【電子メールを出してみましょうよ】

更新日 1997年4月10日


電子メールを送受信するためのソフトをメーラーと呼びますが、まずはどのメーラーを使うかを決めて、送受信の環境を設定する必要があります。Windows 95 用の主なメーラーとしては次のようなものがあるので、色々と試して、自分が最も使い易くて分かり易いと思ったものをご利用下さい。

  1. Netscape Navigator に含まれているもの
    最も手っ取り早く使い始めることができます。
    ブラウザでメール到着を確認したら直ちに受信できます。
    オフライン(インターネットに接続していない状態)での使い勝手は非常に悪い。
    でも、メールを試したい人には一番のお薦めです。
    何よりもシンプルで分かり易いのがいい。
    ブラウザを買わなきゃならないのが欠点。
     
  2. インターネット・エクスプローラとセットの Internet Mail & News
    何よりも無料なのがいいし、オフラインでも結構使い易い。
    マイクロソフトのホームページからダウンロードできる。
     
  3. Windows 95 標準の受信トレイ
    最初から付いているのはいいが、概要が把握しにくく使い勝手も悪い。
    起動が遅いし、機能的にも不満が多くお薦めできない。
     
  4. AL-Mail
    シェアウェア 2000円
     
  5. Becky! Internet Mail
    シェアウェア 4000円
    個人的には気に入って愛用しています。
     
  6. udora Pro-J
    米国製ですが日本語版もあり、マックでの愛用者が多いようです。

まだまだ他にも色々とありますが、雑誌に付録のCD−ROMで最新版や試用版を入手できます。月刊誌「INTERNET magazine 株式会社インプレス発行」には、毎号必ず収録されているのでとっても重宝します。この雑誌にはメーラーだけでなく、インターネット関連のソフトが一杯収録されていて、将来ホームページを作ってみたい方にも役立ちます。
 

メールを使えるようにするための環境設定は、難しく考える必要はありません。重要なことだけきちんと記入すれば大丈夫で、重要事項なんて少ししかありません。プロバイダーから届いた個人情報などの一部を書き込むだけです。例えば、Netscape Navigator の場合に書き込む重要事項は次の通りで、他のメーラーの場合でも、若干表現の違いがありますがさほど変わりません。

  1. 名前(N):
    海外にも発信する場合はローマ字で、国内なら日本語で大丈夫。
     
  2. 電子メールアドレス(E):
    返事が確実に到着するように正しく記入して下さい。
     
  3. メール送信(SMTP)サーバ(O):
     
  4. メール受信(POP3)サーバ(I):
     
  5. POP3 ユーザ名(P):
    電子メールアドレスの@マークより前の部分で、メールアカウントとも呼びます。

その他、環境設定でパスワードの入力ができるメーラーの場合は、メールパスワードも書き込んで下さい。必ず大文字小文字の区別を正しく書くようにしましょう。署名(文末の差出人名など)は文書作成の都度書いてもいいのですが、環境設定で書いておくと便利です。複数の署名を使い分けできるメーラーも多いので、戸惑ったら一つだけ作れば大丈夫です。よく分からなければ、メールを書く時に書き込めばいいでしょう。

プロバイダーから届く登録内容は、メール送信とメール受信のサーバー名が同じであったり、POP3は、POPとだけ記載されている場合があります。これらの表現の違いや、メーラーでの表現の違いが、メールを使うことへの敷居を高くしていますが、不明な点は遠慮なくプロバイダーに問い合わせましょう。「初心者でよく分からないのですが・・・」と尋ねれば、きっと親切に教えてくれると思います。

問い合わせる場合の要点としては、「Windows95 で○○○と言うメーラーでメールを使いたいのですが、環境設定の中の○○○という項目には、一体何と書いたらいいのでしょうか?」。これで十分に意図は伝わると思います。
 

インターネットの電子メールのことを一般的に E-Mail と呼び、その他のパソコン通信の電子メールのことを E-Mail とは呼ばないようですが、大した違いはありません。Electric-Mail を直訳すると電子メールですから。ところで、インターネットから日本最大のパソコン通信である NIFTY SERVE や PC-VAN にもメールを送ることができます。逆にパソコン通信からインターネットに向けて発信することもできます。例えば、友人がインターネットを利用していなくても、NIFTY SERVE や PC-VAN を利用している場合は、次のように送受信できます。

  1. インターネットから NIFTY SERVE へ
    NIFTY-Serve のIDが XXXXXXXX なら
    宛先アドレスを XXXXXXXX@nifty.ne.jp とするだけです。
     
  2. NIFTY SERVE からインターネットへ(INET: を先頭に付ける)
    インターネットのメールアドレスが xxxx@yyyy.ne.jp なら
    宛先を INET:xxxx@yyyy.ne.jp とするだけです。
     
  3. インターネットから PC-VAN へ
    PC-VAN のIDが XXXXXXXX なら
    宛先アドレスを XXXXXXXX@biglobe.ne.jp とするだけです。
     
  4. PC-VAN からインターネットへ(INET# を先頭に付ける)
    インターネットのメールアドレスが xxxx@yyyy.ne.jp なら
    宛先を INET#xxxx@yyyy.ne.jp とするだけです。

文書だけならこのように簡単に送受信できますが、インターネットとパソコン通信とで、バイナリファイルの送受信をするのはちょっと面倒ですから、お薦めできません。できないことはないのですが、それなりの道具か必要で厄介です。

インターネットでバイナリファイルの送受信をする場合は、「添付ファイル」の機能をを使いますが、ここでは詳しく説明しません。以外と簡単ですから、やはり自分で自分宛に送信して試してみるといいでしょう。自分宛に送れば誰にも迷惑をかけることはありませんから、とにかく試してみることです。
 

電子メールはたとえ電子であってもれっきとした手紙です。実際の手紙を書くことを前提に、且つ優先してマナーを考えるべきで、電子であることのマナーは二の次でいいのではないでしょうか。電子であるがための安易なマナーが反乱しているようですが、ちょっと考え物ですね。

  1. 半角カタカナを絶対に使わないこと
    メーラーによっては、相手が半角カタカナを書き込んでいた場合に、上手く処理してくれる場合もありますが、通常は読めない文字になると思って下さい。使ってもいい文字は、全角文字と半角の英数記号だけです。但し、全角文字でも使うのが好ましくない文字があります。それは機種依存文字で、相手の機種やOSが違うと、こちらで書いた文字ではない文字になる場合があります。相手も同じ Windows 環境だと分かっていれば、それほど気を使うこともありませんが、相手の機種やOSが不明な場合は、JIS第一水準と第二水準の文字だけ使っていれば、まず大丈夫でしょう。
     
  2. タイトルは日本語でも大丈夫
    国内向けのメールなら、タイトル(Subject)に日本語を使っても殆ど支障ありません。国内の殆どのプロバイダーが、既に日本語のタイトルに対応しているようですから、いちいち英語を使う必要などありません。海外でも日本語で大丈夫な場合がありますが、一応海外へは、ローマ字書きでもいいので、英文にしておいた方がいいですね。
     
  3. ワープロじゃないから改行しましょう
    ワープロで文章を書く場合、行ごとにいちいち改行など入れる必要はありませんが、電子メールの場合は、必ず行ごとに改行を入れましょう。相手の読み易さに配慮して、1行に最大でも全角なら36文字、半角なら72文字程度が好ましいようです。というのも、この範囲の文字数ですと、相手がこちらの文章を引用した場合に、こちらに戻ってきた文章も長過ぎることがなく読み易いからです。
     
  4. 引用は多用しないこと
    相手の文章を自分の本文の中に利用することを引用と言いますが、一般的に引用された行の先頭には、引用記号 > が付きます。
     
    > この行の内容は相手が書いてきた内容
     
    引用する場合は、本当に引用が必要かどうかよく考えて引用するべきです。相手との質疑応答などには適していますが、それ以外は殆ど必要ないことの方が多いでしょう。電子メールは手紙です。実際の手紙に引用など多用するでしょうか。手紙を出した側は、よほど返信までに間が空かない限り、その内容をちゃんと覚えているものです。安易な引用などしないで、相手の内容を要約して書くなどして、それに対する応答を書く方が誠意を感じさせます。
     
  5. タイトルもなるべく自分で書く
    メーラーの[返信機能]を利用すると、タイトルの所が Re:□□□□□□ のように、相手が書いてきたタイトルの前に Re: が付いて、書く手間を省いて返信を容易にしてくれます。相手に対して、どのメールに対する返信なのかよく分かっていいのですが、これも実際の手紙ではやらないことです。立て続けに一方的にメールを出していない限り、どのメールに対する返事なのか分かっているものです。面倒でもちゃんとタイトルを書き換えることは、相手にいい印象を与えるはずです。 Re:Response(レスポンス)の略です。
     
    大量にメールを処理している人は、Re: の付いたタイトルで返信することが多いのは仕方がないことで、出した側はそれを受け入れる寛容さも必要でしょう。
     

まだ電子メールを発信したことがない方は、試しに送信してみて下さい。出すだけでは本当に届いたか分からないので、受信できる体制を整えておく必要があります。返事を受信して初めて、メールが届いたことが確認できます。前項の環境設定を参考にして体制を整えたら、自分で自分宛に出しみればいいのです。インターネットの電子メールでは、相手に届いたかどうか(読んだかどうか)確認する手だてはありません(プロバイダーに調査を依頼すれば別)から、返信があるかどうかで判断して下さい。

自分で出したメールが自分自身に届くことを確認したら、今度はネットサーフィンしたホームページの作者に出してみるといいでしょう。下にあるような表示をマウスでクリックするだけで、自動的にブラウザに関連付けされたメーラーが起動し、既に宛先のアドレスは記入されているはずです。タイトルと本文を書いて送信ボタンを押すだけです。どうぞ、遠慮なく試しに送信して下さい。必ず返信いたします。

E-Mail yamaji@cosmosoft.org

Netscape Navigator Mail 作成画面

宛先(T): には相手先のメールアドレスを、件名(S): にはタイトルを書いて、本文を書き上げたらツールボタン左端の[送信]ボタンを押すだけでOKです。送信には若干(数秒)の時間がかかりますが、完了すると自動的にウィンドウが消えます。ウィンドウ右下に小さな封筒の絵があり、その右に黄色のエクスクラメーションマークが付いているのは、メールが到着していることを示しています。これは、ブラウザ Netscape Navigator 本体にも付いていますが、ネットサーフィンしている最中でも、メールの到着を知ることができます。
 

環境を正しく設定していても、電子メールが必ず目的の相手に届く保証は何もありません。というのも電子メールは、相手の加入するプロバイダーに直接届くとは限らないからです。届くまでに色々なプロバイダーのサーバーを経由することの方が多く、もしそのサーバーがダウンしていたりすると滞ってしまい、届かないことがあります。Return Mail となって戻ってくる場合はまだいいのですが、それすらないのに、届かないこともあります。そうそう頻繁に起こることはありませんが、プロバイダーもトラブルを起こすことがあるので、仕方がないことです。
 

自分自身にメールを送ったり誰かにメールを送ってみて、ちゃんと届くことが確認できたらもう大丈夫です。普段使うメーラーも決定したら、今度はアドレス帳にどんどん登録しましょう。宛先にいちいちアドレスを入力していると間違いの元ですから、いつもメール交換する相手は、必ずそのメーラーのアドレス帳に登録して下さい。アドレス入力の手間から解放されるし、間違いも防げます。

署名も作成しておけば、タイトルと本文を書くだけで簡単にメールを出すことができます。参考までに、Netscape Navigator で署名を作成する場合は、予め Windows 付属の「メモ帳」で、署名の部分だけを書き込んだテキストファイルを作成します。そのファイルはどこにあってもいいですから、環境設定の中で、そのファイルを指定して下さい。