瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

てんかん発作も過労死 国の労働保険審査会 初認定


  勤務中にてんかんの発作を起こして平成18年に死亡した警備会社勤務の
男性=当時(54)=について、国の労働保険審査会が、業務と発作との関連
を否定した大阪中央労働基準監督署の決定を取り消し、「過労と睡眠不足が原
因で重い発作を起こした」として労災認定する裁決をしていたことが11日、分
かった。

  遺族代理人で過労死問題に詳しい松丸正弁護士(大阪弁護士会)によると、
てんかん発作をめぐる死亡が過労死として認められるのは全国初。松丸弁護
士は「過労死の対象範囲が広がりつつある中で、国がてんかんにも範囲を広げ
たのは画期的」と評価している。

  裁決は8日付。裁決書などによると、男性は18年2月、勤務中に発作を起こ
して心肺停止になり、数日後に死亡した。直前の時間外労働は月100時間以
上だったという。母親が過労死認定を求めて遺族保険給付などの支給申請をし
たが、同年9月に大阪中央労働基準監督署が不支給処分を決定していた。

(産経新聞 2009年4月11日)


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