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自作 45cm オーバーフロー水槽 ( 2017.06 )

〈 図 案 〉
市販のオーバーフロー水槽セットは高価で、45cmサイズでも10万円近くします。では自分で作ったら幾らになるのだろう?ということで作ってみました。市販品のように完璧でキレイにはいかないけれど、水槽台、水槽、濾過槽、ポンプ、配管、照明を含んだ費用は約4万円でした。只、製作するための工具類は一応持っていて、ろ材は家に余っていたものを使用。

水槽は市販の規格ガラス水槽ですが、加工が容易な底がプラスチック製のものを使用します。オーバーフロー部は市販品のような3重管ではありません。濾過水槽はホームセンターなどで流通している普及価格のものを利用。

ポンプは給水用と濾過槽のかくはん用で2個使用。照明はクリップライトを使って100W相当のレフ形LED電球を2個使用。

水槽台は曲げに強いとされるシナベニヤ18mmを使います。蒸発水にさらされる所もあるので塩ビシートを貼りました。

水槽を設置したのは良いけれど、照明はどうしよう?と悩むことになるので、照明を設置する支柱を水槽の背面に設けました。

〈 製 作 〉

購入したものの一覧です。リンクが張ってあるものはネット通販で購入、他はホームセンターや100円ショップで購入。購入前には図面を書いて本当に必要なものを確認します。給水側の ⇒ 図面 / 排水側の ⇒ 図面

ガラス水槽 オーバーフロー用 GEX マリーナ BK450 ポンプ 給水用 エーハイム コンパクト 1000
濾過槽用 GEX マリーナL 濾過水槽かくはん用 マキシジェット ウェーブ2
照 明 レフ電球タイプ Panasonic LDR9DW クリップライト 口金 E26 オーム電機 N1BW-K
水槽台 シナベニヤ(準両面) 18mm  300mm×450mm/300mm×600mm その他木材は → 図面を見てね
ホットナイフ オーバーフロー用水槽の底を加工をするために新しく購入した工具 太洋電機産業 HOT-60R 60W
その他 食品保存容器(物理ろ過用、ろ材ろ過用)サンコープラスチック SS-1 スノコ付き
塩ビシート、塩ビパイプ、ホース、木ネジ、釘、小物など…

 


< 水槽台の作成 >

曲げに強いといわれるベニヤ合板を使います。近くのホームセンターでは厚さ18mm以上のベニヤ板類は置いてありませんでした。以前は24mmのものまで置いてあったのに最近は需要が無いんでしょうね。ランバーコアはありましたが、これは曲がりが出てくるので使いません。

(1) (2) (3) (4) (5)

(1) 届いた材料、水槽台本体用として、18×300×600(mm)×2枚、18×300×450(mm)×2枚、18×300×414(mm)×1枚。照明及び棚を取り付ける板材として、14×60×450(mm)×2枚、14×60×約1,350(mm)×2枚。全てカット済みですが、450mmの1枚を414mmに自分で切りました。これは中間の補助用です。

(2) 塩ビシートを貼る前に板の角を少し落としておきます。薄い塩ビシートといえども直角には曲がりませんからね。

(3) 貼り終わったもの、角を貼る時には少しづつ角度をつけながら強く押し付けながら貼っていくと、後で浮き上がったりすることはありません。

(4) 今回は下部に引き出しを設けるので、その間の仕切りとなる板を作ります。120×276×12(mm)、ホームセンターで購入ついでにカットしてもらいました。引き出しの底に使う2mmのベニヤ板を12mm幅でカットして2枚つぎ足します(木工ボンド使用)。これは引き出しの底にベニヤ板と敷居滑りを貼るのでその高さを確保するためです。

(5)この板にも残った塩ビシートを貼りますが、目に見える前半分だけで十分、後ろが見えることはないでしょうから…

(6) (7) (8) (9) (10)

(6) 天板にオーバーフローのパイプを通す穴を開けるための中心位置を決めます。台紙に図面を書いて使います。この台紙は水槽に穴を開ける時にも使います。

(7) 穴開けは電動ドライバーに取り付けて使う「自在錐」を使いました。ドリルが通る中心の穴を先に開けておかないと急激に引っ張り込まれたりします。上下左右(全体)が均等に切れていくように持ってゆっくりと開けていき、板厚の半分ほど切れたら反対側から開けます。

(8) 無事に貫通!切り屑が結構出ますからマメに掃除ができるハンディクリーナーが手元にあると便利です。

(9) パイプ用の穴が開け終わり、組み立て用の木ネジを通す穴を開けて面取り作業が終わったところです。

(10) 木ネジ(3.8mm×38mm)で止めます。しっかりと押さえて締めていくので、水平な場所で板を押し付ける壁か柱があるとやり易い。

(11) (12) (13) (14) (15)

(11) 組みあがった水槽台本体。水槽の裏に物(生き物を含む)が落ちたときに動かして拾えるように、底にはカグスベール(重量用:直径70mm)を8個貼ってあります。後は引き出しを付けて、照明用の板を付けます。

(12) 引き出しです。厚さ12mm、巾120mmの板で、(4)で作成した引き出しの仕切り板も含めてカットして貰いました。木枠を作ったら底にベニヤ板(2mm)を釘で取り付けるという一番簡単な作成方法です。スムーズな開閉ができるように底の両端に敷居滑りを貼り付けます。

(13) 背面の完成写真。背面に照明用の板を取り付けることで水槽台は更に強固になります。使った木ネジは 3.1mm×25mm。

(14) 正面の完成写真。引き出しを付けると、ちょっと家具調っぽくなりました。

(15) クリップライトを取り付ける丸棒(直径12mm)と棚です。クリップライト自体で上下左右に首を動かせますが、丸棒に取り付けることで更に微調整が容易となります。一番上にある棚の側板は特に用意していなかったので、お歳暮で貰ったそうめんの木箱を使いました。


< オーバーフロー水槽の作成 >

これが一番大変な作業になります。と思うのだけれど、終わってみれば、どうということもなかったなぁ…と感じる。

(16) (17) (18) (19) (20)

(16) 40cm(左)と45cm(右)水槽の底面比較。45cm水槽は碁盤の目のように桟が入っていて丈夫に作られていますが、この桟を部分的に切削するとなると手強そう。60cm水槽になると底はプラスチック+ガラスとなって私は加工が出来ません。

(17) 削る範囲(ソケットの最大外径)を書いた台紙を使いマーキングします。(6)で使った台紙を基準にして別に作ります。

(18) プラスチックといえどもカッターでは簡単に削っていくことは出来ません。Webで検索してホットナイフというものを購入しました。半田ごての先端がカッターナイフのようになっていて、熱を利用してプラスチックを切っていくものです。

(19) 一度に切ろうとしないことです。両面から切り込みを入れた後にクッとひねれば簡単に取れます。刃先がブレないように曲がらないようにして切っていくには熱い筐体部分を支えるガイドが必要で、私は金切り鋸の背を利用しました。

(20) 後は切れ残りのプラスチックを平らになるまでカッターナイフでひたすら削っていきます。彫刻刀で少しづつ削っていく感じに似ています。

(21) (22) (23) (24) (25)

(21) 排水用と給水用の2ヵ所の部分を削ったところです。

(22) (6)で使用した台紙をここで使います。正しく使えば天板(9)の穴の中心位置と同じになるはずです。ひっくり返している水槽の手前が設置時には奥側になることを忘れないように…

(23) 給水側に差し込む塩ビソケットの外径は22mm、しかし「自在錐」で開けられる最小半径は30mmなので使えません。ここはホールソーを使って穴開けします。ドリルが通る中心の穴を先に開けておかないと急激に引っ張り込まれて底板が割れます。

(24) 排水側に差し込む塩ビソケットの外径は34mm、ここは「自在錐」で開けます。センタードリルは附属で付いている薄板用に変えて開けます。

(25) 給水用、排水用のソケットを取り付けてみて隙間がないか確認します。水槽の外側と中側とも穴の周辺が平らになっていることが重要で、特に水槽内側は凹凸があると水漏れの原因になるので丹念に仕上げます。

(26) (27) (28) (29) (30)

(26) オーバーフローの外側パイプ(VU50)を支える台座で、商品名称はVUキャップ。

(27) 吸い込み穴(5mm)を均等に開けるために目盛った台紙を貼ります。なるべく水槽の底の方から吸い込みたいので台座を含んで2段開けることにしました。

(28) 先ずは下穴3mmを開けます。5mmで直接開けたらドリルの刃が食い込んで開けられませんでした…

(29) 5mmの穴を開け終わった後に面取りをして完成。

(30) 台座は水槽の底に直接貼り付けるので、メーカー名や部品名が記載されているところをサンドペーパーで削って平らにします。

(31) (32) (33) (34) (35)

(31) 台座にソケットを通す穴を開けます(水槽に開けた穴と同じ大きさ)。手で支えることが出来ないので使い捨ての箸なんぞ使ってみました。

(32) 水槽と台座の接着に使った接着剤、防カビ剤が入っていないものです。今回は二つとも使いましたが、台座はソケットで挟んでしまうので右側のものだけでよかったのではないか?という気がします…

(33) 台座を接着したところ、重し(2ℓ ペットボトル)を載せて一晩おきました。

(34)(35) ソケットに使うために購入したゴムパッキンの外周が少し小さいので、タッパーのフタで作ってみました。自在錐の内刃と外刃の差を利用します。

(36) (37) (38) (39) (40)

(36) 差し込む塩ビパイプの外周の角は必ず面取りを行います。面取りを行うことで深く差し込むことが出来、水漏れの防止になります。塩ビパイプの切断は金切りのこを使用。

(37) 木槌とウォーターポンププライヤー。台座の取り付けには接着剤を使いましたが、これ以降は接着剤を使いません。水槽の交換などで分解を可能にするためです。木槌は塩ビパイプを手でギュツと押し込んだ後に、コンコンコンと軽く打ち込むためです。ウォーターポンププライヤーは排水用と給水用のソケットを手でギュツと締めた後に、キュッキュッと追加締めを行います。

当方の水槽はすべてこのような方法で作成していますが、16年経っても水漏れなどは起きていません。

(38) ソケットを取り付けるときには水道屋さん御用達のシールテープを巻きます。

(39) 排水用(左:オーバーフロー)と給水用(右)のソケットを取り付けて塩ビパイプを差したところ。オーバーフローの塩ビパイプの高さは、パイプを超えていくための水の高さがあるので、目視で決めた高さよりも1cm強低くした方がよいです。

(40) オーバーフロー部の外側パイプを取り付けたところ、外側パイプは掃除のときに取り外せるように軽く差し込んでいるだけです。外部パイプの高さはオーバーフローが何らかの原因(穴が詰まったなど…)で機能しなくなったときに、水槽から溢れずここに流れ込む高さです。当然ながら水槽の高さよりも低い。

(41) (42) (43)    

(41) 水槽の裏側。給水用(左)、排水用(右)。接続用の塩ビパイプを差し込んだところ。

(42) 水槽台の下側から見た眺め。位置がピッタリと自己満足…

(43) オーバーフローパイプのフタは、NKフィルターというのがあったのでこれを利用。以前、モンガラ系の魚が排水口にへばりついていて水槽から海水があふれ、大変な思いをしたことがあります。必需品です!


< 濾過槽の作成 >

タッパーに穴を沢山開けるのでめんどうだな〜と考えていたけれど、適宜に開けるのですぐ終わってしまいます。

(44) (45) (46) (47) (48)

(44) ろ過を行うために使うのはスノコ付き食品保存容器(260×180×100)です。

(45) 3個重ねて使います。一番上が物理濾過用でウールマットを入れます、2番目と3番目は生物濾過用のろ材を入れます。最近は収納がし易いように3個が1個にスポッと重なってしまうものもありますが、これはタッパー間の隙間ができるので使えません。100円ショップを何軒か見て回ったけれど、希望の品が無かったのでネット通販で購入。

(46) 3個のタッパーを支える足です。塩ビパイプを切って作ってもよいけれど面倒だなと思って購入。水切り棚なども買って試したけれど希望の大きさには合わないものです。

(47) 物理濾過用の入り口は左側、水槽の排水口からは遠い位置になります。最初は中央に開けたのですが、接続するホースが短くなりすぎて、ウールマットの交換時にパイプを動かせなくなり、融通がきかないのです。(46)の余りをここにも入れてみました。

(48) タッパー3個の底に6mmの穴を開けます。「こんなもんかな…」と目測で開けていくので整然と並んではいません。下穴は開けませんが、穴あけ時に時々チッと割れ目が少し入ることがあります。ま、影響はありません。


< パイプの接続 >

オーバーフローからの排水用と給水用のパイプを接続するだけです。

(49) (50) (51) (52) (53)

(49) オーバーフローからの排水用部品。一部ビニールホースになっているのは、ウールマットの交換時に物理濾過用タッパーに接続している塩ビパイプを抜くために、30mmほど持ち上げる必要があるからで、柔軟性が必要です。

(50) 組み立てるとこうなります。物理濾過用タッパー内の出口部分は海水が広く行き渡るように短くカットしました。

(51) 濾過用水槽を上から見たところ。濾過用タッパー、給水用ポンプ+ホース、濾過水槽かくはん用ポンプを収めてあります。手前側には冬にヒーターを入れるスペースを空けておきます。濾過用タッパーへの塩ビパイプ接続はスグに外せるように軽く差すだけです。

(52) パイプを接続した完成写真(ろ材は入っていません)。濾過水槽の上部空間はウールマット交換の時にタッパーごと取り出せる高さを確保してあります。

(53) 水槽内のオーバーフローパイプと給水出口部分。ここも差し込んでいるだけなので、塩ビパイプを変えることにより、出口を直線にしたり、二股に分けたりすることができます。下写真 (57)(58)参照。

給水口から出た海水は左のガラス面に当たり右側に流れるので、水槽全体の水の流れは 左側 ⇒ 右側 となります。


< 完成と試運転 >

(54) (55) (56) (57) (58)

(54) 完成写真。写真の右側は照明を点灯した時の様子で、100W×2灯は結構明るいのですが、これでも写真撮影をするとなると暗いです。LED電球の色温度は6700Kなのでクールな印象です。

(55) 試運転をしてみたら矢印の所からポトッポトッと漏れる。そういえば、ビニールホースと塩ビパイプの接続がスッと簡単に入ったところでした。漏れた水は濾過水槽の中に落ちるので水槽外には影響はないのですが、見ていて不良品のようでイヤですね。ここは接着剤バスコークを使いました…(32)を参照。

(56) 水槽内の給水用接続部で矢印の所、ここもポトッポトッと漏れる。接続している塩ビパイプの長さが足りないようで、1mm長いのを接続したら止まりました。

この水槽セットは息子の所に持っていって設置するので、排水パイプを完全に接続してしまうと後でバラすのが大変です。80%ほど差し込んだ状態で試運転を行いましたが他の箇所の水漏れは大丈夫でした。


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