瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

「重大」労災、過去25年で最悪に 3人以上死傷事故


  厚生労働省によると、昨年1年間に発生した仕事や通勤途中の労働災害のう
ち、一度に3人以上が死傷する「重大災害」は、今年1月集 計の速報値で20
5件。4月にまとめる確定値は240件を超えると予測され、78年の261件以
来、過去25年間で最悪の水準になるのが確実なことが分かった。

  同省は昨年10月に従業員500人以上の製造業企業に対し緊急の自主点
検アンケートを実施しており、今月末までにその結果を分析し、事故抑制に向
けた具体策を検討する方針だ。

  死傷者数についても、労災全体では減少傾向にあるものの、重大災害に限
ると前年同期に比べ約3割多い1242人に激増、死亡も92人で5人増えた。同
省は「火災や爆発事故が増えており、一度に大量の死傷者が出る傾向が強ま
っている」と分析している。

  大量の死傷者が出た例では、4月に鹿児島市で起きた花火工場の爆発では
10人が死亡。8月の愛知県の石油精製所のタンク火災でも6人が死亡、1人
がけがをした。11月には、神奈川県のショッピングセンター生ごみ処理施設で
爆発が起き、消防署員を含む11人がけがをした。

(朝日新聞 2004年2月11日)


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