【解像度と色数は密接な関係】

更新日 1997年3月28日


コンピュータの画面は、色の付いた点(ドットとかピクセルと呼びます)の集まりで成り立っています。縦横どれだけの点が並んで構成されているか、その違いを解像度と言います。Windows は色々な解像度に対応していますが、機種によってその選択肢はまちまちです。また、選択した解像度によって使える色の数も決まります。次に、Windows でよく使われている主な解像度と色数を示します。

●横方向に並ぶ点の数×縦方向に並ぶ点の数

  1. 640×480
  2. 800×600
  3. 1024×768
  4. 1280×1024
  5. 1600×1200

●色数

  1. 16色
  2. 256色
  3. 65536色(約6万5千色) High Color(16ビット=2バイト / ドット)
  4. 16777216色(約1670万色) True Color(24ビット=3バイト / ドット)

利用可能な解像度と色数の組み合わせは機種によって違いますが、モニターのサイズに合わせて選択する必要があり、また、主に利用するアプリケーションによって、適切な組み合わせを選択する必要があります。変更する場合は、デスクトップでマウスの右ボタンを押し、[プロパティ(R)]を選択します。


 

一般的なテレビモニターの場合は、そのサイズ(インチ)によって快適な解像度が決まりますが、まだまだ高価な液晶モニターの場合は、その性能によってばらつきがあり、推奨解像度で利用した方がいいでしょう。一般的なテレビモニターの場合、お薦めの解像度は次の通りです。

  1. 14インチ/15インチ 640×480 又は 800×600
    モニターの性能上もっと高い解像度で表示できても、それはお薦めできません。
     
  2. 17インチ 1024×768
    解像度を下げると、隙間の筋が見えてしまうのでお薦めできません。
     
  3. 20インチ以上 1280×1024又はそれ以上

表示するフォントのサイズにもよりますが、およそこのような組み合わせが快適です。但し、解像度と色数を決定するハードウェアの、グラフィックアクセラレータによって、カラーの発色が悪くなったり、選択可能なフォントサイズに制約が出たりする場合があり、必ずしも当てはまらないこともあります。
 

Windows の画面は全てグラフィック画面で構成されていますが、画面に表示されている内容は、全てグラフィックVRAM(ブイラム=ビデオラム)という画面専用のメモリーが維持しています。メモリーですから容量は機種によってまちまちで、このサイズによって表示可能な解像度と色数が決まります。計算方法は非常に簡単なので覚えておくといいですね。

まず、グラフィック画面は色の付いた点の集まりですから、1個の点が表現できる色の数が表示可能な色数となります。さて、前述の色数を見ると全て256の倍数です。256という数字を覚えていますか。1バイトは256通りの番号でしたね。ですから、例えば256色を表現(維持)するためには1バイトあればいいのです。

  1. 640×480ドットの解像度で256色の場合
    1ドット当たり1バイト必要で、点の総数は640×480=307200ドットですから、307200バイト以上のVRAMが必要です。
     
  2. 640×480ドットの解像度で6万5千色の場合
    1ドット当たり2バイト(256×256=65536)必要で、2バイト×307200ドットですから、614400バイト以上のVRAMが必要です。
     
  3. 640×480ドットの解像度で1670万色の場合
    1ドット当たり3バイト(256×256×256)必要で、3バイト×307200ドットですから、921600バイト以上のVRAMが必要です。(約1MB)
     
  4. 800×600ドットの解像度で6万5千色の場合
    2バイト×800ドット×600ドット=960000バイト必要(約1MB)
     
  5. 800×600ドットの解像度で1670万色の場合
    3バイト×800ドット×600ドット=1440000バイト必要(約1.5MB)
     
  6. 1024×768ドットの解像度で6万5千色の場合
    2バイト×1024ドット×768ドット=1572864バイト必要(約1.6MB)
     
  7. 1024×768ドットの解像度で1670万色の場合
    3バイト×1024ドット×768ドット=2359296バイト必要(約2.4MB)

計算式は、1ドットに必要なバイト数×総ドット数ですね。

VRAMは、半端なメガバイトで搭載されることは少なく、だいたい正数メガバイトの、1MB、2MB、4MB、8MBなどで搭載されています。カタログを見れば必ず記載されていますから、注意して見てみましょう。デスクトップの場合、1MBか2MBのVRAMを搭載した機種が圧倒的に多いのですが、より広い画面(高い解像度)で、より綺麗(多い色数)な画像を見たい場合は、VRAMの容量の大きい機種を選択する必要があります。

例えば17インチのモニターで、1024×768ドットの解像度で、1670万色(フルカラーとも呼びます)で見たい場合は、4MBのVRAMを搭載機種を選ばなければなりません。4MBのVRAMなら、計算上は1280×1024ドットでフルカラーの解像度まで上げられますが、実際にはVRAMをコントロールしているグラフィックアクセラレータの、ドライバーソフト(ハードウェア制御プログラム)の能力次第です。

また、15インチのモニターで、800×600ドットの解像度で、1670万色で見たい場合は、2MBのVRAMを搭載していなければなりません。近頃売れ筋のデスクトップは、2MB搭載していることが多いようですが、新しい機種の購入を検討される場合は、どの解像度でどれだけの色数で見たいかを決めて、それを満たすVRAM搭載機を選択しましょう。お薦めは4MBのVRAM搭載機です。広い画面で最高に綺麗な画像が楽しめますよ。(ちょっとハイグレード機になりますが・・・)
 

最近は非常に種類が増えて選択の幅が広がったものにデジタルカメラがありますが、これを選ぶ場合にも解像度は非常に重要な要素です。デジタルカメラの場合は、解像度とは呼ばないで、CCDの画素数で比較されます。例えば、640×480ドットの絵が欲しい場合、640×480=307200ドット(画素)必要ですから、カタログに「有効画素数31万画素」以上が記載されていれば大丈夫です。現在、低価格(実売4万円〜10万円)なデジタルカメラの殆どは、だいたいこの程度の画素数のものが多く、もっと安いタイプ(実売2万〜3万)の場合は、320×240ドット程度の画像にしかなりません。ちょっと高いものでは、オリンパスから1024×768ドットの画像が撮影できるものが出ています。(もっと高価なものもありますが・・・)

デジタルカメラを選ぶ基準としては、画素数だけではなく、撮影枚数、記録媒体、モニターの有無、乾電池の寿命を延ばすための工夫、コンピュータとの接続方法、発色性など、色々な要素がありますから、目的に合わせて、じっくりとカタログで検討されるといいですね。ちなみに、殆どのメーカーのデジタルカメラに共通なのは、液晶モニターを表示しながら使うと、直ぐに乾電池が消耗することです。取り外しができるか、自由にON/OFF可能な機種の方がランニングコストがかかりません。常時表示するタイプでは、乾電池代が非常に高くつきますから覚悟して下さい。