瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

年間被曝百ミリSv超、20代1.2% 福島第一作業員


  東京電力は6日、福島第一原発事故後1年間の作業員の年代別被曝(ひば
く)量を明らかにした。発がんリスクが上がる100ミリシーベルトを超えて被曝し
た割合が最も高いのは、20代で1.22%だった。30〜50代もそれぞれ1%近
くが、100ミリより多く被曝していた。

  東電が世界保健機関(WHO)に報告したデータを公表した。作業員の人数
や被曝量の年代別分布が明らかになるのは初めて。

  100ミリを超えて被曝した作業員は20代が25人(全作業員2057人)、30
代が40人(同4179人)、40代が49人(同5893人)、50代が46人(同540
9人)、60代は5人(同1858人)。10代(同64人)、70代〜80代(同26人)
は100ミリを超えて被曝した人はいなかった。また、20代では250ミリを超え
て被曝した人が3人、30代、40代、50代ではそれぞれ1人ずついた。

  同じ成人でも、年齢が若いほど、被曝による健康影響を受けやすい。WHO
が近く公表する報告書によると、被曝により生涯で固形がんが増えるリスクは、
20歳の作業員は、40歳の1.5倍、60歳の3倍になり、甲状腺がんに限ると4
0歳の4倍になる。

(朝日新聞 2012年12月7日)


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