2002年 1月のコンサート から

 

<1月27日> 東京フィル演奏会 『モーツァルトへの恋文』

<1月26日> 日本モーツァルト協会例会

1月20日> 日本モーツァルト愛好会例会

119日> 国立音楽大学モーツァルト・ガラ・コンサート

118日> : たのくらミニ・コンサート


<1月27日> 東京フィル演奏会 (東京オペラシテイ・トオル・タケミツ・メモリアル・ホール)


『モーツァルトへの恋文』と題して、ピアノ協奏曲ジュノームやパリとジュピター交響曲などが演奏されました。

実は、私は勘違いして切符を買っていたことに、会場へ来てから気がついたんです。

ピアノ独奏を田部京子さんとばかり思いこんでいたんですね、プログラムに花房晴美さんとあって

びっくり仰天しました。

(花房ファンの皆さん、ごめんなさい!他意はないのですよ。勝手に勘違いしていただけですから)

 

普通、間違うか?田部と花房を?

                          と、つっこみを入れられそうですね。(笑)

 

実は、この協奏曲には、1、2楽章のカデンツァにモーツァルト自作のものが3つ、

第3楽章の2つのアインガングにも、それぞれ 2つのそれが遺されているのですが、

田部さんのCDではふだんあまり弾かれないカデンツァを使われているので、

実演でもそうなのかなあ、と興味を持っていたのです。

今月、ほかのコンサートで、別のモーツァルト協奏曲を弾かれるのですが、それと混同してしまったのでした。

ネットで購入したのも勘違いの一因かしら、ネットだと思いこみでこういうことになりやすいかもしれませんね。

何だか、私のまわりにもいそうですね、こういう方が!?

お互い、気をつけましょう。(笑)

 

このシリーズは、「オペラシティ午後のコンサート」と名うって毎回ナビゲーターと称する女性キャスター

みたいなかたが、 司会・進行をしてるようです。曲の解説と指揮者への質問コーナーの進行とか、

ちょうどi教授のコンサートの時のお話と似ています。

     (この日はソリストの花房さんがナビゲーターを務められました)

 

この日の指揮者への質問は、オケの配置について一番左にヴィオラを置くときと、チェロを置くときの効果の

違いとか、ジュピター交響曲の聴き所といったことで、

P・ヴェロ氏との応対をフランス語で花房さんが自身通訳しながらこなしてました。OH!才女という感じ。

こういうとき、フランス語というのは音楽的かつ情熱的でいいですね、

 わからないながらも、聴いてるだけでうっとりしてしまいます。(笑)

 (そういえば、NHKのフランス語講座を井川 遥ちゃんみたさに観ている私!?)

 

肝心の演奏は、近頃まれな大編成オケ(第一ヴァイオリン8名)によるモーツァルトで、ブリリアントで

豊麗な響き、カンタービレの効いたラテン的といっていいのか、そんな感じの演奏で、

マチネーにふさわしくとても楽しく聞けました。

 

ジュノームも標準的というか、奇をてらわない演奏でした。

 

私は、『現代のモーツァルト演奏は古楽器でなくては駄目!?』とか、そう教条的に凝り固まっている

わけではありませんので (できることなら古楽器で聴きたいなあ、くらいは思いますがね)

たまには、こういう大らかな演奏を肩肘はらずに聴くのもいいなと思いながら楽しんで聴きました。

 

 

 


<1月26日> 日本モーツァルト協会例会(東京文化会館小ホール)


満員の盛況。会場がイイノホールの時はこんなことは稀だったように思います。

(イイノより少し狭くなったのか?)

ボッセ老の指揮と岸本雅美さんのピアノによるピアノ協奏曲 ジュノームが聞き物です。

ボッセのモーツァルトは、微温的なようで、私には今1つぴんと来ません。

もっとカンタービレに徹してくれるなら、それはそれで1つの行き方と思うのですが。

ところで、ジュノームは、なかなか面白く聴けました。

この方は、大阪の方のようですが、関西弁のモーツァルトといった感じで、雄弁さがちょっと違うんですよね。

ニュアンスとちょっとしたアクセントのつけ方に独特なものを感じました。

 

<プログラム>

 

神戸市室内合奏団

指揮:ゲルハルト・ボッセ ピアノ:岸本雅美

 

1.20のメヌエット KV.103より4曲
(協会初演)

2. 6つのコントルダンス KV.462(協会初演)と
コントルダンス ニ長調『雷雨』 KV.534

3.    クラヴィーア協奏曲 変ホ長調 KV.271
『ジェノム協奏曲』

4.    弦楽のためのアダージョとフーガ ハ短調 KV.546

5.    ディヴェルティメント ニ長調 KV.136

6.    交響曲 ニ長調 KV.196/121

 

 

 


1月20日> 日本モーツァルト愛好会例会 (如水会館)


例会の第一部は、田辺先生から『モーツァルトのヴェローナでの声変わり』と題して、先生が

海老澤先生古希記念論文集『モーツァルティアーナ』に寄稿された論文をもとに興味深いお話を伺いました。

 

モーツァルトがヴェローナで迎えた声変わりは、一人モーツァルトのみならず、あたかもバロックから古典派、

イタリア音楽からウィーン古典派、カストラートから女声歌手へという大きな時代の転換期と時を同じくしていた、

という気宇壮大な、まさに新年にふさわしいお話だったと思います。

帰宅後、『モーツァルティアーナ』を読み返し、一人で頷きました。

  

<田辺先生 レジュメはここをクリック

 

   

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休憩をはさんで後半は、増田のり子さんを中心にアリアとリート、ピアノ演奏が行われました。

 

 


119日> 国立音楽大学モーツァルト・ガラ・コンサート (東京オペラシテイ・・タケミツ・メモリアル )


このコンサートのオーケストラ→指揮者への不満をめぐっては、既に『i教授の部屋』の掲示板や談話室で、

再三取り上げられ、教授から論議内切り宣言が出ておりますからもう、申し上げません。

(私の個人的感想は教授あて私信メールでお伝えしました)

 しかし、こういう日本社会ではシャンシャンと片付けられてしまうことを真摯に議論するi教授の姿勢と

音楽作りへの情熱には敬意を表したいと思います。

 

それ以外について感想を述べると、お目当ての高橋薫子さん・澤畑恵美さんは素晴らしかった。

男性陣も福井さんは貫禄の名演でしたが、牧野さんはどうなんでしょう、私には声質がちょっと合わなかったのかと、

思いましたが。

オスミンはこういうコンサートでは全曲上演でなくアリア・コンサートでは感情盛り上げが難しいですね。

(教授は絶賛されておられましたが)

大倉さんのフィオルデリージの岩のアリアも最後を締めるにふさわしい立派なものだったと思いました。

 

                                                

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118日> : たのくらミニ・コンサート (立川文化会館アミュー 小ホール)

            


大成功に終ったこのコンサートの模様は既に『i教授の部屋』の教授談話や 『たのくらの森』で

紹介されておりますので、そちらを参照頂ければと思いますが、

  (曲目・出演者はこちら →http://www.hi-ho.ne.jp/suzuki-san/minikon010622.htm)

 

一言付け加えさせて頂くと…。

皆さん、異口同音に絶賛された伴奏ピアニストさんには私も感服しました。

それと休憩後演奏されたモーツァルトのクラリネット五重奏曲、名演だったと思います。

ただ、私にはアンコールのウエーバーのクラリネット五重奏曲第3楽章が蛇足だったと思いました。

折角の名演の印象が希薄になったような気がします。

 

昨年のあるコンサートで、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタのあとで

ラベルのチガーヌが弾かれた時もそんな印象を受けました。

きっと、これは私がモーツァルト・ファンのせいでしょう、ほかの方の受け止め方はまた違うかもしれません。

(モーツァルトのサークル例会の時、いつも感じるのですが、

モーツァルトの名曲を演奏された後、アンコールに何をやるかは難しいですね。

強いてやるなら同曲のメヌエット部分を再演するとかが適当ではないでしょうか…) 

 

コンサート風景はこちら 『たのくらの森』でどうぞ→http://www.hi-ho.ne.jp/suzuki-san/syashinkan2-0118b.htm >

 

 


 

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