【メニューに含まれる情報を読もう】

更新日 1997年3月14日


何をするにもまず、これからやろうとすることはメニューから選択しなければなりません。プログラムのメニューバーにずらりと並んだ最初の選択肢は、メニューの大分類です。どれかを選択すると表示されるのが、ポップアップメニューと呼ばれる項目選択窓ですね。このように階層化された構造を木構造とかツリー構造と言います。タスクバーの[スタート]ボタンで表示されるメニューも同じです。表現はともかく、大分類、中分類、小分類・・・へと整理した構造で、代表的な例は行政区分けみたいなものです。日本、県、市郡、町村のようにだんだん細かく枝分かれしていく様が、木の枝が分かれていく様によく似ているからですね。

余談ですが、後編で登場するフォルダの構造も全く同じです。

 

メニューには大変役立つ情報が結構色々と詰まっています。それを読み取れるかどうかによって、プログラムの操作性が随分違ってきます。ポップアップメニューの例を使って説明してみましょう。

ファイル(F)
Popup Menu No.3
  1. 括弧に囲まれた下線付きアルファベット
    (F),(V),(C),(N),(O) などの文字は、キーボードで選択する場合のガイドです。ポップアップメニューが表示されている状態で、選択したい項目のアルファベットをキーボードで押すと、その項目をマウスでクリックしたのと同じになります。
     
  2. ファイル(F)... などの ...
    括弧で囲まれた下線付きアルファベットの直後に、3つの連続したピリオドが付いている項目と、そうでない項目がありますが、よく見ないと見えないくらい小さいですから注意して下さいね。この3つのピリオドが付いている項目を選択すると、ダイアログボックスが表示されて、さらに詳細な指示を与えなければならないことを示しています。ですから、進んでも簡単にキャンセルできるのが普通ですから、選択を怖がらなくても大丈夫です。
     
  3. 新規作成(N)... Crrl+N
    項目名から少し離れた右側に Ctrl+N とか Ctrl+O とかありますが、これはショートカットキーと呼ばれる特殊なキー操作ができることを示しています。ショートカットキーとは、直訳したそのままの意味で、近道するためのキー操作です。わざわざメニューを表示させて選択することなく、ワンタッチの一発キー操作で実行できます。例えば、ワープロで直ちに新規の文書を作成したい場合に、Ctrl+N(コントロールキーを押しながら[N]を押すこと)を押したり、直ちに印刷したい場合に、Ctrl+P を押したりします。今、この文書をネットスケープかインターネットエクスプローラでご覧になっている場合は、試しに Ctrl+N を押してみて下さい。これがショーカットキーの威力です。
表示(V)
Popup Menu No.4
  1. ●印が付いている
    ページレイアウト(P)の先頭には小さな●印が付いていますが、このメニューでは4種類の表示パターン(標準、アウトライン、ページレイアウト、マスター文書)を示し、現在選択されているパターンを●印で示すと共に、他のパターンをメニューで選択可能にしています。
     
  2. チェックマークが付いている
    ルーラー(R)や段落記号(K)の先頭にはチェックマークが付いていますが、このメニューの場合には、それらが既に表示されていることを示しています。チェックされているということは、その項目が肯定されていることになります。
     
  3. 淡色表示の項目
    脚注(F)と注釈(A)はちょっと読みにくい表示になっていますが、このような状態を淡色表示と呼び、現在実行できないことを示しています。実行可能かどうかはプログラム側が管理していて、自動的に切り替えてくれます。オペレーターはそれに従うしかありません。
カラー(C)
Popup Menu No.5
  1. 右端に右向き三角形
    調整(A)や、ヒストグラム関数(T)や、減色(U)の右側には右向きの三角形が付いていますが、この項目には、さらに細分化(枝分かれ)した選択肢が用意されているために、もう一つ新たなポップメニューが現れることを示しています。通常は右側に現れますが、右に表示するだけの領域がない場合は左に現れます。
     

ショートカットキーは、一般的な処理と最も頻繁に行う処理に割り当ててあることが多く、一般的な処理の場合は、プログラムの種類やその開発メーカーを問わずおよそ共通しているので、代表的な例を少しご紹介しておきます。他にも自分で探ってみるといいですね。

  1. Ctrl+N 新規作成(N)
  2. Ctrl+O 開く(O)
  3. Ctrl+S 上書き保存(S)
  4. Ctrl+P 印刷(P)
  5. Ctrl+X 切り取り(T)  Shift+Delete で代用可能
  6. Ctrl+C コピー(C)   Ctrl+Insert で代用可能
  7. Ctrl+V 貼り付け(P)  Shift+Insret で代用可能
  8. Alt+F4 終了(X)

最も頻繁に行う処理は、そのプログラム固有の機能であったりするので、どのプログラムでも共通という訳にはいきません。ですから、そのようなショートカットは無理して覚える必要はありません。むしろ、どのプログラムでも共通のショートカットだけ覚えておけば、間違えることもありません。但し、最もよく利用するプログラムの場合は、そのプログラム固有のショートカットでも覚えてしまえば、非常に効率的な運用が可能になります。