ナピシュテムの匣って何?



ギルガメシュ(Gilgamesh)叙事詩に登場する、大洪水の際に死を免れた唯一の人間、
Ut-Napishtim(ウト ナピシュティム)の方舟のことだと思われます。

Napishtimは1羽ずつハトと、ツバメと、ワタリガラスを出して、残った地上を探索させた。
(実は、Arkも「方舟」の意味を持ち、大洪水伝説では、聖書のノアの箱船が有名。)
英雄Gilgameshは死を恐れ、不死を得たNapishtimに不死の秘密を授けてもらおうと旅に出る。

多くの冒険を経たGilgameshは、ついにNapishtimを見つけ、
彼から永遠の命の魔法の「バラ」をもらったが、ヘビに盗まれてしまう。

こうしてヘビは不死を得たので、皮を脱いで定期的に生まれ変わる事ができるようになったという。

Gilgameshは旅を続けるが、宿屋の女主人に変装した女神に、神々により人間は死を運命づけられているので、
不死を諦めて家に帰って妻や子と幸せに暮らすよう諭される。

参考文献
「神話・伝承事典」バーバラ・ウォーカー著、大修館書店
「イメージ シンボル事典」アト・ド・フリーズ著、大修館書店
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