瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

深夜業務、36%が体調不良を訴え


  製造や運輸などの現場作業に携わる従業員の36%が、深夜業務に従事し
てから体調不良を訴えるようになり、17%が胃腸病や高血圧性の疾患、睡眠
障害などと診断されたことが、厚生労働省が昨年実施した調査で12日までに
分かった。

  調査は5年に1度行われ、今回初めて深夜に働く従業員と企業に健康状態
や対策を尋ねた。10人以上雇う全国の企業から約1万1000社の約1万200
0人を抽出し、うち約9000社の約8000人から回答を得た。

  調査によると、深夜業を導入している企業は22%で、産業別ではトラック運
転手らの運送業が43%と最も多く、次いで製造業の18%。深夜業務に就いて
いる従業員は21%を占めた。

 体調不良の訴えは、深夜業務に従事している期間が6カ月未満の場合は2
4%だが、長くなるほど割合が高くなり、3年以上では40%まで増加した。

  定期的な健康診断の結果に基づいて何らかの対策を実施した企業は6
7%。その内訳は複数回答で、医師の問診による保健指導が77%と最も多く、
深夜勤務の回数の減少や昼間の勤務への変更などはいずれも16%台にとど
まった。

(産経新聞 2002年9月12日)


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