コスプレ メイキングルーム



 どもです、ポコポコです。さて、このお部屋では私ポコポコが作ったオーダーメイドな特殊衣装−そう、俗に言う「コスプレ」用衣装の制作過程について書いていきたいと思います。今現在コスプレ用衣装を作っていらっしゃる方、これからコスプレ用衣装を作ろうとなさっている方に少しでも参考になればと思います。

 それは今年の3月頃でした。ちょっとした仲間の集まりがあったときに「今年の夏コミにコスプレする人いる?」という話が出て、「服があればやってもいいな」という人が約二名いました。で、その人がゲーム「アンジェリーク」の地の守護聖ルヴァ様ならやってみたいと言うので、アンジェリークファンでもあり、多少洋裁の経験がある私がその衣装制作の担当となったのです。 
 まずは採寸・型紙作りからです。採寸は一度コスプレイヤーの方からデータを送っていただいたのですが、どうも怪しいところがあるので後日わたしが直接採寸しました。で、型紙ですがまず衣装の元となるイラストをよく見て、前・後ろ・横がどのような構成になっているかを考えます。それから今度は自分で一回絵に描いてみて、大まかにパーツ−例えば袖でしたら普通袖にするか、それともラグランスリーブのようにするか…等を考えます。各パーツの案が出来たらそれを元にして型紙を作ります。よく既製の型紙を展開させて作る方もいらっしゃいますが、私は原型から展開させて作る方式を基本としてます。(原型から作る方式は面倒かもしれませんが、一度この方法でパターンを作ってしまうと今度はその人にあった原型さえ作れば誰でも自分にピッタリと合った服が作れるという利点があります。)なので今回も文化式で原型を作り、その原型をデザイン画を見ながらおおよその見当で展開させて作りました。実はこれが一番難しい作業なんです。「このデザインだと袖山は原型から○cmくらい落として、△cmほど切り広げると良いかなぁ、前襟ぐりは×cmくらい下げるといいかなぁ?」などと頭の中で考えるのですが、時にはそれが思惑よりかなりはずれてしまうことがあったりするのです。つまり「出来上がるまではデザイン通りになっているのかわからない」わけです。いや、もちろんプロの方はそんなことはありませんでしょうが…まあ、とにかくそんな感じでなんとか型紙は出来上がりました。(ちなみに今回コスプレイヤーの方は男性だったのですが、女性用の原型作成法しかわからなかったのでそれでやってしまいました。)
 型紙が出来たら次は縫製方法と手順を考えます。縫い代の処理の仕方やファスナーの付け位置等を決めて、コスプレイヤーの方に「こんな感じで縫いますがいいでしょうか?」と報告します。
 この頃には同時に布選びもしました。これは結構重要な作業で、作り手が思っていた素材とコスプレイヤーの方が考えていた素材が食い違っていると言うことが結構ありますので、もし作り手とコスプレイヤーの方が違う方でしたら是非ご一緒に素材(布)選びに行かれることをオススメいたします。
 生地も決まり、縫製についてもコスプレイヤーの方の承諾が得られたらいよいよ裁断、縫製です。今回は時間の関係で出来なかったのですが本縫製の前に仮縫いが出来ればそれにこしたことはありません。(一説だとパリのメゾンなどでは一着の服を作るのに三回仮縫いをするそうです)縫製が終われば後はアイロンかけだけです。

 …そうして完成した衣装が下のものです!
                                
   

 ※ 小物はコスプレイヤーの方がお作りになりました。 


 …さて、以上が今回コスプレ衣装というのを初めて作った私の制作過程でした。何かの参考にでもなったでしょうか?もしコスプレ衣装制作について質問のある方、(おそらくこんな事はないと思いますが)私に衣装の制作を依頼してみようと思った方がいらっしゃいましたら伝言板かメールでお知らせ下さいませ。私でわかる範囲でしたらお答えいたします。ではではっ!


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