瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)
日本人の平均寿命は女性が85.23歳、男性が78.32歳となり、ともに過
去最高を更新した。11日に厚生労働省がまとめた02年の簡易生命表でわか った。女性は初めて85歳を超え、世界一の水準で長寿化が進行している。02 年に生まれた赤ちゃんのうち、男性は54%強、女性は76%が80歳まで生きら れる見通しだ。
平均寿命は前年に比べ、女性は0.30歳、男性は0.25歳延びた。男性は
自殺者の増加がマイナスに響いたものの、がんや脳血管疾患で死亡する人の 割合が減り、全体的に高齢者の死亡状況が改善されたことが大きい。この10 年でみると、男性が約2.2歳、女性は約3歳、平均寿命が延びた。
主要国・地域との長寿比較では、統計の年次やとり方が異なるものの、男性
は(1)香港(02年暫定値、78.7歳)(2)日本(3)アイスランド(00〜01年、7 8.1歳)、女性は(1)日本(2)香港(84.7歳)(3)スイス(99〜00年、82.6 歳)の順だった。
簡易生命表は、その年の年齢別の死亡状況が今後も変化しないと仮定した
場合、各年齢の男女があと何年生きられるかを示す平均余命などを算出したも の。0歳児の平均余命が平均寿命となる。
(朝日新聞 2003年7月12日)
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