瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

「心の病」労災請求が1500人超 3年連続で最多更新


  過労などが原因で精神障害となり、労災請求をした人が2015年度に1500
人を超え、3年連続で過去最多となった。精神障害で労災認定された人の数は
減ったが、高止まりが続いている。

  厚生労働省が24日、15年度の「過労死等の労災補償状況」を公表した。精
神障害で労災請求した人は1515人で、前年度比59人増。比較できる1983
年度以降で最も多かった。

  労災認定された人は472人で25人減ったが、過去3番目に多かった。6割
が30〜40代で、うち自殺や自殺未遂者は93人だった。

  業種別で多かったのは道路貨物運送業や介護など医療・福祉、小売業な
ど。原因別では、「仕事内容・仕事量の変化」「月80時間以上の残業」「2週間
以上の連続勤務」など仕事量に関するものが目立ち、長時間労働が原因にな
っていることがうかがえる。

  「脳・心臓疾患」で労災認定された人は、前年度比26人減の251人(うち死
者96人)だった。減少は3年連続。業種別では道路貨物運送業が3割。労災
認定された人の9割が月80時間以上の残業をしており、長時間労働の影響が
出ている。(河合達郎)

(朝日新聞 2016年6月25日)


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