瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

心筋梗塞、ウエストに注目 男85センチ、女90センチ


 心筋梗塞の予防はウエストサイズの測定から――。内臓脂肪のたまり具合を
ウエストサイズで判断する診断基準を、日本動脈硬化学会や日本糖尿病学会
など8学会がまとめた。男性は85センチ、女性は90センチ以上だと「要注意」
だという。大阪市で開催中の日本内科学会で8日、公表された。

  脂肪のたまり方には皮下脂肪型と内臓脂肪型がある。内臓脂肪がたまると
血糖や血圧、中性脂肪などが正常より高めになる。糖尿病や高血圧と診断さ
れるほどではなくても、複数重なると動脈硬化が進行し、心筋梗塞につながるこ
とがわかり、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と呼ばれるようになっ
た。だが、内臓脂肪の量はX線CT(コンピューター断層撮影)写真を撮らないと
わからず、明確な診断基準がなかった。

  今回まとまった診断基準は、「要注意」のウエストサイズで、(1)中性脂肪が
150ミリグラム以上(血清0.1リットル中)またはHDLコレステロールが40ミリ
グラム未満(同)(2)最大血圧が130以上または最小血圧が85以上(3)空腹
時血糖値が110ミリグラム以上(血漿(けっしょう)0.1リットル中)――の3項
目のうち2項目以上に当てはまるとメタボリックシンドロームとした。

  食事に気を付け、運動を心がけるなど生活習慣を改善すれば、心筋梗塞の
危険性は減らせるという。

  基準づくりの中心となった住友病院(大阪市)の松沢佑次病院長は「血糖や
血圧などが少し高いだけだと放置していた人を見つけ出し、生活習慣の改善に
つなげるのが大切だ」と話している。

(朝日新聞 2005年4月8日)


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