。
背中に取り付けられた機械が謎だったが、赤木博士の改造の結果ということがこの間判明した。
P2ゾイドパイロット。


赤木家の猫達


それぞれ、にゃん太、にゃん吉、にゃん助。
三毛、虎、白と実にカラフルだが兄弟らしい。
ペンペンと同じく、赤木博士に改造されて、N2ゾイドのパイロットになっている。
なぜか、世話をしているシンジやリツコ達よりマユミに懐いている恩知らずな猫。







 「何これ?」
 「何って・・・い、碇司令!?どうしてここに!?」
 いきなり後ろから声をかけられて、加持は叫びながら椅子から転がり落ちた。彼を持ってしてもまったく気配を感じ取れなかったのだから無理もない。
 彼の視線の先では、ユイが両手を机について笑っていた。
 「どうしてって、キョウコが資料室に怪しい人物が忍び込んでいるって言ってたから、その怪しい人物の顔を見てやろうと思ってここに来たんだけど」
 そう言うとユイはにっこり笑った。
 「・・・見てやろうって、本当に不審人物だったらどうするつもりです!」
 「大丈夫よ。こう見えても私、結構強いのよ♪
 ・・・それより、自分は不審人物じゃないとでも言うの?加持君・・・」
 「え、あ〜、その・・・」
 言いよどんだ加持に呆れ返った目を向け、次いで机にまだ残る資料に目を向けるユイ。たちまち、その視線が厳しい物になった。
 「なになに・・・あなた、また日本政府のアルバイトしてるの?」
 「ははははは・・・」
 「ははは、じゃないわよ。・・・ふぅん、書いたのがあなただとすぐわからない書き方ね。
 もっとも読む人が読めばすぐわかりそうだけど」
 ユイの言葉に少しムッとする加持。
 「(結構自信作だったのに!)・・・それで、俺をどうするつもりですか?」
 「別に何も。ただこれは没収するわよ。後、いい加減アルバイトはやめておきなさい」
 「はいはい。肝に銘じておきますよ」



 加持が立ち去った後の資料室で、ユイは資料を見ながら呟いた。
 「・・・全然懲りてないわね。彼の過去をいくらかミサトちゃんにリークしとかないと」
 淡々とした口調だが、彼女が怒っているのは容易に推測することができる。
 ユイの目は自分のデータ覧の年齢に張り付いていた。

 (女の年齢を暴くとはぁッ!!!キョウコ達にも教えて、一緒に折檻よ!!)





 一週間後。
 加持リョウジ、打撲と精神障害によって全治2週間。


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