瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)
![]() 超え 厚労省まとめ
うつ病など「心の病」で2013年度に労災請求をした人が1400人を超え、過
去最多を更新したことが厚生労働省のまとめでわかった。認定者も436人お り、前年度に次ぎ過去2番目の多さ。職場のストレスやパワハラで発病した場 合にも労災が認められると、広く知られるようになったことが背景にある。
厚労省が27日、労災の請求・認定件数を発表した。「心の病」である精神障
害での請求は1409人。前年度より152人増え、記録をさかのぼれる1983年 度以降で最多だった。
認定者は前年度より39人減ったが、400人超えは2年連続。うち自殺と自
殺未遂が63人いた。原因別では「仕事の内容や量の変化」「嫌がらせやいじ め、暴行」(ともに55人)のほか、「悲惨な事故や災害を体験、目撃」(49人)が 目立つ。認定は幅広い職種であり、年代別では30代が全体の4割近くを占め た。
一方、くも膜下出血や心筋梗塞(こうそく)など、「脳・心臓疾患」で労災認定さ
れた人も306人いた。前年度より32人少ないものの、300人超えは3年連 続。うち死亡者は133人で、前年度より10人多かった。認定者の3分の2が4 0〜50代。
また、8割超は「過労死の危険ライン」とされる月80時間以上の残業をして
いた。職種別ではトラック運転手などの「自動車運転従事者」が93人で最多だ った。
労災を防ごうと、通常国会では2本の法律が成立した。改正労働安全衛生法
は、50人以上が働く事業場で、企業に従業員のストレス検査を義務づける。遅 くとも15年中に施行される。過労死等防止対策推進法は、国に過労死・過労 自殺対策を求める内容で、年内に施行される。(山本知弘)
(朝日新聞 2014年6月28日)
![]() |