瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)
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00年5月に起きた西鉄高速バス乗っ取り事件で、心的外傷後ストレス障害
(PTSD)の症状に悩まされているバスの運転手(60)に対し、佐賀労働基準 監督署が、昨年12月に後遺症補償の労災を認定していたことが9日わかっ た。佐賀労働局によると、犯罪被害者のPTSDを労災認定したのは全国的にも 珍しいという。
西日本鉄道(本社・福岡市)によると、運転手は事件後、1年4カ月間休業。
01年10月に治療費と休業補償について労災と認定された。同年12月に主治 医がPTSDと診断したことから、02年1月に後遺症補償を追加申請していた。 運転手は現在、運転部門を離れ、グループ会社の窓口業務をしていて、月1、 2回程度の通院を続けているという。
この事件は00年5月3日に、佐賀発福岡・天神行き西鉄高速バス(乗員乗
客計22人)が九州自動車道を走行中に、刃物を持った佐賀市の少年(当時1 7)に乗っ取られ、車内で女性3人が刺され、1人が死亡、2人が重傷を負った。
(朝日新聞 2003年1月9日)
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