【プログラム画面各部の名称】

更新日 1997年3月13日


Windows 95 上で動作するプログラム・ウィンドウの各部の主な名称も、なるべく早めに覚えておいた方が得です。Windows 95の代表的なプログラム、MS−Word95でおさらいしてみましょう。

Windows 95 用に作成されたプログラムの多くは、マウスポインタをツールバーに含まれるツールボタン上に移動すると、そのボタンの機能を短い表現で説明してくれます。これをツールヒントとかツールチップとかバルーンヘルプと呼びます。そのプログラムのメーカーによって表現の違いはありますが、機能的には同じでものす。

 

上のMS−Word95の画面をよく見ると、最小化ボタン、最大化ボタン、終了ボタンが上下二段に平行に並んでいます。下の段の中央のボタンは「元のサイズに戻すボタン」で、上の段の最大化ボタンと若干デザインの違いがありますが、これは押す度に交互に変化します。

この絵では、これらの3つのボタンが上下二段に整然と並んでいますが、下の段の「元のサイズに戻すボタン」を押すと、下の段にあった3つのボタンは別の位置に移動します。それでもMS−Word95のウィンドウの外に出ることはありません。実際に試してみて下さいね。

文書のことを英語でドキュメントと言いますが、もっと広義に、Windows ではプログラムが編集するデータ全般に渡って、それをドキュメントと総称しています。例えば、表計算ソフトのシートもドキュメントだし、お絵かきソフトで編集する絵もドキュメントという表現を使います。それで、マルチは複数のことですから、マルチドキュメントインターフェース(MDI)というのは、例えばワープロなら、複数の文書を同時に扱えるような仕組みで作られたプログラムを指します。

ワープロでも表計算でも、有名ソフトの殆どはMDIの方式で作成されています。例えば、一太郎、Word,Word Pro、Excel、Lotus123など、全てMDIです。MDI形式のプログラムに限り、ドキュメントを開く(データを編集可能な状態にする)と、そのプログラムの画面の中には、先ほどの3つのボタンが必ず二組存在します。プログラムを親として、その扱うデータを子供として考えると分かり易いかも知れません。例えば、Word95というワープロソフトが親として見ると、たくさんの子供達(文書)を同時に育てる(編集)ことができます。但し子供の大きさは、親を越えて大きくなることはできません。親の元で一人の子供だけが目一杯大きくなっている状態が、二組の3つのボタンが上下二段に整然と並んでいる状態で、「元のサイズに戻すボタン」を使えば、それぞれの子供達を同じ大きさで並べることができます。

こんな説明ではなかなか理解できない場合は、実際に自分で試してみるといいですね。さて、MDIについて分かればSDIは簡単です。MDIが複数のドキュメントを同時に扱えるのに対し、一つのドキュメントしか扱わないタイプのプログラムを、シングルドキュメントインターフェース(SDI)と呼びます。この違いから、MDIが高級なプログラムと言う訳ではありませんよ。SDIでも、次のような利用方法でMDIに匹敵する使い方ができますから。

 

どうしてややこしいMDIにしてあるのか、それはちゃんと大きなメリットがあるからです。例えばワープロの場合、同時に複数の文書が開ければ、以前書いておいた文書の一部を、新規作成文書の一部にコピーしたり、複数の分散した文書の中から使える部分を持ってきたり、自由にできます。他にもメリットは色々ありますが、自分で発見してみるのも楽しいですから、探ってみて下さい。

じゃあ、SDIだと不便なんでしょうか。実はそんなことはありません。Windows のプログラムの多くは、同一のプログラムであっても、同時に複数実行できるようになっています。勿論それを禁止しているプログラムもあります。1本のプログラムの中で複数のドキュメントが扱えなければ、そのプログラムそのものを複数動かしてしまえばいいのです。例えば、Windows 95 に標準で備わっているワープロ、ワードパッドにしても、メモ帳にしても、ペイントにしても、SDI形式のプログラムですが同時に複数動かすことかできます。実際に試してみて下さいね。

Windows 上では、コピー、貼り付けなどの編集機能は、同一プログラムの中だけの機能ではありません。たとえ他のプログラムであっても、コピーした内容が扱えるプログラムであれば、ちゃんと貼り付けることができます。これも Windows の大きな魅力の一つですね。

ところで、MDIのプログラムも同時に複数動かすこともできますよ。WordやExcelを複数動かして確認して下さい。MDIの機能を上手く使いこなせば、複数動かす必要性はあまりありませんが、場合によってはそれが役立つこともあります。