瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)
テレビ朝日のドラマのプロデューサーだった男性社員(当時54)が2015年2
月に心不全で死亡したのは長時間労働による過労が原因だったとして、三田 労働基準監督署(東京)が労災認定していたことが16日、同社への取材でわ かった。
広報部によると、男性は労働時間の規制が緩い「管理監督者」だった。13年
7月に出張先のホテルで心臓疾患で倒れ、病院に運ばれたという。三田労基 署は、倒れる直前の3カ月間の時間外労働が70〜130時間に及び、「過労死 ライン」とされる月80時間を超えていたことを確認。14年10月に労災認定し た。男性はその後も療養を続けていたが15年2月に心不全で死亡。労基署 は、残業と死亡との因果関係も認め、同年7月に過労死と認定したという。
同社は取材に対し「当社社員が15年2月に亡くなり、過労死認定をされたこ
とにつきましては、極めて重く受け止めております。当社では現在、全社をあげ て有給休暇取得の奨励など『働き方改革』に取り組んでおり、社員の命と健康 を守るための対策をより一層進めてまいります」とコメントした。「当時ご遺族の 意向もあり、公表は差し控えさせて頂きました」としている。
(朝日新聞 2018年5月16日)
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