瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

「過労死ライン」超の残業、2割の企業で 厚労省報告書


  1カ月間の残業が最も長かった正社員の残業時間が「過労死ライン」の80時
間を超えた企業は22・7%にのぼることが、厚生労働省が16日公表した報告
書で明らかになった。過労死等防止対策推進法に基づき昨年12月から今年1
月にかけて1万154社に調査し、1743社が答えた。

  2014年度1年間の勤務実態について、1カ月間の残業が最も長かった正社
員の残業時間を聞いたところ、「80時間超〜100時間以下」が10・8%、「10
0時間超」が11・9%にのぼった。合計22・7%の企業に、過労死の労災認定
基準の「月80時間」を超えて残業をする社員がいる結果となった。

  従業員の規模別では、1千人以上の企業で「80時間超」の回答が5割を超
えた。残業時間が長くなるに従い、従業員にしめる病気休職者の割合が高くな
る傾向もみられた。厚労省の担当者は「過労死が多く発生するとの指摘がある
業種について今年度は掘り下げて調査したい」としている。(末崎毅)

(朝日新聞 2016年5月16日)


トップへ
トップへ
戻る
戻る