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啐啄(そったく)の機  2003年 6月29日

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啐啄の機
使い古されたコトバかもしれませんが、好きな語です。

もともと、禅の用語とのことですが、
雛が卵から孵化するとき、
雛が内からつつく頃合に、母鳥が外からつつく様を
「啐啄の機(啐啄同時)」といい、
転じて、理想の教育機会の比喩に使われています。

今 毎月 たのくら例会での礒山先生のお話が楽しみです。
5年前、10年前のワタシでしたら、こんなに興味深く
うかがうことができたかは、わかりません。
(もちろん、今も悟りを開く境地には、はるかに遠いのですが… (汗))

また、この秋 刊行されるザスローの「モーツァルトの交響曲」
これも4、5年前の私では、購入しても「ツン読」だったでしょう。
今は、その時より多少は内容を理解できるようになったのではと思います。
 (その意味では、翻訳が遅れてよかった (失礼!))
本当に、刊行が楽しみです。

これしきの事を
禅僧の悟りの境地を指す「啐啄の機」になぞらえるのは
何を大仰なことと思われるかもしれませんが、(^.^)
まあ、意欲だけはそういうつもりで…
 ということで、ご理解ください。
この得がたい機会を、大事に、有効に生かさねばと思っています。

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そったく 【啐啄】

〔「そつ」は「(さい)」の慣用音。
 雛がかえろうとするとき、雛が内からつつくのを「啐」、
 母鳥が外からつつくのを「啄」という〕
(1)禅において、師家と修行者との呼吸がぴったり合うこと。
  機が熟して弟子が悟りを開こうとしているときにいう。
(2)得難いよい時機。

*啐啄同時
 禅で、機が熟して悟りを開こうとしている弟子に
 師がすかさず教示を与えて悟りの境地に導くこと。
     <三省堂「大辞林」より>
 

<HP たのくらの森 に投稿したものに加筆修正した>


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