Adol&Feena&Liliaの魅力
ここでは、なぜイースのリメイクが成功したのか、の二つの疑問について考える為に、
イース1、2の主人公とヒロインについての考察をしてみようと思います。

イラストはエターナルの真似絵でk自ら製作したものです(一部掲示板投稿イラストあり)

ただし、イースへの愛ゆえにかなり辛口なので、美しい夢を見たい方や、
アドル、リリア、フィーナを崇拝している方は読まない方が良いです。

また、ネタバレ(お話の展開をばらしている)ので、
まだYs1,2, Ys Originをクリアしていない方はあらかじめご了承下さい。

フフフ・・(謎)




リリア

ランスの村に住む素朴な美少女。
倒れていたアドルを村の外の野原で見つけ、手当てした。

マールの花とリンゴが大好き。村の誰からも好かれる。
本人は知らないが父親と同じ不治の病にかかっていた。

病気回復後、アドルに恋心を抱く。

・・とまあ、表面つらだけ書き記せばそうなりますが、リリアの真の魅力は、
ひとえにフィーナからアドルを奪う「悪女」であるという点に尽きます。

無論、ただの悪女ではありません。(だったら魅力なんか無いし)

病気で苦しいのに村人たちにリンゴを配って歩く優しい所とか、
フィーナとアドルの仲を考えて引き下がろうとしたり、ひたすらアドルの身を案じ続ける姿は、
世間の波にもまれた大人が失った何かを思い出させてくれます。

ところで、4(SFC)以前のイースでは、リリアの位置は明確ではありませんでした。
彼女はただの病弱な美少女であり、あくまでもフィーナがヒロインだったからです。

4(SFC)、2エターナルではじめてヒロイン足りえたともいえます。

理由といっちゃなんですが、4(SFC)、2エターナルのリリアは自分の意志で行動し、
そして、献身的に尽くすがゆえにアドルの心をちゃっかりつかむ所でしょうか。

勇者の子孫とか、巫女で狩人とか、そういう設定が全くない、
ただの村娘のくせに危険を厭わない勇気を見せる所も好感度高いです。
(2エターナルでは、サルモンの神殿内やイース中枢内を走り回る姿が見えます。)

リリアのアドルへの愛は強烈です。愛の為なら世間でどう言われようと構わない。
その心意気には、もはや感服を通り越して尊敬の念を感じざるをえません。

ヒロインの制約を破り、石になろうがさらわれようが、アドルを追ってどこまでも!

こんな面白いヒロイン、どこのゲームにも見当たりません。(他のイースも同じことですが)

ヒロインとは、受動的で清純で美形だけど個性も勇気も無く、
ただ主人公にすがりついてるだけでいい
、というのが世論ですから。

それに、そういう受け身の性格の人とアドルのような冒険家と気が合うのかな、と思います。
(父親や母親の保護下でしか行動できないテラも受け身な性格だと思います。)

だからこそ、こんなに個性的なヒロインが生まれうる余地が、イースのどこにあったのかとすら思う。



アドル・クリスティン (17歳)

主人公。冒険家で、赤毛に黒い瞳が特徴的な細身の美少年。
その後、大冒険家として名をはせることになる。

エレシア大陸の西端、エウロペ地方の山村に生まれた。
母はおらず、父は昔、紀行家をしていたらしい。

消えた古代王国イースの謎を巡る旅が初の冒険となる。

・・とまあ、表面つらだけ書き記せばそうなりますが、アドルの真の魅力は、
新天地を求める冒険家としての本能と、絶対的な孤独に尽きるのかもしれませんね。

2エターナルでは他のアドルとは違い、専用台詞を喋るシーンがいくつか用意されています。

これによってアドルの孤独なヒーローという点が強調されました。
フィーナとの別れなどでは、衝撃すら感じました。
(アドル本人が別れを告げることなど、これまでのイースには無かった)

イース4(SFC)の、繰り返しリリアを置き去りにして去って行く残酷無比な姿も印象的。
冒険家とは虚しいもの。虚しいけれど、勇者になって定住したら、アドルらしくない

親友ドギとすら別れ、一人新天地を求める姿。それがアドルというキャラのもつ唯一の個性

といっても、以前のアドル、そして今のアドルには個性が感じられませんが。
なまじっか美形に描かれるからこそ個性が無いのです。

だからこそ、アドルになりきってゲームを進める事ができるんですが、
それだったら他のゲームの主人公も同じであってアドルである必要はありませんね。

そのうえ、勇者で英雄でモテモテの出来過ぎ君になってしまったら、なおのこと、別のキャラでいい
いや、もう、そんなアドルに感情移入するくらいなら、ダゴンと一緒に去って行くよ。私は。
(それでもロリコンじゃないことと、女好きってわけじゃない所はまだマシかも)

それにしても、個性的なアドルが帰ってくる日は、果たして来るのだろうか・・・?



フィーナ

イース1のヒロイン。
金のペンダントを身につけたたおやかな美女。

神殿跡の地下牢に捕われていた所を、アドルに救われる。
記憶喪失で、不安や恐怖に悩まされていた。

熱が出て倒れた所をゼピック村のジェバ婆さんに救われ、
やがて親子のように仲睦まじく暮らすようになる。

・・とまあ、表面つらだけ書き記せばそうなりますが、フィーナの真の魅力は、
普通の美少女ヒロインであるわりに主人公と結ばれないこと、という気がします。

フィーナに個性があったら駄目だ。
だって、個性があったら永遠に憧れの女性ではいられないじゃないですか。(爆)
(注:あくまでもアドルから見たフィーナの姿に個性が無いことが大事)

だから女神様なんですよ・・

フィーナはあくまでも女神でなければならない。
だってそれじゃあ、リリアと何の変わりもないじゃないですか・・

2のOVAでは、フィーナには美少女ヒロインらしさを突き詰めた個性を持たせていました。
強い男性に守られて、温かい家庭を築きたいという夢をもち、
それが冒険を求めるアドルとの性格の不一致から、自ら身を引くところはとてもドラマチックでした。

ちなみに、Ys Originでは、Ys2 OVAで見られたフィーナの個性を活かしています。
特にユニカ編ロイの死後の会話イベントに彼女の性格や恋愛傾向を垣間みる事ができ、
Ys2 OVA好きの私としてはとても面白く思いました。

それなのに。
イースファンはフィーナをあまりにも愛するあまり、「フィーナの代わり」を求めて奔走せざるをえない。
私とてフィーナは好きです。ある意味、リリアより好きかもしれません。

第一に、私は漫画イース(羽衣翔 著)が面白かったのでゲームもやりはじめた人です。
そこでのフィーナ(ジェバの方)の知性的でお茶目な性格が好きだった為、
「フィーナ」ってだけで好印象なわけですね。

エターナルでも美人で優しい理想の女性だけど実は戦える(隠し要素)という所がとても良かった。

でも、だからって、エレナもオルハもみんなフィーナそっくりにしなくても。
さすがの私も飽き飽きしてきます。(顔だけリリアでキメラ計画だし)

ともかく、「フィーナ」は永遠にフィーナ1人でいい。

現在の私はそう確信しています。


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