台詞考察

私は、やりこみや操作性が良くて面白ければ、
問題点があってもかまわないとは思いません。
かといって、問題点のあるゲームをただ非難するのも嫌いです。

ですから、Generationの問題点や良い点を考察する必要があると思い、
ゲーム中に見られる台詞の引用とその考察のコーナーを作りました。

注:街の住民の台詞が変化するのは、基本的に掲示板仕事クリア後です。
また、台詞によっては選択肢を何度も選べたり、
一度選ぶと選択肢が消滅するものもあります。

↵は改行、∇は、そこでボタンを押す必要があることを示します。

注:当コーナーの全てのページに書いてある事は無断転載禁止です。

∗トレイニー/ルルム共和国
∗フルグロウン/ディルズバルド
∗エキスパート/ディルズバルド
∗ベテラン/ルルム共和国
∗ベテラン/ユーベル
∗ヒーロー/サルファス


著作権:Sony Computer Entertainment Inc.


トレイニー/ルルム共和国

発生時期 ルーキー試験前
コレオプト(男) 「親としての本能も失せ↵育てるという文化も身につけてない∇
 生きるに値しないクズ・・・↵魔族はそうだと思うか?∇」
選択肢 ⇒なんのこと?(略)
⇒そうだね(コレオプト(男)・2へ)
コレオプト(男性)・2 「そりゃ魔族への偏見だぜ∇
 オレたち魔族だって↵ガキには愛情がある!∇
 魔族のみんながみんな↵さっきのヤツみたいだと思うな∇(以下略)」
(以後、話しかけると最初に戻る)
コレオプト族(女性) 「人間はあまり好きじゃないけど↵
 さっきの人間の女は↵正しい判断をしたわ∇
 バウは父親のベネンテから↵ろくに食べ物を↵与えられていないのよ∇
 それでお腹をすかせたバウが↵店先の食べ物を↵つまみ食いしちゃったの∇
 それなのに父親のベネンテは↵バウをせっかんしたのよ!」
(感想)
科学によって世界を支配している人間側のキリカが、
娘を虐待する父親ベネンテと争うイベント後の台詞です。

男性はキリカの抱く強い偏見について言及していますが、
彼女がなぜそこまで激しい言葉遣いになったのかを理解していません。
(それに、人間の権力が強いから彼女本人に言い返すこともできない)

また、女の方は、ドゥラゴ族全体の問題をベネンテ家だけの問題にすり替えています。

故郷のドラゴニアを追われて弱体化したドゥラゴ族はルルムでも立場が弱い。
ベネンテも極貧生活を強いられ、娘にご飯を食べさせてあげられないのかもしれない。

それでもドゥラゴの誇りを棄てたくないから、幼い娘の盗みをいさめようとした。
だけど粗野な性格だったが故に、行き過ぎた行動をとってしまったのかもしれない。
(だからって娘に暴力を振るったことが許されるわけじゃありませんが。)

これは単なる推測に過ぎませんが、そういう可能性があることも確かです。

しかしエッダはそういう諸事情があるかもしれないとは全く考えず、
ただキリカが可愛い少女で知り合いだからって、彼女の側に立つ。
そしてそういうことに対して、周りの魔族もなんら疑問を抱かないというのは・・



発生時期 議会にはじめて入った時

(略:魔族失踪事件についての会話)
 レゴン 「ガンツ! それは オマエが調べたのか?」
ガンツ 「俺は・・・行ってない∇
 だが お前の行った場所を↵ハンターに調査させたが・・・∇
 怪しいところはなかったと↵報告が上がっている」
レゴン 「ケッ! ヒーローズだか↵何だか知らねぇが・・・∇
 自分の目を信じなくなったら↵お終いだぜ!」
(感想)
この会話を聞いて、なにかおかしいと思うことはないでしょうか?
それは、ガンツがハンターに調査させていたということなのです。

ハンターは金次第で何でもやるけれど、その殆どが人間である事を考えると、
自分たちと直接関係のない魔族失踪事件に対して本腰を入れて調査するとは思えません。

そんなこともわからないガンツが支配しているのだから、
他の人間はどういう心づもりなんだろうと考えるとヒヤヒヤします。

じゃあエッダならどうかというと、魔族を助けようとする素振りは全くありません。
確かに門外漢が口を出すことじゃないかもしれませんが、
ルベルス達の死には言及するくせに、魔族の問題にはなんとも思わないなんて・・

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フルグロウン/ディルズバルド

発生時期 掲示板仕事引き受け後、酒場でルカ達が退場した後、
ボリスに話しかけて選択肢「あなたが悪い」を選択
ボリス 「(略)タチアナという教師は↵かつて帝国軍の軍人だった
(略)人は誰でも 都合の悪い過去を↵隠したがるもんだ∇
 個人なら それでもいいさ↵愛すべき人の弱さだろうよ∇
 だがな・・・↵公人なら別だろ?∇
 教師って商売をして↵子供にモノ教える人間が・・・∇
 帝国軍の特務中佐をしていた↵本当に これでいいのか?∇
 人の罪って 過ぎ去れば↵無くなるものなのか?」
(感想)
 たとえ被害者が許したとしても、加害者が罪を犯した事実が消えるわけじゃない。
傷つけられた相手は永遠に心の傷を負って生きなければならないのだから。
だから刑務所で罪を償っても、悪漢から世界を救っても、罪が許されることはない。

 でも、加害者にも罪を犯した理由がある。
タチアナは飢えと寒さから逃れるため帝国軍の特務中佐をしていた。
たぶん、汚い仕事もやったことでしょう。冷酷に人も殺したでしょう。

 でも、もし彼女が(子供に嘘を教えて)自分の過去の罪を葬り去り、
ヒーローズの一人として、今まで罪を犯したことなどないかのように振る舞い、
彼女と同じ立場の人間(昔の部下等)を断罪することは良い事なのでしょうか?

 彼ら“元悪漢”は知っているからこそ、また犯罪を犯してしまうんだと思います。
善悪二元論の世界では一度犯罪者と見なされたら最後、罪を償おうと何をしようと、
周りの人から差別されながら生きて行かなければならないということを。
(だからって犯罪を繰り返して良いはずありませんが。)

それに、タチアナはヒーローズです。彼女が彼らに自首を呼びかけても無駄です。
彼女が過去を隠蔽する限り、差別されることも監獄に入る事もないんですから。



発生時期 ピラミッドをクリアする
キリカ 「あなたに忠告しておくわ∇
世の中は クラーフ島↵みたいな 楽園じゃないわ∇
みにくいこともいっぱいある↵
人間の・・・文明社会よ∇(略)」
(感想)
こんなこと忠告するなんて、キリカは本当にお人好しですね。
エッダは皆が言う程お人好しだと思えませんが。
ただし、このゲームにおいて魔族は人間の支配下にあるのだから、
人間の文明社会という表現は正しいということができるでしょう。

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エキスパート/ディルズバルド

発生時期 ユーベルの掲示板仕事発生付近(クリア後?)
老婦人 「(略)この国が帝国だったころから↵この店をやってるからね∇
 当時のお客さんが 今じゃ↵犯罪者になってるかもねぇ∇
 (略)でも しかたないんだよ∇
 軍人さんだって↵生活に困るさ∇
 急に仕事が↵なくなったんだもんね∇(略)」
老婦人(二回目以降) 「ダッカム様がいたころは↵治安がシッカリしてたのにね∇(略)」
(感想)
「精霊の黄昏」では、ニエンテ族による国王殺害の後、
すでに青年であったダッカムが後を継いでから帝政に移行したはずなんですが・・

それはともかく、言ってる事は確かに正しいんですが、問題提起で終わっている。
悪事を行った事がない(またはその過去を隠蔽している)タチアナらヒーローズとハンターが、
職がないために旧軍残党(=悪人)になるしかない人たちを逮捕し、
縛り首にしている事実は変わらないわけです。
でもハンターと個人的付き合いがあれば見逃してもらえるわけですが…ウルスラみたく。
(どんな事情があろうと罪は罪なんだし、特別扱いは良くないと私は思うんですがね。)

民衆の自由が圧迫され、貧困にあえぐ人たちが多くても治安は良いとか、
解放を求めて民衆の革命が起こっても、混乱に乗じて好き放題を始めたり、
権力を得た人間が神経症的になって粛正をしまくったりして、
結果的に治安は悪くなるっていうことは歴史上にもよくあることですよね。
ただ、これが原因でまた元に戻ってしまうこともありうるんですが・・



発生時期 ユーベルの掲示板仕事発生付近(クリア後?)
老マスターに話しかける
老マスター 「(略)どんな時代だって↵酒場は必要さ∇そうだろ?」
選択肢 ⇒はい(略)
⇒いいえ(老マスター・2へ)
⇒わからない(老マスター・3へ)
老マスター・2 「酒を飲まない時代になったら↵ワシらも困るがね・・・∇
 でも そんな時代は↵長くは続かんよ∇
 楽しみのない制度が↵長く続いた ためしはないさ」
老マスター・3 「そういうもんだよ↵エライさんは いつも替わってく∇
 (略)どれに替わっても・・・∇
 結局 ワシらから税金 取って↵ぜいたくするのさ∇」
(感想)
2の台詞に関しては、楽しみのない制度は続かないという事は、
歴史を見ればわかることですから、本当にそうだと思いますね。

とはいえ、酒だけしか楽しみのない世界って・・
・・なんだかすさみきった世の中ですねぇ。

酒は飲み過ぎると依存症になるから気をつけないといけませんよね。
薬用酒でも毎日少しずつ飲んでるのが一番いい気がするんですけど。

3に関しては、その通りとしか言いようがありませんね。(笑)
Generationの台詞の中でも面白かったので紹介することにしました。

ところで、この会話は1つの選択肢を選ぶと会話が終了してしまうので、
全部見るにはセーブ&ロードする必要があります。

また、略した台詞の中に皇帝が死んだという話が出てくるんですが、
「精霊の黄昏」では皇帝は行方不明のままだったはずです。変ですよね。


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ベテラン/ルルム共和国

発生時期 水の神殿クリア後
スキルセ 「(略)ただ 覚えておいて↵ほしいの・・・∇
 この世に生を受けた↵どんな生き物も・・・∇
 邪悪な存在に なろうと↵生まれてきたわけじゃない∇
 ただ なにかの拍子に↵ほんの少し・・・∇
 なにかが ズレてしまった↵だけなの∇
 それだけで 誰もが↵邪悪な存在に↵なりうるものなの」
(感想)
死後クロモヤ様として復活した「邪霊セルキス」は、
確かに、ルルム共和国のコレオプト族にとって邪悪な存在だです。
でも、スキルセの言うように、なにかがズレてしまったがために、
強力な軍事力を求めた支配者となってしまったのでしょう。

無論、「精霊の黄昏」のセルキスと、このセルキスはたぶん別人ですね。
下半身も違うし。それに、セルキスがパワーアップして復活するくらいなら、
ギドやデンシモは最強邪霊モンスターとして復活しているでしょうから・・

Generationのセルキスと「精霊の黄昏」のセルキスが同一人物だとは思えません。
少なくとも「精霊の黄昏」のセルキスは、精霊の声を聞く「選ばれし者」だったはず。
世界を支配したがっていたとすると、争いを嫌う水の精霊の加護を受けて、
卵をたくさん産める身体に進化できるはずありません。

それに「コレオプト攻撃隊」の年齢や、今まで大精霊石を狙う魔族が多かった事を考えると、
若い女の子であるわけないし。

Generationのセルキスは「精霊の黄昏」のセルキスのご先祖さまなのでしょう。



発生時期 シュタイングラーフを倒した後のムービーが終り、
ガンツと話して自由行動できるようになった時、
ゼーマンに話しかける
ゼーマン 「(略)今のこの世界の↵どこに救いがある?∇
精霊との絆は失われ 精霊石の力は残りわずかだ∇
自ら作り出した文明のために↵エネルギーを求め…∇
(略)↵さらに自然は破壊され∇ますますエネルギーは↵枯渇していく∇
魔族や モンスターも滅せず∇人間は 人間が造り出した物で↵
自ら滅びようとしている∇
(略)ゆえに!↵我らはすべてを浄化する!∇魔族も モンスターも 文明も(略)∇
我々 人間さえも!↵自然が育める人口まで淘汰する!∇
そして 母なる自然の中で↵我々は復活するのだ∇無原罪の新人類として!∇
(以下略)」
(感想)
ちょっと発生期間が短いので、知らない方もいるかもしれませんね。
でも、この台詞を聞いて思う事、何かありませんか?
・・特に「精霊の黄昏」をやりこんだ方は・・
そうです。ただの人間であるはずのゼーマンが、
なぜ、真実を知っているのか・・精霊はこの世から去ったはずなのに。
精霊のしもべもすでに消えたはずだし、ダッカムですら真実を知らなかったはず。
(クラーフ島の場所は伝説の中にあるが真実の洞窟の話は誰も知らないはず)

というわけで、ゼーマンが人間王でなければ話が通らないのです。
とすると、ますます今作は、前作より前の話でないとおかしい。

それはともかく。ゼーマンは自分の理想に対して行動が伴っていません。
例えば、自然の元で生活する“太古の時代”に戻りたいはずなのに、
自分は文明の利器を使って安楽な生活をしていたりする。
彼の言うとおり人間が自然を破壊して世界を堕落させているにしても、
そんな勝手な論理で滅ぼされるなんて、
自然破壊とは直接無関係な人や魔族、それにモンスターにとっては、
たまったものじゃありませんよね。到底賛同できる台詞ではありません。



発生時期 ガンツ救出後
コレオプト(男) 「他人の子を さらって↵実験するなんて∇
おまえら人間は↵ベネンテ以下だな!」
コレオプト(女)
(選択肢「きっと誤解だ」を選んだ後に再度話しかける)
「元々 ここは魔族と人間が↵仲好く暮らす町じゃないわ∇
しかたなく一緒に暮らす・・・↵そういう町なのよ」
(感想)
初めて聞いた時は、いきなり掌を返されたような気がして怒ったものです。
しかし今では、彼らはただ真実を述べているだけだと思うようになりました。

確かに、人間と魔族が憎しみあうのはよくないことです。

でも、人間と魔族の間の問題をガンツ王の威光の下に覆い隠し欺瞞的な生活を送り、
真理の剣という悪者をつくって、ルルムの中だけでも魔族と人間がまとまればいい、
という考え方に陥るのはどうかなぁと思います。

ところで、ガンツ救出後、コレオプト(女)に初めて話しかけた時の台詞の中には、
人間が組織的に魔族を襲った事がルルム共和国の魔族の反感を買った、
というくだりがあります。それはその通りなんです。

でも、最終的にルルム共和国だけで共存できれば、
たとえそれが人間中心の不平等な共存でも構わないと言ってしまうことになるので、
やっぱり問題提起で終わってしまってると感じざるをえません。



発生時期 ガンツ救出後
ドゥラゴ(議会) 「なにが真理だ! なにが剣だ!↵
力づくでは何も解決できない!∇
オレはここの会議で話し合いの↵大切さを悟ったんだ!」
(感想)
初めて聞いたときは良い台詞だと思っていましたが、
「精霊の黄昏」をリプレイした後ではまるっきり印象が変わってしまいました。

ルルム議会ではルルム共和国に暮らす魔族達の利害関係から話し合いがちっとも進まず、
水の神殿で怪奇事件が起きても魔族が誘拐されても、全く対処できていない。
(例:コレオプトは卵の安全が欲しいが、ラケルタ族は食料であるコレオプトの卵が欲しい)

これじゃあ、カテナ軍部の勝手な行動も、魔族統一の動きも知らず、
お互いの国の利害ばかりに気を取られて身動きとれないカテナの議会と同じ。
コラプ族が退屈な議会だの、無意味だのこぼしていますが、全くその通りだと思います。

ガンツは「精霊の黄昏」でカテナ議会場に入っていないけど、ダッカムの過去の話を聞いたはず。
それなのに、どうしてルルムをカテナ共和国の二の舞にしてしまったのでしょう?

あと、救出される時に、若さには無限の可能性があるとガンツ王はのたまっていましたが、
「精霊の黄昏」のラストバトル直前のリリアの台詞を聞いた後だとは到底思えない台詞ですね。

これはもう、Generationが「精霊の黄昏」の100年前で、
傭兵のガンツがルルム共和国の王ガンツの直系の子孫だと思うしかありませんね。
(似ている人も同姓同名の人も世界には三人以上いるって言うし)

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ベテラン/ユーベル

発生時期 掲示板仕事を受けたあと、スクラップ高地で機械を調べる
モース 「(略)エネルギー豊富で戦争があるより↵
 貧しくて戦争がない方が↵
 よっぽど幸せかもしれませんね」
(感想)
ドゥラゴ族を追い出しておいてよくこんなことを言うなぁと思わされます。
モースは「精霊の黄昏」では、カーグに助けられたくせに裏切った人物ですが、
Generationでは善良だが気弱な人物として描かれています。
でも、誰かが助けてくれるのを待ってるだけという点では同じなのかもしれませんね。

それはさておくにしても、障害者や病人はどうするんでしょうか?
モースは、健康でお金があって権力もある人間だから、こんなことが言えるんです。
皆が貧しいということは、少数のお金持ち以外は満足に医療を受けることができないし、
全身麻痺や生命維持装置がなくては生きられない人は死ぬしかないじゃないですか。
彼らには生きたいと願う気持ちも許されないんでしょうか?
貧しくて身体が弱かったら、自ら生命を維持する権利もないっていうんでしょうか?
それに、貧しい状態こそ自然だから良いんだ、という考え方が横行すると、
病気になったり身体が動かなくなったから悪いんだ、ってことにもなりかねません。

現実の日本でも、モースと同じようなことを言う人ばかり見かけます。
でも、そういう人は、自分が不慮の事故に遭って下半身麻痺になったとき、
親しい人から「あんたが麻痺になったから悪い」って言われたらどう思うのだろう?

何でも他人事って態度は、いざという時自分の首も締めるんじゃないでしょうか。



発生時期 ロマリアトンネルの最深部へ行く
エッダ 「君のやったことは犯罪だ!↵
 邪霊モンスターの被害にあった人は↵どうなるんだ!?」
ウルスラ 「何も知ろうとしない・・・↵何も考えない・・・∇
 そんな人たちのために↵説明する必要はない∇
 あなたたちみたいな善意のハンターが↵
 世界を堕落させているのよ∇
 人々に真実を気づかせなさい∇
 自分たちで何もしようとしない↵人たちなんて・・・∇
 滅びてしまえばいいんだわ」
(感想)
エッダの言うことも確かに一理あります。

でも、むしろラストでウルスラがこの時の気持ちを忘れ、
エッダよりの考え方になってしまったことのほうが残念です。
ハンターが牧草の刈り取りや、羊追いまでやる世の中ってなんなんでしょう?

自分で何もしようとしない態度では、「真理の剣」や「ネオ・ディルズバルド」の跳梁、
貧困、失業、その他諸々の問題を解決することはできないのではないでしょうか?
なぜなら、善意のハンターが沢山いたとしても、
被害にあった人がギルドに依頼をだしてその度に解決するのでは、
とかげのしっぽ切りにしかならないからです。

実際、ゲーム中で仕事が何度も復活するため、そういう思いを抱かざるをえません。
とはいえ、エンディングでゲームが終わったとしても、それはごまかしにすぎないのですが。
現実の社会を見ればわかるように、犯罪は簡単にはなくならないし、
犯罪者を逮捕して刑務所に入れてもまた別の人が犯罪を犯すんだから・・

それに、エッダが仕事に失敗すると、ペナルティを課せられて叱責を受けるというのも・・
確かに、プロは完璧に仕事をこなさなければならないし、失敗は許されない。
(信用されなくなって仕事がこなくなるから)

しかし、だからといって、
失敗の責任を全て失敗した人に押し付けるというのはおかしいと思う。
人間は失敗する生き物なのだから、失敗したらどうするかを予め考えておくべきだ。
(でないと失敗を繰り返すだけではなく、敵を作る事になりかねない)

それに、ヒーロークラスのイベントの場合、重大な問題を他人まかせにしたわけだから、
その人を選別した事にも責任が生ずるはず(つまり連帯責任)。
全て失敗した人の責任にするような態度では、世の中を良くしていけないと思うのです。

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ヒーロー以後/ディルズバルド

発生時期 クリア後、ディルズバルドに入る
門番(入り口) 「ようやくサラク事件が↵解決したようですね∇
(略)・・・とはいえ 厳戒態勢は↵解けません∇
ひとつの帝国が瓦解すれば↵永い内戦が 続くのですね∇
魔族との戦いが終われば↵人間同士の争いが始まる∇
(略)こうなったら↵未来ある子供たちに・・・∇
希望を託すしか↵ありませんね」

(感想)
「精霊の黄昏」のエンディングを見る限りではおかしな台詞だとしか思えません。
いつ魔族との戦いが終わったっていうんでしょう。
ダークの口ぶりでは、これからも続くようにしか見えませんでしたが。

Generationだけで考えるにしても、
自分達の手に負えないから子供になんとかさせようとは、なんという他力本願な・・
希望を託された子供達が、プレッシャーに負けて真理の剣に入信したらどうするのか・・

それに、テロの被害にあったり失業したりしている、
今、まさに、苦しんでいる人たちをなんとかして助けたい、
という気持ちのかけらも見受けられません。(奇麗ごとを並べ立てているだけ)



門番(南の出口) 「サラク事件の凶悪犯は↵逮捕されたようですね∇
でも 安心はできません↵この国は内戦続きです∇
テロリストや旧軍残党も↵いまだ健在です∇
早急に ディルズバルド国軍を↵復活すべきだと自分は思います∇」
選択肢 ⇒そうだね(門番(南の出口)・2へ)
⇒ハンターにまかせろ!(略)
門番(南の出口)・2 「ご賛同↵ありがとうございます∇
初めて理解者に↵出会えました∇
国家の治安と平和を↵守れるのは 軍事力だけです∇
同志 エッダ!∇(略)テロリストや反逆者を↵皆殺しにしましょう∇」
(感想)
先ほどの門番とは違い、
善悪二元論を振りかざして逆らう者を皆殺しにしようと言うとんでもない奴です。

失業、貧困、差別・・それは関係ない人間にとってはささいなことかもしれない。
けれど、残虐な犯罪の横行する背景には確かに存在する。
そんなことをこの門番は考えた事がないんでしょう。

こういう意見が、やがて強いリーダーを欲するような、
そんな社会を生むのではないでしょうか。
(しかもそのリーダーは、決して犯罪歴は無く、生まれ育ちも顔も良いと決まっている)

そして、理想のためには少数の犠牲もやむなしという考え方が世界を席巻するが、
その後数十年はなんとなく平和。

しかし結果的には「精霊の黄昏」のダッカムのようなリーダーが生まれ、
世界帝国ディルズバルドも生まれる・・と、思わないほうが変です。

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ヒーロー/サルファス

発生時期 ゲームをクリアしてからサルファスに入る
女性(右) 「(略)数年前 ディルズバルドから↵侵略されたって言うのに↵
 今度はテロリストに狙われて∇(略)たまったもんじゃないわ∇
 (略)これもイピスティアが 工業先進国で 世界で最も文明的だからかしら?∇
 でも おあいにくさま 正義は必ず勝つし 文明は必ず正しいの」
男性 「(略)いやー よかった↵よかった∇(略)けど…(略)
 かつては精霊の力↵そして機械文明∇(略)
 なにもかも食いつぶしていくな↵オレたち人間は∇
 オレたちはパーツを↵掘り起こすしかないからな∇生きてくためには!∇(略)」
(感想)
女性は国と自分を同一化して自惚れてしまっています。
(いつの間にイピスティアが世界で最も先進国になったのかよくわかりませんが)

 それに正義は必ず勝つと言いますが、テロ側も自分は正義と言っているわけですから、
テロが勝ってもいいと言っているようなものですね。

男の方の言うことはもっともなんですが、現実の生活に埋没することによって、
結局は問題から目をそらしてしまっています。
これでは問題が解決される事は永遠にないでしょうね。

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