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          瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)  
            03年度にうつ病などの精神障害で労災補償の認定を受けた人が、前年度よ り8人増え、過去最多の108人になったことが25日、厚生労働省のまとめで明 らかになった。過労による脳・心臓疾患で「過労死」として労災認定された人も、 過去最多だった前年度より3人少ない157人で2番目の高水準。厚労省は、リ ストラや厳しい実績評価など、強まる職場のストレスが背景にあるとみている。 
            03年度の精神障害による労災補償の請求も、前年度より97人(28.4%) 増の438人で、過去最多だった。うち、請求で121人、認定で40人が自殺を 図っている。 
            労災認定された108人を職種別にみると、最も多いのがシステムエンジニア や設計士などの「専門技術職」で28人(前年度21人)、次いで製造工などの 「技能職」が24人(同11人)。「販売職」が4人から10人に急増しているのも目 立つ。年齢では30歳代が36%を占め、最も多い。 
            一方、死に至らなかったケースも含めると、過労で脳・心臓疾患にかかったと する請求は13.9%減の705人、認定が1.6%減の312人だった。 
            厚労省は労災による精神障害について「職場でのうつ病の実態などが広く知 られるようになって表面化したケースも多いのではないか」と分析している。 
          (朝日新聞 2004年5月26日) 
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