瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

研修医、初の労災死認定 過労が原因と北大阪労基署


  関西医科大付属病院(大阪府守口市)で研修医だった森大仁(ひろひと)さん
(当時26)が急性心筋梗塞(こうそく)で死亡したのは長時間労働による過労が
原因だとして、北大阪労働基準監督署は30日までに、遺族からの労災申請を
認めた。関係者によると、研修医の労災が認められたのは初めて。過労で亡く
なった研修医はほかにもいると見られ、今後の労災申請に影響を与えそうだ。
 
 父親の森大量(ひろのり)さん(60)が98年10月に申請したが、00年3月に
いったん不認定となり、労働保険審査会に再審査請求。同労基署が再検討し
ていた。

  同労基署は今回認定した理由を「発症前1週間の業務だけでなく過去6カ月
の残業時間を考慮するなど、昨年12月に労災の認定基準が変わったため」と
説明。森さんは「子どもが仕事で亡くなったことが認められてよかった。ただ、も
っと敏速に認定して欲しかった」と話している。

  研修医の長時間労働は慣例化しており、厚生労働省も04年度からの臨床
研修の必修化に向け、労働環境の整備を図っている。同様の労災申請は8
月、横浜市立大病院で亡くなった男性(当時30)の遺族も行っている。

(朝日新聞 2002年10月1日)


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