瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

日本人女性の寿命、世界一から転落 大震災が影響


  日本人女性の2011年の平均寿命が、27年ぶりに長寿世界一の座を明け
渡した。平均寿命は女性が85.9歳で、前年を0.4歳下回った。男性は79.4
4歳で、0.11歳短くなった。男女とも2年連続の低下で、東日本大震災で多く
の人が亡くなったことが大きく影響した。

  厚生労働省が26日に発表した「簡易生命表」でわかった。震災による平均
寿命の押し下げ幅は、女性が0.34歳分、男性は0.26歳分と推計される。女
性については、震災のほかに20代で自殺が増えたことも影響したとみられると
いう。

  厚労省が把握している海外のデータと比べると、日本人女性は10年まで26
年連続で1位だったが、11年は香港(86.7歳)に次ぐ2位に。日本人男性も、
前年の4位から8位に順位を下げた。男性の1位も香港(80.5歳)だった。

  がん、心疾患、脳血管疾患の「3大疾患」で亡くなる確率は、男性が52.8
3%、女性は49.45%。ともに前年より下がった。3大疾患を克服し、これらに
よる死亡がゼロになったとすると、平均寿命は男性で7.38歳、女性で6.22
歳延びる計算という。

  簡易生命表では、推計人口や死亡数などのデータをもとに、各年齢で1年以
内に死亡する確率や、平均してあと何年生きられるかを計算。このうち0歳の人
の分が平均寿命に当たり、すべての年齢の死亡状況が集約されている。

(朝日新聞 2012年7月27日)


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