初代皇帝レオンの時代(1)

『ロマンシングサガ大全集』の記述によれば、レオン皇帝は、バレンヌ最初の皇帝である。

伝統的だった王政から、各地の侵略・植民地や領土の直接的な統治に適した帝政に改めたからだ。

後に、封印の地と呼ばれるこの洞窟にレオンがいる理由は、モンスター討伐だけでなく第二子ジェラールを鍛えるためだった。

仲間の一人はか弱いジェラールを心配する、弓の才能にすぐれ、細身の剣の必殺技も持っている帝国猟兵の美女・テレーズ。
他は二人の男性で、大振りの剣を得意とする無口な帝国軽装歩兵ジェイムズと、剣と大きな盾で皇帝を守る重装歩兵のベアだ。

戦闘陣形は皇帝(または隊長)のまわりを兵士が十字にとりかこむバレンヌ帝国伝統の「インペリアルクロス」である。

以前、今はモンスターのすみかになっている北バレンヌ地方で二番目に大きな都市国家(領主の館らしきものがある所から推測。)ソーモンを攻めた時、テレーズがリーダーでジェイムズ、ベア、帝国軽装歩兵の女性ライーザ、そして宮廷魔術師のエメラルドがこの陣形で立ち向かった時にもこの陣形を使った。

さて、封印の地のモンスターを倒し、帝都アバロンに帰った皇帝レオン一行を迎えたのは、長男ヴィクトールだった。

ヴィクトールが何度もジェラールより自分のほうが戦いには優れているから連れてってくれ、と懇願する。

その時、オアイーブと名乗るピンクの薄布をかぶった美貌の女魔導士が登場。

皇帝との会見なので、兄弟は遠慮して自由時間をとる事になった。

ヴィクトールは部屋の前で待ち、ジェラールは一人歩きをすることになった。

ここはRPGの基本なので、とりあえず全員に話しかける。

ところが、常日頃から弱くて足手まといのジェラールである。みんな厳しいご意見で耳が痛い。

しかし宮廷魔術師のエメラルドは彼に優しい。

火の術、「ファイアーボール」を教えてくれた。

火の術の最高技はLP(生命力)がなくなっても復活できる「リヴァイヴァ」。

今まで一度もこれを使った事ないので、代々の皇帝に火術を育てさせることにした。

街へ繰り出すものの、店ではお金を払わされるし、フリーファイター(傭兵)のヘクターは瞬間移動したんじゃなかろうかというスピードで酒場に先回りして嫌みを言うし、踏んだり蹴ったり。

しかし、ジェラールは兵隊受けは悪いが、町人受けは良いようだ。

歩き疲れたので宮殿に帰ることにしたジェラールは、これから起こる悲劇をまだ知らない・・・

次回に続く・・