「夏至祭の朝の雨」
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古いトランペットをいじりながら
四時なのにもう鳥のさえずりが聞こえることに
少し驚きながら霧雨の降る窓を眺めています
雨が降るのは
夏至祭の女神の肌が火照っているからですか
嵐の覇者さえ旅の前には梢に吹く風におびえるのですか
新しい旅はもうすぐ始まります
青いシャツの袖さえも濡らして
緑色の雨が降る夏至祭の朝
光は雲を透かして降り注いでいる今だから
私たちは旅に出る
年増のファム・ファタールたちがあなたに送った
やっかみや嘘で綴られた手紙は
燕がくわえて海へと運んでいったのです
だから目に見える真実だけを今ひとたび心に胸に刻んで
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