瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)
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受動喫煙が原因で死亡する人が国内では年約1万5千人に上るという推計
結果を厚生労働省の研究班がまとめ、世界禁煙デーの31日発表した。
受動喫煙と病気の因果関係がわかっている四つの病気で、非喫煙者と比べ
たリスクや、職場や家庭での受動喫煙割合の調査などから年間死亡数を推計 した。病気別には、肺がん2484人、心筋梗塞(こうそく)などの虚血性心疾患 4459人、脳卒中8014人、乳幼児突然死症候群73人。
男女別(乳幼児を除く)では、男性が4523人、女性が1万434人。女性が2
倍以上となる理由について、国立がん研究センターの片野田耕太・がん登録統 計室長は「家庭内での受動喫煙率が女性が圧倒的に高いため」と説明する。
世界保健機関(WHO)によると、2014年時点で英国、カナダ、ブラジル、ロ
シアなど49カ国が法律で公共の場所を屋内全面禁煙にしている。片野田さん は「死亡数を下げるために、日本も屋内禁煙の法制化が必要だ」と話している。 (熊井洋美)
(朝日新聞 2016年5月31日)
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