はじめに

ここでは、raspirec のオプション機能である「hlsモニタ機能」,「mpvモニタ機能」 の設定方法について説明する。

なお 「hlsモニタ機能」,「mpvモニタ機能」 は似た機能であるが下記のような相違点がある。

• hlsモニタ機能
  • 利点
    • ブラウザで表示できること
    • 録画中のファイルをモニタ出来ること
  • 欠点
    • 並列動作が出来ない。
    • 立ち上がりが遅い。
• mpvモニタ機能
  • 利点
    • 並列動作が出来る。(PCの処理能力で制限)
  • 欠点
    • X windowの環境が必要

hlsモニタ機能

HLSモニター機能は、録画中又は放送中の内容をブラウザで閲覧する機能で、 その機能を有効にするには下記の条件を満たす必要がある。

• PC に録画と H264等のエンコードを同時に行う処理能力があること。
• recpt1 が –b25 オプションが可能なようにビルドされていること。
• ffmpeg 等の HLS 変換が出来るソフトウェアがインストールされていること

機能を有効にするには、config.rb 中の下記の定数を設定する。

1. MonitorFunc を true
2. HlsConvCmd に HLS変換スクリプトのパスを設定
3. StreamDir,MonitorWidth は必要が無ければデフォルトのまま

• config の例

  MonitorFunc  = true
  MonitorWidth = 720
  HlsConvCmd   = SrcDir  + "/tool/ts2hls_sample.sh"
  StreamDir    = DataDir + "/stream"
  

• Memo
  • HLS変換スクリプトは、サンプルが tool/ts2hls_sample.sh にあるので、 それを自分の環境に合わせて変更し使用する。
  • config.rb の変更を反映させるには、再起動が必要。
  • モニタは予約された録画が開始される前に自動的に停止する。

mpvモニタ機能

mpvモニター機能は、mpv を使ってチューナーの出力を udp 経由で直接表示する機能で、 その機能を有効にするには下記の条件を満たす必要がある。

• PC に mpv による TS 再生を同時に行う処理能力があること。( Raspberry Pi 3B+ では、能力不足)
• recpt1 が –b25 オプションが可能なようにビルドされていること。
• mpv がインストール( apt install mpv )されていて、実行可能なこと( 要 X Window System )
• チューナーと表示する PC が別マシンの場合は、チューナーから表示PC へ、ssh がパスワード無しでアクセス出来るように設定してあること。

機能を有効にするには、config.rb 中の下記の定数を設定する。

1. MPMonitor を true

2. DeviceList_* にデバイスファイル名を設定。 (デバイスファイル名はドライバによって異なるので、下記は一例)

   	PT2 + pt1_drv の場合	PX-Q3U4 + px4_drv の場合
   DeviceList_BSCS	/dev/pt1video0 /dev/pt1video1	/dev/px4video2 /dev/px4video3 /dev/px4video6 /dev/px4video7
   DeviceList_GR	/dev/pt1video2 /dev/pt1video3	/dev/px4video0 /dev/px4video1 /dev/px4video4 /dev/px4video5

3. チューナーと表示PCが別のマシンの場合は、
   • RemoteMonitor を true
   • XServerName に、mpv を実行、表示するマシン名を設定
   • RecHostName に、チューナー(raspirecが実行されている)のマシン名を設定
   • raspirecが実行されているマシンで、下記のコマンドがパスワード無しで実行出来るか確認する。( XServerName の部分は実際のマシン名を)

     % ssh #{XServerName} env DISPLAY=:0 mpv --idle --force-window=yes
     

4. チューナーと表示PCが同じのマシンの場合は、
   • RemoteMonitor を false
   • XServerName,RecHostName 等は設定不要

• config の例 (チューナーと表示PCが別のマシンの場合)

MPMonitor       = true
DeviceList_GR   = %w( /dev/px4video2 /dev/px4video3 /dev/px4video6 /dev/px4video7 )
DeviceList_BSCS = %w( /dev/px4video0 /dev/px4video1 /dev/px4video4 /dev/px4video5 )
MPlayer_cmd     = %w( mpv --deinterlace=yes --autofit=720x405 --quiet )
RemoteMonitor   = true
UDPbasePort     = 12345
XServerName     = "desktop"
RecHostName     = "raspi"
Lsof_cmd        = "/usr/bin/lsof"

• Memo
  • config.rb の変更を反映させるには、再起動が必要。
  • モニタは予約された録画が開始される前に自動的に停止する。