瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

シックハウスで全国初の労災認定・堺の保育所


 大阪府堺市の市立保育所で、化学物質によるシックハウス症候群にかかった
として労災補償を求めていた女性保育士4人に対し、堺労働基準監督署が労
災認定していたことが、11日明らかになった。大阪労働基準局によると、シック
ハウス症候群での労災認定は全国で初めてという。

 同基準局労災補償課などによると、4人は同市立五ケ荘保育所でアルバイト
していた20-60歳代の堺市内の女性保育士。保育所建て替え工事のため、昨
年5月から今年3月までの間、仮設のプレハブ建物に移ったところ、目や鼻、気
道の痛みなどを発症した。今年5月労災認定を受け、治療費全額を補償された
という。所属園児15人も同様の症状を訴えたという。

 調査では、この仮設建物の建材から、シックハウス症候群の原因物質の一つ
とされるホルムアルデヒドが検出された。 同基準局は (1) 4人の症状がいず
れもホルムアルデヒド特有の症状、 (2) 4人とも同様の既往症がなかった―な
どを認定の根拠にしたという。
 
(日本経済新聞 2002年6月11日)



トップへ
トップへ
戻る
戻る