「夏至祭の朝の雨」

¨・¨∵:*:∵¨・.*.・¨∵:*:∵¨・¨

***




古いトランペットをいじりながら

 四時なのにもう鳥のさえずりが聞こえることに

 少し驚きながら霧雨の降る窓を眺めています



 雨が降るのは

 夏至祭の女神の肌が火照っているからですか

 嵐の覇者さえ旅の前には梢に吹く風におびえるのですか



 新しい旅はもうすぐ始まります

青いシャツの袖さえも濡らして

 緑色の雨が降る夏至祭の朝

 光は雲を透かして降り注いでいる今だから

 私たちは旅に出る
 
年増のファム・ファタールたちがあなたに送った
 
やっかみや嘘で綴られた手紙は

燕がくわえて海へと運んでいったのです

 だから目に見える真実だけを今ひとたび心に胸に刻んで





***

¨・¨∵:*:∵¨・.*.・¨∵:*:∵¨・¨