【画面構成】

更新日 1997年4月21日


Windows 95 について誰かに何かを聞きたい時も、説明するにも、画面上の各部の名称が分かっていなければ会話が成り立たないので、なるべく早めに覚えておいた方が得です。

 

Windows 95 標準のタスクバーは画面の一番下にありますが、これでは使いにくいので上に移動すると使い易くなります。ただそのための弊害もあるので、その弊害が発生した場合に対処する方法を知った上で、移動して下さい。どうして上に置いた方が使い易いか、その根拠を少しご紹介します。

  1. スタートボタンを押すと現れるメニューをポップアップメニューと呼びますが、このスタイルは、全てのアプリケーションのメニューで採用されているメニューと同じです。普段何かのプログラムを使用している時は、ポップアップメニューは上から下に向かって垂れ下がっています。ですから、上から下に向かって目的の項目を探します。ところがスタートボタンが下にあると、そこから現れるポップアップメニューは、下から上に向かって突き出てきます。普段の操作と全く逆になり、当然違和感のある操作を強いられます。
     
  2. プログラムのメニューは、そのプログラムの画面の上にあります。ですから何をするにも、マウスポインタは当然画面の上部を移動している頻度が高く、しかもメニューは左端から右に向かって配置されています。そのため、画面上でマウスポインタが位置する頻度か最も高いのは、当然画面の上方で、しかも左よりです。そこから最も近い位置にスタートボタンがあれば、全ての操作がよりスムースに実行できます。
     
  3. デスクトップ上のアイコンを整列すると、やはり画面の左側で上から下に向かって並びます。これも、画面左上方でマウスポインタを操作する頻度を高めています。
     
  4. とにかく、マウスポインタの移動を最短距離にして最も合理的に操作できる位置は、タスクバーを画面の上に配置した場合です。

タスクバーは画面の上下左右どこにでも移動できます。移動するにはタスクバーの、ボタンやインジケーターが表示されていない無地の所で、マウスの左ボタンを押したままマウスを四隅に移動します。近づいた辺にタスクバーが移動しますから、目的の場所に到達したらマウスのボタンを放して下さい。(このようなマウスの操作をドラッグと呼びます)
 

タスクバーを上に置いて使っていると、起動したプログラムの上部が、その背後に隠れてしまうことがよくあります。最悪の場合は、そのプログラムのウィンドウ全体が、タスクバーより上に配置されたような状態になることもあります。この場合は当然そのプログラムのウィンドウは全く見えません。そのプログラムが起動していることを示すタスクボタンは存在しているし、しかもそのタスクボタンはへっこんだ状態ですから、アクティブになっているはずです。ところが、プログラムを操作できないのです。

対処としては、ひとまずタスクバーを画面の下に移動してみる。それで少しでもプログラムのウィンドウの一部が見えればいいのですが、それでも全く見えない場合は、タスクバーがへっこんでいることを確認した上で、キーボード操作だけで、そのプログラムのウィンドウを移動させます。

  1. [Alt]キーを押す
  2. [↓]キーを押す
  3. コントロールボタンに含まれるコントロールメニューを表示するまで[←]キーを押す
  4. [↓]か、[M]のキーで移動を選択
  5. ウィンドウ全体が見える位置まで移動したら[Enter]キーを押す

プログラムのウィンドウが全く見えなくても、このようなキーボードの操作でウィンドウを表示させることができますが、なるべく起動した時点でそうさせないようにするには、そのプログラムを終了する前にフルスクリーン表示(画面全体にプログラム画面を表示)にすることです。

弊害を起こす代表的なプログラムは、何とマイクロソフト社のワープロWord95です。常にフルスクリーンで使い、フルスクリーンで終了させるようにしましょう。Word95のように、プログラムによっては終了する時に、そのウィンドウのサイズと位置を記憶(Word95はサイズのみ記憶)するものがありますが、そうでないものもあります。普段よく利用するプログラムがどちらのタイプで、どう対処すれば弊害が起こらないか、ちゃんと見極めができるようになったら、タスクバーを画面の上に置いてお試し下さい。とっても快適になりますよ。
 

NECにしても富士通にしても、Windows 95 プレインストールモデルを購入すると、最初はメーカー独自のメニューを使わせるような環境で動きます。しかし、はっきり言ってこれらの使用は避けるべきです。というのは、せっかくの「世界中の人が同じ操作性でコンピュータを扱えるようにしよう」という、国際的な標準化から逸れてしまうからです。メーカー独自のメニューの使い方など覚えても、他の会社に移ったり、友人宅のコンピュータを使いたい場合など、同じメニューが組み込まれていなければ戸惑ってしまうだけです。

できる限り標準仕様に乗っ取った環境の操作をマスターすることで、どこへいっても Windows パソコンなら使えるからです。日本の大手メーカーの、売らんがための独自性は見直してもらいたいものです。海外から進出しているDELLコンピュータや、GATEWAY2000では、そんな馬鹿げた独自メニューなど付けていません。余分な、使いもしないオマケのソフトを一杯詰め込むようなこともしていません。

NECも富士通も、独自メニューはちゃんと切り離して、Windows 95 標準のデスクトップに戻して使えるようになっています。未だにメーカー製メニューを使っている場合は、速やかに標準デスクトップに戻されることをお薦めします。