ヘッドフォンから流れてきたのは嵐の音と台風情報、そして―素晴らしく切れの良いブラスセクションの音とファルセットボイスが響く名曲「ACT-SHOW」でした。この曲を聴いたときに彼らは唯の見かけだけのバンドではなく、音楽の実力も兼ね備えたブラスロックバンドという新しい形のグループであるとわかったのです。
「我奇襲ニ成功セリ」これが暫く経った後に「ぴあ」に出た彼らのセカンドシングルのコピー文句でした。この頃には私は既に彼らのファンになってました。コンサートにも何回か行きましたが、その時感じたことはやはり彼らの音楽技術の高さでした。
普通レコードというのは何回もリテイクしながら録音するので最高の音で記録されているのですが、ライブのような一発勝負ですと、どうしても失敗したりへろへろな音が出てしまうんです。が、彼らは彼らはライブで、あの衣装を付けて踊りながらレコードの時と同じ音を出していたのです!これはなかなか出来ることではありません。(後に、元々彼らはスタジオミュージシャンであり、その音楽技術は最初から高いものであったことを知ります。)
そんな素晴らしいバンドだったのですが、彼らはデビュー後およそ二年の活動期間で解散してしまいました。解散コンサートは武道館で行われ、ブラスロックバンドらしく色々な学校のブラスバンド部が応援に来たり、スタジオミュージシャンらしく様々なミュージシャンが応援に来たりしてました。
彼らが解散してから今の時代に至るまで、彼らのような高い音楽性とパフォーマンスを備えたブラスロックバンドが現れないということは、いかに「スペクトラム」というバンドが凄かったかという事を証明していると思います。
スペクトラムについての詳しい情報はウチのリンクの所から飛べるようにしてありますので興味のある方は一度行かれてみると宜しいかと思います。最後に…「素敵な曲と想い出をありがとう!スペクトラム!」
