アジア旅行記

【中国-三峡下り編】 '96/08/10〜21            作成日:'96/10/27


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【興山へ行ってみる】 '96/08/15
◆興山への道のり  '96/08/15
宜昌から興山へ 5:15に時計を鳴らし起きる。今日も早
起き。さすがに外はまだ暗い。ゆっくり
準備していたらなんと5:45になってしまっ
た。まずい!大慌てでパッキング。とに
かく手当たり次第に突っ込むだけで、取
りだしやすさなど考えている余裕はない。
チェックアウトに手間取ったらどうしよ
う?なんて思いながら部屋を出る。うわ
〜、もう6時。まず泊まったフロアーで
鍵の“押金”(デポジット)を返しても
らう。続いてレセプションで支払い。ど
ちらもスムーズでよかった。
 バスターミナルへと急ぐ。昨日チケッ
トを買ったところの裏手にバスがいる。
係の人が表とチケットを照らし合わせな
がら、そこへ座れと一番前の席を指しし
めす。指定席なんだろうか?どうせ出発
が遅れるだろう、なんて思っていたが、
ほぼ定刻どおりの6:23に出発。
 一番前で前が見えてラッキー、と思っ
たのも束の間、ドライバーの横にエンジ
ンが突き出しているのだが(見たことな
い人は想像しにくいかな?)そこからあっ
たかい風が足に当たってしまう。荷物を足の前に置きしのぐが、今度は足元が狭い。
 でも、道中景色を楽しめるのは良かった。それこそ陸の三峡といえるような風景の
所を通っていく。なかなかの見ごたえ。“懸棺風景区”なんて場所もあった。残念な
がらどこに“懸棺”があるのかわからなかったが。3時間程行ったところで少し休憩。
と言っても、みんな大きな荷物を持っていてギューギュー詰めになっていて降りられ
ない。外でトウモロコシを売っている。買おうかな?とも思ったが、手がベタベタに
なったら嫌だななんて躊躇しているうちに出発。何だか知らないけど乗客のおばさん
と運転手が言い争いを始める。どうもバス代でもめているみたい。他の乗客の反応を
見ていると運転手に分がある見たい。そのうち何事もなかったように走り出す。
 ずっと川に沿って走っていたが、いつの間にか上流に向かっていたのが下流に向かっ
ている。小川みたいな状態からだんだん川幅が広がっていく。正面に大きな(落差の
大きい)滝が迫ってきた。込んでいるし、えらく揺れるしで写真が撮れない。ちょっ
と残念。
 運転席の近くに座っているお母さんに抱かれた赤ちゃんがお漏らししてしまった。
なんと大も小も。(汚い話ですいません。)床に新聞紙を敷いてそこにさせている。
5時間も乗ったままなので仕方ないといえば、仕方ないが、真後ろのおじさんが可哀
想。なんて思っていたら、しばらく行ったところで親子がバスを降りた。えっ?片付
けないの?!とんでもない!運ちゃん可哀想。


◆これからどうすればいいの?
興山到着 12:30にようやく興山へ到着。小さい街
だ。こんなところで身動き取れなくなっ
たら大変だなと言うのが第一印象。お腹
が減ったのでバスターミナルの前の食堂
で水ギョウザを食べる。真っ赤なスープ
の中にギョウザが浮いている。こんなも
のまで辛いとは思わなかった。でも、美
味しい。
 まずは旅行社をさがす。と、その前に
目抜き通りはどこだ?バスターミナルで
「ここの地図ない?」と聞いたらなんと
中国全土の地図帳を出してくれた。こりゃ
だめだ。メモ帳に自分で地図を書きなが
ら、取りあえず乗ってきたバスが通って
きた方向とは反対の方に歩きだす。ちょっと行ったところに橋がある。向こうの方が
栄えていそう。渡っていく。うん、こっちの方が“街”だ。興山で一番という雰囲気
のホテルがある。
 うろちょろするが旅行社はみつからない。めぼしそうな所を一周してしまった。さっ
きのホテルの中に旅行社があるかな?行ってみようと思ったところ、ホテルの前に警
察官らしき人がいるので、「この辺に旅行社ないですか?」と聞くと、どっかあったっ
け?なんて顔をして同僚と相談し、「市政府の建物の横にある」と教えてくれる。市
政府ならさっき見つけた。行ってみるが旅行社は見当たらない。すぐ近くのホテルで
聞いてみる。
 「神農架に行きたいんだけど、旅行社この辺にないですか?」「神農架に行くツアー
の人達が今食堂で食事しているから、ここから参加できるかガイドに聞いてあげる。」
えっ?思い掛けない展開。そんな事できるのかな?しばらくして、ホテルの人が「バ
スに空席がないので無理だって。すぐ近くに旅行社があるから連れていってあげる。」
とのこと。そうだよね。ツアーに途中から参加なんて、空席があっても無理だよね。
 市政府の門をくぐった所にある建物の2階に旅行社があった。なんと3時まで休憩
時間。なんと長い休憩だ事。まだ40分もある。下にちょうど長いすがあるのでそこ
でガイドブックを読みながら休憩する。ボーッとしていただけなのに結構すぐに40
分が過ぎる。


◆旅行社で神農架行きを手配
 旅行社に行き、神農架へのツアーがあるかを聞いてみる。ここでもないとの返事。
おじさんが「ちょっとまってろ、ガイドを呼ぶから」と言いながらお茶を勧めてくれ
る。そのうちガイドさんがくる。3日前だったらツアーグループが神農架へ行ったの
でそれに参加できたが、明日はないとの返事。行くなら車をチャーターしてあげると
のこと。車+入山料で540元、ガイド料が80元で合計620元。さらにその足で
巴東まで行ってもらうと200元のアップ。手持ちの人民元が少なくなっていたので
後が不安だったが、この金額でお願いする。ちなみにこの金額は中国人料金。もし、
入山時に外国人だと分かると入山料が高くなるのでその時はごめんね、とのことだっ
た。まあ、それは仕方ない。
 ホテルを決めていなかったので、ホテルも紹介してもらう。一緒に行くとそれはさっ
きのホテルだった。せっかくだから王照君村に行ってきたら、と言われる。興山を見
て回るのは今日しかないので行くことにする。ガイドさんが三輪バイクを捕まえてく
れる。なんとガイドさんも乗り込む。後でえらい高いガイド料を要求されたらたまら
んな〜とも思ったが、明日のガイド料が1日80元なんだから大丈夫と思うことにし
て一緒に行く。しかし、この三輪バイクはパワーがない。
 入場料60元もした。ちょっと観光するだけにこの値段は高い。それほど面白いと
ころでもなかった。なんでもいいけど、このガイドさん、こっちが外国人だというの
分かっているのでに、手加減せずに中国語でまくし立ててくれる。さすがに分からな
いところがある。まあ、いいか。“村”の中に宿泊施設もある。“空中賓館”と言っ
ていたが、川原の木の上に部屋が造ってある。泊まったら面白いかも。でも、所々朽
ちていて危ないので修理がいるとのこと。今日は泊まっている人はいないようだった。
 興山の街に戻る途中、晩御飯はどうする?と聞くので、何か郷土料理が食べたいと
いうと、食堂へ案内してくれた。川で捕れた小魚のフライ、ポテトチップみたいなも
の、ご飯にトウモロコシの粉を混ぜてたいたもの、などどれも美味しかった。“王照
君村”にいたときからガイドさんが時計を気にしていたが何なのだろう?と思ったら、
今週からパソコン教室に通っていて、夜の7:30からで、今日も教室があるとのこと。
なるほど。さきに言ってくれればいいのに。とっくにその時間を過ぎている。
 ホテルに戻り、チェックインの手続きをする。さっきは、先に観光してこい、との
ことで荷物を置いただけだった。「身分証明書を見せて」と言われパスポートを見せ
ると、ひとしきり見て「他のはない?」と言う。こんなことは初めて。「なんで?」
と聞くと、「漢字で住所が書いてない」とのこと。運転免許証を見せる。パスポート
が通用しないとは。外国人が泊まったことないのかな?



◆興山の地図
 私が見たどのガイドブックにも興山の地図は載ってませんでしたし、興山でも地図
を手に入れられませんでしたので、手書きの地図を載せます。
(転載ご希望の方は必ずご連絡下さい。)
興山の地図
◆旅行社情報(興山)・興山県高嵐旅行社  人民政府の(高陽鎮民主街1号)の門の様な所を入り右手の階段を上ったところに あります。興山の旅行社は多分ここだけ。カードなどは使えません。色々と面倒を見 てもらいました。 ◆宿情報(興山)・良友飯店  人民政府の門から左側に少し行くともう別の入口があります。旅行社の紹介で泊ま りました。ここを入って一番奥の左手がフロントです。1泊100元でした。部屋は かなり広く、エアコン、TV付。風呂の照明が白熱電球だったので良く分かりません が、白いTシャツを洗ったら、わずかに茶色くなったのでお湯に少し泥か錆びが混じっ ていたようです。 ・得月宮賓館  泊まるどころか中にも入っていないので、このホテルが“ある”こと以外分かりま せんが、外見から判断するに興山で一番豪華なホテルではないかと思います。バスター ミナルから橋を渡った右手にあります。


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