「迷いの海からもある日突然に、輝きのみちあふれる時」
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あなたは、暗いその場所でまだ迷っている
朝の光の中の、グラス一杯の水の中にも
もう、欺瞞とか偽善とか背信とかが混在しているようで
口にするパンに塗ったバターさえ
自分自身の愚劣さや卑小さや軽挙さでべとついているようで
そんなあなたに、招待状を送ろう
おいで
この絵はがきの風景の中に
待っている
この差し出しのアドレスで
ときめきの海から、輝きのみちあふれるとき
あなたの心から六条の光線がマリンブルーの波に解き放たれ
生命のベクトルは南十字星の指し示す方向へと誘われ
星々のきらめきより激しく炸裂し、融合し、再生する
そんな光輝の満ちあふれた場所があることを
にわかには信じられない
と、君は言うだろうから
砂が星に変わる瞬間を映す小さなプリズムを
ひとつ君への手紙のなかに同封しておいてあげよう
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