瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

看護師2万人「過労死レベルの勤務」 時間外60時間超


 日本看護協会は24日、全国で2万人の看護師が過労死レベルとされる月6
0時間以上の時間外勤務をしているとの推計を発表した。20代が最も長く、同
協会は「看護師不足の中、若年層の職場離れが進まないか」と懸念している。

  大阪高裁と三田労働基準監督署が昨秋、2人の看護師を過労死認定したの
を受け、病院で交代制勤務に就く看護師約1万人を対象に調査した。同協会が
時間外勤務の実態を調べるのは初めて。

  調査では、60時間以上の時間外勤務をしているのは、回答者3千人余のう
ち2.5%。全国の病院で交代制勤務をする看護師82万人にあてはめると2万
人に相当する。

  20歳代での割合が最も高く、150時間の人もいた。平均は23.4時間。だ
が病院側に申告したのは8.3時間で、残りはサービス残業になっている。過労
死問題に詳しい川人博弁護士は「医療現場の労働環境の厳しさを示す数字。
不規則な交代制勤務の人に時間外勤務をさせること自体が問題。早急な対策
が必要だ」と話す。(野瀬輝彦氏)

(朝日新聞 2009年4月25日)


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